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唾液や鼻水が増えるのは妊娠の初期症状?
唾液や鼻水が増えるのは妊娠の初期症状? 妊娠すると、赤ちゃんが育っていくに従って様々な症状がでることがあります。妊娠初期にはだるくなったり、出血があったり、眠くなったり、人によって様々ですが、唾液が多くなったり、鼻水がでたりするような症状がでるということもあります。今回は、妊娠初期の鼻水や唾液の症状について医師に解説していただきました。 妊娠初期に見られがちな症状は? 女性の体は生理後から14日くらいで排卵されます。この時に受精すると、1週間ほどで受精卵は子宮に移動し、子宮内膜に着床することで妊娠が成立します。そのため、妊娠の初期症状は早いと着床したあたりから現れることになります。この時期はまだ妊娠検査薬を使っても陰性になることも多く、妊娠かどうかは判断しにくいです。しかし、もし妊娠の可能性があるならば、妊娠初期かもしれないと注意する必要があります。以下のような症状はありませんか?・生理のような出血がある・眠気が増す・だるい・腰痛・胸が張ったり痛みが生じたりする・いつもと違う性状のおりものがでる・腹痛・頭痛・頻尿・下痢これらのさまざまな初期症状が起こることもあります。 そして、中には、唾液が多くなったり、鼻水がたくさんでる、という症状が起こる人もいます。一方で、妊娠していても全く初期症状がでない人もたくさんいます。 妊娠初期に鼻水や唾液がたくさん出るワケは? 妊娠すると、体の中のホルモンバランスが変化します。その影響で体のあちこちのはたらきを調整する自律神経がうまく働かなくなり、鼻汁が出やすくなるといわれています。妊娠性鼻炎と呼ばれることもあり、妊娠初期に起こりやすい症状です。この鼻水は透明でさらさらしているのが特徴です。また、同様にホルモンバランスの変化によって自律神経の調節が乱れて、唾液が多くなることもあります。ほかにも、味の感じが変わることがあります。・酸味や苦味、甘みを感じる・匂いが強くなったように感じる・唾液の味が変わったように感じるこれは味覚の変化やつわりにもつながっていきます。 緩和方法や予防は? 鼻水に対しては、妊娠によって起こっているものです。薬の服用は避けるようにしましょう。はっきり初期症状とわからない場合も、妊娠の可能性があれば薬は避けた方が無難です。鼻水が多くてつらい時は症状を和らげるための方法をとるといいですね。・加湿をする・ホットタオルを鼻の上にのせる・あたたかいお風呂に入る など唾液については、あまり多くて飲み込むのが気持ち悪いなどあれば吐き出しても大丈夫です。唾液を控えるために水分を摂らないようにすることは、身体に負担となります。妊娠すると、必要な水分量も増え、脱水傾向になりやすいため、こまめに水分をとるようにしましょう。いずれの場合も、自律神経のバランスを整えるため、リラックスしてしっかり睡眠をとることも大切です。 【医師からのアドバイス】 見逃しがちな妊娠の初期症状である唾液と鼻水。妊娠を望んでいる人はぜひ知識として知っておきたいですね。(監修:Doctors Me 医師) オススメ記事≪胎児を襲う「TORCH(トーチ)症候群」について知りたい!≫≪もしかして妊娠したかも!?妊娠初期の兆候をチェック≫≪妊娠初期にはおりもののニオイが変わるって本当?≫≪妊娠中のアルコールはアリ? 危険な「胎児性アルコール症候群」≫≪ついに妊娠!大切な命を守る、6つの約束事≫ ■ あわせて読みたい ■ 卵から胎児へ。妊娠初期は 人間としての基礎ができる大切な時 妊娠初期の過ごし方が原因で流産するってあるの? 妊娠初期、わずかな出血があるけど受診しなくて大丈夫? 女性のための健康生活マガジン JINEKO 唾液や鼻水が増えるのは妊娠の初期症状? 妊娠すると、赤ちゃんが育っていくに従って様々な症状がでることがあります。妊娠初期にはだるくなったり、出血があったり、眠くなったり、人によって様々ですが、唾液が多くなったり、鼻水がでたりするような症状がでるということもあります。今回は、妊娠初期の鼻水や唾液の症状について医師に解説していただきました。 妊娠初期に見られがちな症状は? 女性の体は生理後から14日くらいで排卵されます。この時に受精すると、1週間ほどで受精卵は子宮に移動し、子宮内膜に着床することで妊娠が成立します。そのため、妊娠の初期症状は早いと着床したあたりから現れることになります。この時期はまだ妊娠検査薬を使っても陰性になることも多く、妊娠かどうかは判断しにくいです。しかし、もし妊娠の可能性があるならば、妊娠初期かもしれないと注意する必要があります。以下のような症状はありませんか?・生理のような出血がある・眠気が増す・だるい・腰痛・胸が張ったり痛みが生じたりする・いつもと違う性状のおりものがでる・腹痛・頭痛・頻尿・下痢これらのさまざまな初期症状が起こることもあります。 そして、中には、唾液が多くなったり、鼻水がたくさんでる、という症状が起こる人もいます。