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不妊の原因を東洋医学ではどのように解釈するのですか?

コラム 不妊治療

不妊の原因を東洋医学ではどのように解釈するのですか?

2013漢方

2015.4.15

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相談者

シュガー さん(30歳)


不妊の原因を東洋医学ではどのように解釈するのですか?
○ 高温期に体温が低くなる日が多く不安定
○ 体温が全体的に低い
○ 月経が遅れがち
○ 月経血の量が少ない
○ レバー状の塊や、粘膜のような塊が混じる
○ 月経がくるたびにがっかりする
○ 月経前はイライラしやすく、怒りっぽい。落ち込みやすい。
○ 足のむくみがひどい




不妊の原因は「腎虚」を基礎に考えながらその方の体質にあわせて漢方薬を選んでいく


シュガーさんの気になる症状から、以下のような診立てが考えられます。漢方理論では不妊症の原因は「腎虚」を基礎と考えます。腎とは生殖能力のこと。つまり腎虚とは生殖能力の不足を意味します。第1子不妊の方は先天的か日常生活の過労などから腎が不足して腎虚となり、第2子不妊の方は、第1子を出産された時に腎精を損耗してしまい、その後、腎精を補えなくて腎虚となるパターンが多いようです。

腎が不足していると無排卵、黄体機能不全になりやすく、基礎体温のグラフは高温期が上がりきらず、期間も短い、月経は遅れやすく経血量は少なくなりやすいです。腎をしっかり補う漢方薬を服用して、排卵力や黄体機能を高めるようにしていきます。次にストレスです。漢方理論ではストレスのことを肝気鬱結と言います。本来、人間の体の中はあらゆる場所に気がめぐっているのですが、ストレス過多になると気の流れがとどこおり、自律神経の機能が低下、または亢進するなど、うまく体をコントロールできなくなります。すると基礎体温が乱れやすく、排印に影響がでたり、月経周期が不安定になりやすいです。漢方薬で自律神経を安定させ、気の流れを改善することが大切です。

さらに漢方では肺、脾(消化器系)、腎のいずれかが失調すると「痰湿(水)」が停滞しやすいと考えます。すると気血の流れがスムーズにめぐらなくなり、体が冷えたり、浮腫をおこしたりします。基礎体温は全体的に低くなりがちで、高温期もそれに伴って上がりきらず、月経は遅れやすく、おりものが多くなりがちです。漢方薬で代謝を高め痰湿の停滞を改善します。最後に寒冷や長期のストレスや疲れなどから血のめぐりが悪くなり、古い血が停滞してしまう「血瘀」です。血瘀は卵巣や子宮の働きやリズムに影響してきます。基礎体温は高温期が乱れやすくなり、月経の周期は安定せず、血塊がでやすくなります。漢方薬で血液の流れを良くし、卵巣や子宮の働きを活性化させていきます。不妊の原因はひとつの場合もありますが、いくつかの原因が重なっていることもあります。その方の体質を考えながらひとつずつ原因をとりのぞき、改善していくことを目標にしています。




石井 多鶴子先生


あなたの「きれいとげんき」を応援する、漢方薬と自然化粧品の薬局です。肌や体のメカニズムを知った上で、人間が本来持っている自然治癒力を高めるた
めの、お手入れと健康管理法を専門家が個々に合った的確な提案を行っている。




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