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男性不妊と言われショックですが改善法はあるのでしょうか?

コラム 不妊治療

男性不妊と言われショックですが改善法はあるのでしょうか?

2013漢方

2015.4.24

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相談者

えり さん(34歳)


婦人科検診の時にアドバイスされ、軽い気持ちでしたフーナーの結果が良くなかったため、主人が精液検査を受けました。運動率17%、奇形率97%という結果でした。医師からは、3か月様子を見てだめなら顕微をすすめますと言われています。いきなりの結果に、正直ショックで何も考えられません。夫婦仲は良いと思うのですが、1年近くセックスレスでした。今は子どもがほしいので昨年の12月くらいから排卵日前後で月に1、2回行為があるくらいです。禁欲期間やストレスが精子には影響すると聞いたのですが、今回の結果も関係しているのでしょうか。日常生活の見直しやサプリなどで改善できますか?




漢方薬で「腎精」を充実させると男性ホルモンの分泌が増え妊娠力があがる


「妊娠するため」の男性側の条件は①正常な性機能を持つこと、②に元気な精子があることです。えりさんのご主人はどちらも弱い点が見えます。たしかに今回の受けられた精子検査のデータでは、自然妊娠が難しい数値なので担当医師が言われる「3か月様子を見て……」も正論です。


長すぎる禁欲期間は精子の運動率が低下しDNAの損傷率も上げてしまう


しかし、男性不妊検査の中で一番重要視される精液検査は1回の検査では判断できません。体調や生活習慣、疲労度、ストレス度などに大きく左右されます。正確な情報を得るためには少し間を置いて数回行うべきです。禁欲期間が長すぎると精子の運動率を低下させます。さらに長すぎる禁欲期間はDNA損傷率も上がるとのこと。つまり受精能力が低下するわけです。「妊娠力」をあげるには、週1~2回の夫婦生活が必要ですね。えりさんのご主人のデータがないのでよくわかりませんが、セックスレスになった原因が、仕事の疲れ、ストレス、生活習慣や食生活の乱れなどで、男性ホルモンが低下したのであれば、漢方薬や、機能性サプリメント、生活習慣の改善で充分に回復することができます。


男性不妊専門の漢方薬局でよく相談してステップアップ治療などを判断する


漢方ではホルモン分泌、生殖機能を「腎」ととらえ、腎の働きを支えるものを「腎精」と言います。「腎精」が充実していることは、男性ホルモンが充実していて、妊娠力があるということです。漢方では「補腎精」という薬を使って男子力をあげていきます。これは一般的な精力剤、強壮剤ではなく、精子発生のメカニズムである視床下部→脳下垂体→精巣という「性腺軸」を整えるという考えの漢方薬です。「補腎精薬」には、「食用蟻」製剤、「魚鰾」製剤、「鹿茸」製剤など、動物性の生薬が入ったものが効果的。「腎精」が不足する状態を「腎虚」と考えます。精子の運動率、数の減少、奇形率など漢方では「腎虚」と言いますが、「腎虚」を引きおこす原因は「肝(ストレス)」、「脾(胃腸)」、「心(悩み)」との関係も深いのです。精子を元気にするためには腎の力を強める「補腎」と同時に自分の弱点をチェックし「肝」「脾」「心」も整えながら、体質を改善することがとても重要です。男性不妊専門の漢方薬局でよく相談してください。その結果でステップアップ治療などを判断しましょう。




峯崎 リヨ子先生


薬剤師。日本不妊カウンセリング学会会員、認定不妊カウンセラー。認定日本食品保健指導士。日本中医薬研究会の不妊講座で周期調節法を学び「南京中医薬大学病院」「広州中医薬大学病院」などで研修。不妊症をはじめ、さまざまな相談を受けている。「最新東洋医学の名医134人(有楽出版社)」で紹介される。




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