一方で、妊娠していても全く初期症状がでない人もたくさんいます。 妊娠初期に鼻水や唾液がたくさん出るワケは? 妊娠すると、体の中のホルモンバランスが変化します。その影響で体のあちこちのはたらきを調整する自律神経がうまく働かなくなり、鼻汁が出やすくなるといわれています。妊娠性鼻炎と呼ばれることもあり、妊娠初期に起こりやすい症状です。この鼻水は透明でさらさらしているのが特徴です。また、同様にホルモンバランスの変化によって自律神経の調節が乱れて、唾液が多くなることもあります。ほかにも、味の感じが変わることがあります。・酸味や苦味、甘みを感じる・匂いが強くなったように感じる・唾液の味が変わったように感じるこれは味覚の変化やつわりにもつながっていきます。 緩和方法や予防は? 鼻水に対しては、妊娠によって起こっているものです。薬の服用は避けるようにしましょう。はっきり初期症状とわからない場合も、妊娠の可能性があれば薬は避けた方が無難です。鼻水が多くてつらい時は症状を和らげるための方法をとるといいですね。・加湿をする・ホットタオルを鼻の上にのせる・あたたかいお風呂に入る など唾液については、あまり多くて飲み込むのが気持ち悪いなどあれば吐き出しても大丈夫です。唾液を控えるために水分を摂らないようにすることは、身体に負担となります。妊娠すると、必要な水分量も増え、脱水傾向になりやすいため、こまめに水分をとるようにしましょう。いずれの場合も、自律神経のバランスを整えるため、リラックスしてしっかり睡眠をとることも大切です。 【医師からのアドバイス】 見逃しがちな妊娠の初期症状である唾液と鼻水。妊娠を望んでいる人はぜひ知識として知っておきたいですね。(監修:Doctors Me 医師) オススメ記事≪胎児を襲う「TORCH(トーチ)症候群」について知りたい!≫≪もしかして妊娠したかも!?妊娠初期の兆候をチェック≫≪妊娠初期にはおりもののニオイが変わるって本当?≫≪妊娠中のアルコールはアリ? 危険な「胎児性アルコール症候群」≫≪ついに妊娠!大切な命を守る、6つの約束事≫ ■ あわせて読みたい ■ 卵から胎児へ。妊娠初期は 人間としての基礎ができる大切な時 妊娠初期の過ごし方が原因で流産するってあるの? 妊娠初期、わずかな出血があるけど受診しなくて大丈夫? 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2016.2.23
コラム 妊娠・出産
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ひどい吐きづわり…お腹を圧迫すると赤ちゃんも苦しいの?
つわりには様々なタイプがありますが、その中でも一番多いといわれるのが吐きづわりです。嘔吐に苦しみ、赤ちゃんに影響しないかと心配する妊婦さんに対して、看護師さんたちはどのようなアドバイスをしているでしょうか。 プレママからの相談:「吐きづわりは、お腹の赤ちゃんも苦しいの?」 初めは食べづわりから始まったつわりですが、いつからか吐きづわりに変わりました。トイレと寝室を往復する毎日で、とてもつらいです。ひどいときは水を飲んだだけでも戻してしまいます。吐いているときにお腹を圧迫しているのですが、そのたびに赤ちゃんも苦しい思いをしているのでしょうか。毎回吐いては赤ちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいになりますが、吐き気が止まらず悩んでいます。(20代・女性) 吐くときの腹圧が赤ちゃんに影響することはない 吐くときにかかる腹圧による赤ちゃんへの影響を、心配する必要はありません。安定期に入れば症状は徐々に治まり、食事も普通にできるようになってくるでしょう。 吐いたときにお腹を圧迫するとしても、赤ちゃんは羊水で守られていますので心配ありません。つわりは妊娠8週から11週にかけて症状があり、妊娠12週目頃から徐々に治まってきます。妊娠16週目から安定期に入りますので、食事なども普通にできるようになると思います。ただ、つわりは個人差がありますので妊娠後期まで続く妊婦さんもいます。(一般内科看護師) 吐き気を抑えるための工夫を 脱水症状に要注意です。吐き気が止まらずつらいときは産婦人科で相談してください。家では水分や氷で口をさっぱりさせたり、食べやすいものを少しづつ食べるようにして、吐き気を誘発するにおいの強いものは避けましょう。 水を飲んだだけでも吐いてしまうとのことで、脱水が心配です。脱水は水分だけでなく体内の塩分バランスも崩してしまい、母体に影響を及ぼします。吐き気が止まらずつらいときは我慢せず、かかりつの産婦人科に相談するとよいでしょう。点滴などで水分や栄養補給ができ、吐き気も軽減されます。(一般内科看護師) 吐き気を抑えるため、できるだけ横になって過ごしてください。水を飲むときは少量ずつ飲むか、氷を口に含んでください。レモン水を凍らせて口に含むと、口の中がさっぱりして水分も摂れます。