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次回の胚移植まで治療の休み方について教えてください

次回の胚移植まで治療の休み方について教えてください

2015春

2015.3.13

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相談者

スージィ さん(?歳)


顕微授精を2度行い、陰性の結果でした。現在、2度目の陰性後の月経が来たところなのですが、次回の胚移植は少し休憩して、来年になってからにしようと思っています。クリニックからは治療を休むなら病院に来なくていいといわれました。しかし、私は多嚢胞性卵巣症候群とホルモンバランスを崩したことで、5年以上、自然に月経が来ません。ピルを内服したりしたほうがよいのでしょうか? 病院へ行くとしたら、どのタイミングで行けばよいのかわからないのでよろしくお願いします。あと、採卵をして以降の治療で体重が5カ月で9kg増加して、お腹回りや太ももがとても太くなりました。ジョギングやウォーキングをしたりと運動や食事も気をつけています。このまま太り続けるのかと不安です。




-- しばらく治療を休憩した後に、治療再開を検討中とのこと。お休みの期間はどのように過ごせばよいでしょうか?


奥先生: 凍結胚を保存してから治療を中断し、子宮の環境を整えてから妊娠を目指す方針はとてもよいことだと思います。多嚢胞性卵巣症候群で自然に月経が来ないということですので、しばらく治療を休むにしても、長期間にわたって月経が来ない状態で放っておくよりも、おっしゃるようにピルを内服されるのがよいと思います。多嚢胞性卵巣症候群の方で、あまり月経が来ない状態が続くと、異常に子宮内膜が分厚く増殖する子宮内膜増殖症や、そこから子宮体がんに発展するリスクが増える可能性も高くなります。

当院では治療を休む間は、カウフマン療法といって、不足しているエストロゲンとプロゲステロンをホルモン剤で補う治療を行います。カウフマン療法の目的は、月経を起こして、子宮内膜を毎月新しく入れ替えることと、規則的に月経を起こすことによって、月経周期や排卵周期・子宮環境を整えることにあります。

病院に行くタイミングについては、胚移植を希望される一つ前の周期に、月経が来たら診察を受けるという考え方でよいと思います。そのためにもピルの服用やカウフマン療法で、月経周期は整えておくほうがよいでしょう。「胚移植をするまで病院に来なくていい」というのは、間違いではありませんが、月経が来ないと病院にかかる時期もわからず、胚移植の時期もコントロールできません。そういう意味でも、ピルの服用やカウフマン療法をおすすめいたします。


-- 急激な体重の増加についてはどうでしょう。治療の影響を不安に感じておられます。


奥先生: 採卵後に5カ月で体重が9kgも増えたということですが、これは治療とはおそらく関係ないと思います。ただ多嚢胞性卵巣症候群の方の30~40%の方はメタボリック症候群といわれていますので、このまま放置しておくのは問題です。あまり体重が増えすぎると、妊娠高血圧症候群や高血圧、糖尿病など、周産期に合併症を起こしやすくなります。きちんと医師から食事指導を受けるなど、胚移植の前の段階からやはり体重をコントロールしておくべきでしょう。


-- 治療再開後の治療方針について、先生ならどのようになりますか?


奥先生: もともと月経が不順な方なので、自然周期ではなく、ホルモン補充周期による凍結胚移植となるでしょう。スージィさんの場合は卵胞の発育を抑えるための投薬は必要ないと思うのですが、前周期に移植の準備段階として、ピルや点鼻薬などのお薬を使うことによって着床環境が良くなる可能性もあります。ピルを飲み始め、7日目くらいの高温期の真ん中あたりでアゴニストという点鼻薬を使用します。月経が来てからはエストロゲン製剤を用いて、胚移植へというような流れで治療を進めることになるでしょう。



出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.25 2015 Spring
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奥 裕嗣先生


1992年愛知医科大学大学院修了。蒲郡市民病院勤務の後、アメリカに留学。Diamond Institute for Infertility and Menopause にて体外受精、顕微授精等、最先端の生殖医療技術を学ぶ。帰国後、IVF大阪クリニック勤務、IVFなんばクリニック副院長を経て、2010年レディースクリニック北浜を開院。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医。昨年、バーコード管理を導入した同クリニック。取り違え防止システムとして、培養室ではスタンダードになり始めているものの、日本で通常の外来診療に取り入れている施設はまだほとんどないそうです。




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