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安心・妊婦生活ガイド

安心・妊婦生活ガイド

2014マタニティジネコ

2015.3.30

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元気&快適に過ごしたい !安心・妊婦生活ガイド



日々の生活のなかで、今まで何の疑問も抱かずにやってきたこと。それが妊娠を機に「やっていいの?」「これは危険?」など疑問を持つことも多いはず。ここでは普段の生活、食事、運動の面から先生にアドバイスをしていただきました。



妊娠中期以降は自分自身の食生活や運動をチェック


最近の妊婦さんの傾向として、30代にめいいっぱい仕事をして、それから妊婦になる方が多くいらっしゃいます。おそらく食事や運動に気を使う時間も少なかったのではないでしょうか。

妊婦だからといって「こうでなければいけない」という決まりは特にありません。ただ、妊娠は栄養面や生活面を見直すいいチャンスともいえます。出産後は忙しくてゆっくり考えられませんから、時間のある妊娠中に一度食生活を見つめ直したり、今までできなかったマタニティ用の運動を始めてみるのもおすすめです。


つわりの時期は無理をせず食べられるものを口にして


妊娠すると、たいていの人にやってくる「つわり」。ピークは8~12週といわれています。英語ではモーニング シックネスといわれ、朝気分が悪かったり、嘔吐する人もいますが、仕事が終わって夕方からダウンしてしまう、という方も増えています。

この時期は「一日三食は気にせず、食べたいときに食べられるものを」が基本です。しょっぱいものばかり食べたい人、さっぱりしたものしか食べられない人、はたまた何も受け付けない人……など人によって好みは大きく違ってきます。一気に食べると胃が張り、さらに気持ちが悪くなることも多いので、食べたい時には小分けにして食べましょう。ただ、食べたいからといって、合成着色料などの添加物が多いものをたくさん食べるのは考えもの。ベビーはまだ2~4㎝くらい。栄養やカロリーはそれほど必要ありませんが、明らかに身体に悪そうなものは控えたいものです。

また脱水症には注意しましょう。吐きづわりの人はもちろんですが、冬は暖房、夏は暑さで、妊婦さんは脱水症を起こしやすくなっています。脱水症により血液が濃くなるだけでなく、血液中のナトリウムやカリウムのバランスが崩れて身体への負担が大きくなってしまいます。水分はこまめに摂ることが第一。水が飲めない場合は、氷や冷たい飲料など口に含めるものでOKです。

ひとつの目安として、つわりの時期に1~2週間で体重が5%も落ちてしまう場合は要注意です。入院管理が必要な場合もありますから、すぐに主治医に相談してください。16週くらいまでにはほぼ落ち着いていきます。



妊婦さんとベビーのアレルギーの関係
もともとアレルギー体質の妊婦さんが、生まれてくる赤ちゃんの食物アレルギーやアトピー性皮膚炎を心配されていることがよくあります。しかし、妊娠中の食生活と赤ちゃんのアレルギーの因果関係は、まだ分かっていないのが現状です。卵や牛乳を極端に摂取している場合を除いては、通常の食生活で問題ないでしょう。



妊娠中期~後期の食事は栄養のバランスを意識して


妊娠初期に落ちていた食欲が、つわりの落ち着きとともに回復してくる妊娠中期~1後期。体重制限が気になる方も多いのでは?実はつい5~6年前までは体重を制限することが多かったのですが、厳しい体重制限により赤ちゃんの出生時の体重が低くなることが問題になり、ここ最近ではさほど厳しくなくなってきました。目安としては出産前のBMI(BodyMass Index)が18~22と一般的なものであれば9~12㎏増やしてもよいとされています。BMIが30を超える場合は、体重制限が必要になりますので、注意してください。また、母体自体がやせていると切迫早産のリスクが高まり、赤ちゃんの低体重も予想されますので、この場合も主治医との相談が必要になります。

妊婦さんの身体は、血液中のコレステロールや中性脂肪が高くなりやすいのが特徴です。まずはスナック系の油の成分や塩分はなるべく控え、バランスのいい食事をできる限り摂りたいですね。貧血にもなりやすいので、鉄分やビタミンB12が豊富なレバー、海藻類、豚肉などを積極的に摂るとよいでしょう。

また、便秘にもなりがち。朝起きたらすぐに水を飲み、排便する習慣をつけたいものです。ただ、あまりに苦しい場合は、下剤を処方してもらいましょう。

特に年齢の高い妊婦さんの場合は、動脈硬化を防ぐビタミンCや葉酸を、サプリメントでもかまわないので積極的に取り入れてほしいです。また、20代とは骨密度も異なりますから、ヨーグルトや小魚などのカルシウムも意識的に摂取するとよいと思います。



BMIの出し方
BMI(Body Mass Index)とは身長からみた体重の割合を示す体格指数のことです。計算方法は体重÷[身長(m)2]。たとえば160㎝、50㎏の人なら50÷(1.6×1.6)=19.53215となります。数値が18~22の範囲であれば問題ありませんのでこの妊婦さんの場合、体重を標準的な9~12kg増に収めればよいという計算になります。

BMI=体重÷[身長(m)×身長(m)]



妊娠中の運動は専門の教室で受けるのが安心


妊婦さんが運動をしてOKなのは16~20週以降とされています。実際に、妊娠中に運動をしていた人のほうが動脈硬化を抑えられた、不眠を解消できた、またお産が楽だったというデータもあります。切迫早産や前置胎盤の危険がなく、健康な状態で生活を送れている方は積極的にやってほしいですね。ただし、ジャンプをしたりして身体に負担のかかる運動や格闘技系のものはおすすめできません。

自分で運動するならウォーキング、また家のなかでスクワットをして下半身を鍛えたり、あぐらの姿勢をして身体を柔軟にしておくのもおすすめです。

教室であればマタニティビクス、マタニティスイミングなどが、最近さまざまあります。妊婦さん専門のクラスなので、運動の強度を考慮し、メディカルチェックされたプログラムのはずなので安心でしょう。また、こういった教室に行くことで妊婦さんの友達ができる、という大きなメリットもあります。同じ状況の友達が見つかることで、妊婦ならではの悩みや不安を分かち合うこともできますので、ぜひトライしてみてはいかがでしょう。



赤ちゃんの退院時の服装&家で準備しておくべきものは
退院時の赤ちゃんの服装は、肌着にツーウェイオールなどのベビードレスを着ることが多いようです。季節に応じて靴下や上着を準備してはいかがでしょうか。おくるみやひざ掛けなどで温度を調節するのもよいでしょう。自家用車で帰る場合、チャイルドシートは必須アイテムです。家で準備すべきものについては、準備品のリストがインターネットやマタニティー雑誌などで紹介されているので参考にしながら揃えていきましょう。ただ、最初からあまりたくさんのものは必要ありません。





川端 伊久乃先生
【日本医科大学多摩永山病院女性診療科・産科医局長】
医学博士。女性スポーツ医学研究会幹事、日本周産期新生児学会 周産期(母体・胎児) 専門医として活躍。プライベートでは小学校2年の女の子をもつワーキングママでもあります。





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