食事は、ゼリーやプリン、すりおろした果物など、飲み込みやすいものを少しずつ食べるようにしてください。臭いで吐き気を誘発することがあるので、食事は冷ましてから食べたり、洗剤やシャンプーなどは無香料のものを使用しましょう。(産科看護師) お腹の赤ちゃんは羊水で守られているので、吐きづわりで腹圧がかかっても心配はないようです。安定期に入れば症状も治まるので、それまではできるだけ横になり、脱水に注意しつつ、水分補給や食べやすいものを少しづつ食べることがポイントのようです。 オススメ記事≪立ちくらみや貧血も…つわりを理由に仕事を休める?≫≪つわりで吐き気が強く寝たきり…入院することは可能?≫≪妊娠初期のつわり、赤ちゃんへの影響と乗り切り方を専門家に聞いてみた≫≪つわりで体重が激減。お腹の赤ちゃんへの影響は?≫≪つわりによる食欲不振…赤ちゃんへの影響は?≫ ■ あわせて読みたい ■ つわりで食事が食べられないけど、赤ちゃんは大丈夫? 妊娠7週目です。つわりがひどく、毎日苦しんでいます。 つわりを軽くする食べ物はありますか? 女性のための健康生活マガジン JINEKO つわりには様々なタイプがありますが、その中でも一番多いといわれるのが吐きづわりです。嘔吐に苦しみ、赤ちゃんに影響しないかと心配する妊婦さんに対して、看護師さんたちはどのようなアドバイスをしているでしょうか。 プレママからの相談:「吐きづわりは、お腹の赤ちゃんも苦しいの?」 初めは食べづわりから始まったつわりですが、いつからか吐きづわりに変わりました。トイレと寝室を往復する毎日で、とてもつらいです。ひどいときは水を飲んだだけでも戻してしまいます。吐いているときにお腹を圧迫しているのですが、そのたびに赤ちゃんも苦しい思いをしているのでしょうか。毎回吐いては赤ちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいになりますが、吐き気が止まらず悩んでいます。(20代・女性) 吐くときの腹圧が赤ちゃんに影響することはない 吐くときにかかる腹圧による赤ちゃんへの影響を、心配する必要はありません。安定期に入れば症状は徐々に治まり、食事も普通にできるようになってくるでしょう。 吐いたときにお腹を圧迫するとしても、赤ちゃんは羊水で守られていますので心配ありません。つわりは妊娠8週から11週にかけて症状があり、妊娠12週目頃から徐々に治まってきます。妊娠16週目から安定期に入りますので、食事なども普通にできるようになると思います。ただ、つわりは個人差がありますので妊娠後期まで続く妊婦さんもいます。(一般内科看護師) 吐き気を抑えるための工夫を 脱水症状に要注意です。吐き気が止まらずつらいときは産婦人科で相談してください。家では水分や氷で口をさっぱりさせたり、食べやすいものを少しづつ食べるようにして、吐き気を誘発するにおいの強いものは避けましょう。 水を飲んだだけでも吐いてしまうとのことで、脱水が心配です。脱水は水分だけでなく体内の塩分バランスも崩してしまい、母体に影響を及ぼします。吐き気が止まらずつらいときは我慢せず、かかりつの産婦人科に相談するとよいでしょう。点滴などで水分や栄養補給ができ、吐き気も軽減されます。(一般内科看護師) 吐き気を抑えるため、できるだけ横になって過ごしてください。水を飲むときは少量ずつ飲むか、氷を口に含んでください。レモン水を凍らせて口に含むと、口の中がさっぱりして水分も摂れます。食事は、ゼリーやプリン、すりおろした果物など、飲み込みやすいものを少しずつ食べるようにしてください。臭いで吐き気を誘発することがあるので、食事は冷ましてから食べたり、洗剤やシャンプーなどは無香料のものを使用しましょう。(産科看護師) お腹の赤ちゃんは羊水で守られているので、吐きづわりで腹圧がかかっても心配はないようです。安定期に入れば症状も治まるので、それまではできるだけ横になり、脱水に注意しつつ、水分補給や食べやすいものを少しづつ食べることがポイントのようです。 オススメ記事≪立ちくらみや貧血も…つわりを理由に仕事を休める?≫≪つわりで吐き気が強く寝たきり…入院することは可能?≫≪妊娠初期のつわり、赤ちゃんへの影響と乗り切り方を専門家に聞いてみた≫≪つわりで体重が激減。お腹の赤ちゃんへの影響は?≫≪つわりによる食欲不振…赤ちゃんへの影響は?≫ ■ あわせて読みたい ■ つわりで食事が食べられないけど、赤ちゃんは大丈夫? 妊娠7週目です。つわりがひどく、毎日苦しんでいます。 つわりを軽くする食べ物はありますか? 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2016.1.25
コラム 妊娠・出産
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もしかして妊娠したかも!?妊娠初期の兆候をチェック
もしかして妊娠したかも!?妊娠初期の兆候をチェック お腹に新しい命が宿ったとき、生理予定日を過ぎて1週間ほどで、妊娠初期の兆候を感じるケースがあります。これを「妊娠超初期症状」といいます。 自分で気が付く一番の兆候は、生理が遅れることでしょう。それまで生理が規則正しくあった人が10日くらい遅れているようなら、妊娠の可能性が高いといえます。 他にもこんな“妊娠初期症状”がある! 生理が遅れて、かつ以下のような症状があると、妊娠している可能性が高いといえます。 ・ささいなことでイライラするようになった ・食事の好みが変わった ・酸っぱいものを食べたくなる ・ニオイに敏感になる ・基礎体温が高い期間、微熱が3週間以上続いている ・乳房にハリがある、乳首が敏感になり痛みを感じる ・しっかり寝ているのに、眠気が強い ・風邪の初期症状のようなダルさがある、やる気がでない ・月経とは違う少量の出血がある ・下腹部に違和感、痛み、ハリ、うずく感じがある ・吐き気や胃のムカつき、頭痛、めまいがある (早い人では、生理予定日の1~2週間後には、つわりの症状がでます。) ・便秘になりやすい、トイレの回数が増える ・吹き出ものができる、お肌の調子が悪い 妊娠検査薬でチェック! 妊娠しているのかどうかを確認したい時は、病院へ行く前に市販の妊娠検査薬で妊娠の有無を確認しましょう。生理予定日から1週間以上経ってから検査するのが一般的です。また、一度試験してみて陰性と出て、1週間くらいしてもまだ生理がこなかったら、もう一度判定してみます。排卵日も前回の生理日も分からない場合は、妊娠の可能性があるセックスの日を一応排卵日として数えます。ただし精子は2日間、卵子は1日くらい生きています。排卵日以外のセックスでも妊娠しますので、数日のゆとりをもって考えましょう。 オススメ記事≪妊娠中、体にはたくさんの変化が!≫≪女医が教える、妊娠中のセックスはOK?NG?≫≪リラックスしたい!…けど妊娠中のアロマは危険?!≫≪妊娠すると、乳首が黒ずむ…!?乳首黒ずみ対策!≫≪妊娠中にしていいこと、いけないこと!≫ ■ あわせて読みたい ■ 卵から胎児へ。妊娠初期は人間としての基礎ができる大切な時 妊娠中のリスク(1)~妊娠が原因で起こる病気~ 妊娠中の甘いもの。人工甘味料なら大丈夫? 【はじめての基礎体温】 正しい測り方を知りたい! 女性のための健康生活マガジン JINEKO もしかして妊娠したかも!?妊娠初期の兆候をチェック お腹に新しい命が宿ったとき、生理予定日を過ぎて1週間ほどで、妊娠初期の兆候を感じるケースがあります。これを「妊娠超初期症状」といいます。 自分で気が付く一番の兆候は、生理が遅れることでしょう。それまで生理が規則正しくあった人が10日くらい遅れているようなら、妊娠の可能性が高いといえます。 他にもこんな“妊娠初期症状”がある! 生理が遅れて、かつ以下のような症状があると、妊娠している可能性が高いといえます。 ・ささいなことでイライラするようになった ・食事の好みが変わった ・酸っぱいものを食べたくなる ・ニオイに敏感になる ・基礎体温が高い期間、微熱が3週間以上続いている ・乳房にハリがある、乳首が敏感になり痛みを感じる ・しっかり寝ているのに、眠気が強い ・風邪の初期症状のようなダルさがある、やる気がでない ・月経とは違う少量の出血がある ・下腹部に違和感、痛み、ハリ、うずく感じがある ・吐き気や胃のムカつき、頭痛、めまいがある (早い人では、生理予定日の1~2週間後には、つわりの症状がでます。) ・便秘になりやすい、トイレの回数が増える ・吹き出ものができる、お肌の調子が悪い 妊娠検査薬でチェック! 妊娠しているのかどうかを確認したい時は、病院へ行く前に市販の妊娠検査薬で妊娠の有無を確認しましょう。生理予定日から1週間以上経ってから検査するのが一般的です。また、一度試験してみて陰性と出て、1週間くらいしてもまだ生理がこなかったら、もう一度判定してみます。排卵日も前回の生理日も分からない場合は、妊娠の可能性があるセックスの日を一応排卵日として数えます。ただし精子は2日間、卵子は1日くらい生きています。排卵日以外のセックスでも妊娠しますので、数日のゆとりをもって考えましょう。 オススメ記事≪妊娠中、体にはたくさんの変化が!≫≪女医が教える、妊娠中のセックスはOK?NG?≫≪リラックスしたい!…けど妊娠中のアロマは危険?!≫≪妊娠すると、乳首が黒ずむ…!?乳首黒ずみ対策!≫≪妊娠中にしていいこと、いけないこと!≫ ■ あわせて読みたい ■ 卵から胎児へ。妊娠初期は人間としての基礎ができる大切な時 妊娠中のリスク(1)~妊娠が原因で起こる病気~ 妊娠中の甘いもの。人工甘味料なら大丈夫? 【はじめての基礎体温】 正しい測り方を知りたい! 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2016.1.20
コラム 妊娠・出産
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つわりによる栄養不足…胎児に悪い影響はないの?
妊婦さんを悩ませるつわりですが、症状がひどいと栄養不足になりかねません。妊娠3カ月の相談者の方は、食べたものをほとんど吐いてしまうためお腹の赤ちゃんへの栄養を心配していますが、看護師さんたちは何と言っているのでしょうか。 つわりについての相談:「つわりが酷く栄養不足が心配。お腹の赤ちゃんへの影響は?」 現在妊娠3カ月です。仕事もしているのに食べつわりと吐きつわりの両方の症状があり、毎日を乗り切るのがやっとです。常に口の中に何か入れていないと気持ちが悪くなるので、会議中でもアメやガムが必須です。ご飯を食べてもほぼ吐いてしまうので、栄養不足で赤ちゃんに悪い影響を与えたりしないか心配ですが、このつわりはいつまで続くのでしょうか。今の生活が辛くて、心が折れそうです。(30代・女性) 妊娠初期は胎児への栄養は心配ない 妊娠初期の頃の胎児は、母体に蓄えられた栄養でも育つためそれ程心配しなくてもよいようです。しかしママの身体が心配なので、食べられる時に食べられるものを摂り、水分不足にならないように注意してください。 妊娠初期は、母体に蓄えられた栄養でも赤ちゃんは育ちますし、安定期に入りつわりが治まれば自然に食べられるようになるので、今は無理して食べる必要はありません。ただ栄養は不足しがちになるので、食べられるものは少しずつでも召し上がるようにしてください。(産科看護師) 今は胎児への栄養もそれほど必要ではない時期なので、無理に食べなくても大丈夫です。安定期に入るとつわりも落ち着き食欲が増してくるので、それからは栄養のバランスが取れた食事が大切になります。それまでは、脱水にならない程度に水分が摂れていれば大丈夫です。(内科看護師) 糖分の摂り過ぎやストレスにも注意! つわりの時期は食べられるものを食べればよいですが、糖分の摂り過ぎには気をつけましょう。ストレスもつわりを強くするのであまり神経質にならず、食事は一度に食べるのが無理なら少量ずつ数回に分けて食べるとよいでしょう。 空腹はつわりの症状を強くするので、アメやガムで空腹をまぎらわすのはよいことですが、糖分の摂りすぎを防ぐためノンカロリー・糖分ゼロのものにしてください。果物や野菜ジュースも市販品は保存料や甘味料が入っているので、できれば自家製の野菜スムージーなどにすれば少量でも一度にたくさんの栄養がとれます。(産科看護師) レモン水を凍らせて、吐き気がする時に口に含むとさっぱりしますし、食事にもレモンや生姜を使うと食べやすいかと思います。炊き立てのご飯の臭いで吐き気が増強する妊婦さんが多いので、食事は冷ましてから食べるようにし、食事量が少なければ数回に分けて食べられるように小さいおにぎりやサンドイッチなどを常備しておくとよいでしょう。(産科看護師) ストレスもつわりを強くするので食べなければと神経質にならず、散歩や好きな音楽を聴いたりテレビを観たりして、気分転換してください。つわりのために体重減少があれば、病院で点滴を勧められると思います。辛い時は無理せず、昼間でも横になって休むようにしましょう。(産科看護師) 今の時期は、お腹の赤ちゃんへの栄養は心配しなくても大丈夫です。脱水にならないように水分をしっかり摂り、糖分の過剰摂取に注意しながら食べられるものを少しずつでもよいので口にするようにしましょう。 オススメ記事≪妊娠初期の辛いつわりに対処するための4つのポイント≫≪妊娠初期のつわり、赤ちゃんへの影響と乗り切り方を専門家に聞いてみた≫≪妊娠中のアロマはNG?妊婦のラベンダーリスクについて≫≪これを抑えるとOK!つわり対策に有効な3つのポイント≫≪つわりで冷たいものばかり口にしてしまうけど、大丈夫?≫ ■ あわせて読みたい ■ 妊娠中の食事と栄養(1) つわりで食事が食べられないけど、赤ちゃんは大丈夫? 妊娠中の貧血を改善する食材や調理法はありますか? 女性のための健康生活マガジン JINEKO 妊婦さんを悩ませるつわりですが、症状がひどいと栄養不足になりかねません。妊娠3カ月の相談者の方は、食べたものをほとんど吐いてしまうためお腹の赤ちゃんへの栄養を心配していますが、看護師さんたちは何と言っているのでしょうか。 つわりについての相談:「つわりが酷く栄養不足が心配。お腹の赤ちゃんへの影響は?」 現在妊娠3カ月です。仕事もしているのに食べつわりと吐きつわりの両方の症状があり、毎日を乗り切るのがやっとです。常に口の中に何か入れていないと気持ちが悪くなるので、会議中でもアメやガムが必須です。ご飯を食べてもほぼ吐いてしまうので、栄養不足で赤ちゃんに悪い影響を与えたりしないか心配ですが、このつわりはいつまで続くのでしょうか。今の生活が辛くて、心が折れそうです。(30代・女性) 妊娠初期は胎児への栄養は心配ない 妊娠初期の頃の胎児は、母体に蓄えられた栄養でも育つためそれ程心配しなくてもよいようです。しかしママの身体が心配なので、食べられる時に食べられるものを摂り、水分不足にならないように注意してください。 妊娠初期は、母体に蓄えられた栄養でも赤ちゃんは育ちますし、安定期に入りつわりが治まれば自然に食べられるようになるので、今は無理して食べる必要はありません。ただ栄養は不足しがちになるので、食べられるものは少しずつでも召し上がるようにしてください。(産科看護師) 今は胎児への栄養もそれほど必要ではない時期なので、無理に食べなくても大丈夫です。安定期に入るとつわりも落ち着き食欲が増してくるので、それからは栄養のバランスが取れた食事が大切になります。それまでは、脱水にならない程度に水分が摂れていれば大丈夫です。(内科看護師) 糖分の摂り過ぎやストレスにも注意! つわりの時期は食べられるものを食べればよいですが、糖分の摂り過ぎには気をつけましょう。ストレスもつわりを強くするのであまり神経質にならず、食事は一度に食べるのが無理なら少量ずつ数回に分けて食べるとよいでしょう。 空腹はつわりの症状を強くするので、アメやガムで空腹をまぎらわすのはよいことですが、糖分の摂りすぎを防ぐためノンカロリー・糖分ゼロのものにしてください。果物や野菜ジュースも市販品は保存料や甘味料が入っているので、できれば自家製の野菜スムージーなどにすれば少量でも一度にたくさんの栄養がとれます。(産科看護師) レモン水を凍らせて、吐き気がする時に口に含むとさっぱりしますし、食事にもレモンや生姜を使うと食べやすいかと思います。炊き立てのご飯の臭いで吐き気が増強する妊婦さんが多いので、食事は冷ましてから食べるようにし、食事量が少なければ数回に分けて食べられるように小さいおにぎりやサンドイッチなどを常備しておくとよいでしょう。(産科看護師) ストレスもつわりを強くするので食べなければと神経質にならず、散歩や好きな音楽を聴いたりテレビを観たりして、気分転換してください。つわりのために体重減少があれば、病院で点滴を勧められると思います。辛い時は無理せず、昼間でも横になって休むようにしましょう。(産科看護師) 今の時期は、お腹の赤ちゃんへの栄養は心配しなくても大丈夫です。脱水にならないように水分をしっかり摂り、糖分の過剰摂取に注意しながら食べられるものを少しずつでもよいので口にするようにしましょう。 オススメ記事≪妊娠初期の辛いつわりに対処するための4つのポイント≫≪妊娠初期のつわり、赤ちゃんへの影響と乗り切り方を専門家に聞いてみた≫≪妊娠中のアロマはNG?妊婦のラベンダーリスクについて≫≪これを抑えるとOK!つわり対策に有効な3つのポイント≫≪つわりで冷たいものばかり口にしてしまうけど、大丈夫?≫ ■ あわせて読みたい ■ 妊娠中の食事と栄養(1) つわりで食事が食べられないけど、赤ちゃんは大丈夫? 妊娠中の貧血を改善する食材や調理法はありますか? 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2016.1.8
コラム 妊娠・出産
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妊娠初期からめまいがひどく寝たきりにも…改善できる?
妊娠中は、心身に様々な変化が起こります。妊娠初期からめまいが出て困っている妊婦さんから、めまいの改善について相談がありました。看護師さんたちはどのように答えているでしょうか。 プレママからの相談:「妊娠初期から、めまいがひどい。改善方法は?」 妊娠4週目から、めまいなどの症状が現れ、その症状がどんどん強くなっていき妊娠8週目の現在では、台所に立つなどの家事もままなりません。ひどいときでは座っているだけでも頭がボーっとして全身に強い倦怠感が生じるため、横になって寝たきりの状態となってしまいます。家事を行おうとしても、立っていることがつらくなりすぐに四つ這いになってベッドまで移動してしまいます。このめまいは改善できないのでしょうか。(20代・女性) めまいは、つわりの症状の一つ めまいも、つわりの症状の一つです。妊娠中の貧血がめまいの原因であると教えてくれました。 妊娠中は、自律神経の働きが鈍くなること、ホルモンの影響や、貧血を起こしていること、また、子宮に血液が集中するため、脳が一過性の貧血状態になって、立ちくらみやめまいが起こります。このめまいや立ちくらみも、つわりの一つです。(産科・婦人科看護師) 妊娠中のめまいは、つわりの症状として起きる場合もあり、安定期に入るとめまいの症状が落ち着くことがほとんどです。しかし、貧血になっている場合は別です。妊娠中、あまりにも貧血がひどいようであれば、鉄剤を産婦人科で処方してもらい、内服する必要があります。貧血はお母さんの身体だけでなく、胎児にも影響を及ぼす危険がありますので、なるべく早くに改善しておく必要があります。(内科看護師) 体調が悪いときは、無理せず休息を 体調が悪いときは、無理をしないで休みましょう。立ち上がるときは倒れないように、ゆっくりと立ち上がるようにしてください。 体調が悪いときは、無理せずに休むことです。安定期に入れば改善されると考えますが、あまりにひどいようでしたら、主治医に相談してください。めまいがしてボーっとするときは、横になって休んでください。少し足を高くして休むと、改善されやすくなります。立ち上がるときは、ゆっくりと倒れないように、壁をつたって立ち上がるようにしてください。(産科・婦人科看護師) 食事で貧血対策を めまいを改善するための食事や水分補給のポイントを、アドバイスしてくれました。 食事は、鉄分を含むもの、カルシウムやタンパク質、ビタミン、乳製品などを多めに摂るようにしてください。めまいがひどいときは、スポーツドリンクや、お茶に塩を少量入れて、水分と塩分を同時に補給してみてください。(産科・婦人科看護師) 普段の食事から、貧血を改善させるための栄養補給も必要です。鉄分が多く含まれている、ほうれん草や小松菜、大豆製品やごま、ワカメなど植物性の食品を食事に多く摂るように心がけてください。また、鉄分と一緒にビタミンCを一緒に摂ることで効率よく鉄分を摂れるので、おすすめです。(内科看護師) めまいも、つわりの症状の一つです。体調が悪いときは無理せず横になりましょう。貧血を改善する食事を心がけてください。あまりに貧血がひどい場合は、鉄剤の処方が必要なこともありますので、医師への相談をご検討ください。 オススメ記事≪鉄剤に頼った方がいい?妊娠中の貧血のリスクと改善方法≫≪妊娠後も飲酒・喫煙してしまった…やはり胎児に影響する?≫≪吐きづわりで食欲がない…無理にでも食べるべき?≫≪つわりの時期に起きる激しい頭痛…産科で診てもらえる?≫≪つわりは、赤ちゃんが元気な証拠というのは本当?≫ ■ あわせて読みたい ■ プレママを悩ませる便秘…効果的な解消法は? 肩こりがひどいのですが、妊娠中の湿布の使用はダメ? つわりで食事が食べられないけど、赤ちゃんは大丈夫? 女性のための健康生活マガジン JINEKO 妊娠中は、心身に様々な変化が起こります。妊娠初期からめまいが出て困っている妊婦さんから、めまいの改善について相談がありました。看護師さんたちはどのように答えているでしょうか。 プレママからの相談:「妊娠初期から、めまいがひどい。改善方法は?」 妊娠4週目から、めまいなどの症状が現れ、その症状がどんどん強くなっていき妊娠8週目の現在では、台所に立つなどの家事もままなりません。ひどいときでは座っているだけでも頭がボーっとして全身に強い倦怠感が生じるため、横になって寝たきりの状態となってしまいます。家事を行おうとしても、立っていることがつらくなりすぐに四つ這いになってベッドまで移動してしまいます。このめまいは改善できないのでしょうか。(20代・女性) めまいは、つわりの症状の一つ めまいも、つわりの症状の一つです。妊娠中の貧血がめまいの原因であると教えてくれました。 妊娠中は、自律神経の働きが鈍くなること、ホルモンの影響や、貧血を起こしていること、また、子宮に血液が集中するため、脳が一過性の貧血状態になって、立ちくらみやめまいが起こります。このめまいや立ちくらみも、つわりの一つです。(産科・婦人科看護師) 妊娠中のめまいは、つわりの症状として起きる場合もあり、安定期に入るとめまいの症状が落ち着くことがほとんどです。しかし、貧血になっている場合は別です。妊娠中、あまりにも貧血がひどいようであれば、鉄剤を産婦人科で処方してもらい、内服する必要があります。貧血はお母さんの身体だけでなく、胎児にも影響を及ぼす危険がありますので、なるべく早くに改善しておく必要があります。(内科看護師) 体調が悪いときは、無理せず休息を 体調が悪いときは、無理をしないで休みましょう。立ち上がるときは倒れないように、ゆっくりと立ち上がるようにしてください。 体調が悪いときは、無理せずに休むことです。安定期に入れば改善されると考えますが、あまりにひどいようでしたら、主治医に相談してください。めまいがしてボーっとするときは、横になって休んでください。少し足を高くして休むと、改善されやすくなります。立ち上がるときは、ゆっくりと倒れないように、壁をつたって立ち上がるようにしてください。(産科・婦人科看護師) 食事で貧血対策を めまいを改善するための食事や水分補給のポイントを、アドバイスしてくれました。 食事は、鉄分を含むもの、カルシウムやタンパク質、ビタミン、乳製品などを多めに摂るようにしてください。めまいがひどいときは、スポーツドリンクや、お茶に塩を少量入れて、水分と塩分を同時に補給してみてください。(産科・婦人科看護師) 普段の食事から、貧血を改善させるための栄養補給も必要です。鉄分が多く含まれている、ほうれん草や小松菜、大豆製品やごま、ワカメなど植物性の食品を食事に多く摂るように心がけてください。また、鉄分と一緒にビタミンCを一緒に摂ることで効率よく鉄分を摂れるので、おすすめです。(内科看護師) めまいも、つわりの症状の一つです。体調が悪いときは無理せず横になりましょう。貧血を改善する食事を心がけてください。あまりに貧血がひどい場合は、鉄剤の処方が必要なこともありますので、医師への相談をご検討ください。 オススメ記事≪鉄剤に頼った方がいい?妊娠中の貧血のリスクと改善方法≫≪妊娠後も飲酒・喫煙してしまった…やはり胎児に影響する?≫≪吐きづわりで食欲がない…無理にでも食べるべき?≫≪つわりの時期に起きる激しい頭痛…産科で診てもらえる?≫≪つわりは、赤ちゃんが元気な証拠というのは本当?≫ ■ あわせて読みたい ■ プレママを悩ませる便秘…効果的な解消法は? 肩こりがひどいのですが、妊娠中の湿布の使用はダメ? つわりで食事が食べられないけど、赤ちゃんは大丈夫? 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2016.1.4
コラム 妊娠・出産
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妊娠初期、わずかな出血があるけど受診しなくて大丈夫?
妊娠初期に出血があると、流産の心配がないかどうか不安になるものです。腹痛も伴わないわずかな出血があり、受診する必要があるのか、それとも安静にして様子をみてもよいのか、という相談に対し、看護師さんたちは何と答えているでしょうか。 プレママからの相談:「妊娠初期のわずかな出血、流産の心配は?」 現在、妊娠6週で心拍が確認できましたが、お手洗いに行ったらわずかではありますが出血がありました。1日おりものシートをつけていても間に合うくらいの出血で、お腹の痛みなどは全くありません。妊娠初期の出血は、流産の可能性もあるそうなのですが、少量の出血でも受診した方がいいのでしょうか。出血量が多くなったり長引いたり、お腹が痛くなったりするまで安静にして様子をみていてもよいのでしょうか。(20代・女性) まずは安静にして観察を 出血はよくあることなので、慌てたり心配しすぎたりせずに、まずは安静にして様子を見るようにというアドバイスがありました。病院に行くこと自体が身体にとって負担になることもあるため、活動を必要最低限にとどめて、しばらく観察してみましょう。 妊娠中に出血やお腹の張りがあるのは、よくあることです。出血やお腹の張りがあれば、まずは安静にして様子をみてください。安静というのは、トイレなど必要最低限以外の行動は控えることです。病院に行こうとして動いたために、出血が多くなったり、お腹の張りが強くなったりします。安静にして治まるようでしたら心配ありません。(産科看護師) 出血が増えるようであれば病院に問い合わせを 安静にして様子をみても症状が強くなるようであれば、病院に問い合わせてみるとよいかもしれません。また、冷えや背伸び、重いものを持つなど、普段の生活で流産を引き起こしかねない事柄に十分気を付けて過ごしましょう。 安静にしても30分以上、お腹の張りが治まらない場合、張りが強くなる場合、出血が増えるようでしたら、病院に問い合わせてください。(産科看護師) 妊娠初期は、普段の生活でも流産しやすい状態ですから、下半身を冷やさないようにして、重い物は持たない、急に立ち上がったり、背伸びをしたり、腰に負担をかけるようなことは極力、控えてください。(産科看護師) 妊娠初期の出血は、慌てて病院に行くとかえって身体に負担をかける可能性があるため、まずは安静にして様子をみましょう。もし症状が治まらず、出血が増えるなどした場合は、病院に問い合わせてみるとよいかもしれません。 オススメ記事≪妊娠6カ月、クーラーで下半身が冷える...上手な使い方は?≫≪妊娠中にレバーを食べると、胎児によくないのは本当?≫≪妊娠5カ月、お腹が急に尖るほど盛り上がるのは胎動なの?≫≪だるさの強い妊娠初期、どれくらい動いてもよいの?≫≪妊娠中の出血、どのくらいまで様子を見たらいいですか?≫ ■ あわせて読みたい ■ 妊娠初期の過ごし方が原因で流産するってあるの? 妊娠初期と生理前のおりものは違う? 妊娠に気づかず薬を内服!お腹の赤ちゃんに影響はないの? 妊娠初期、ホットヨガやジムでの運動は控えたほうがよいですか? 妊娠時の“着床出血”と“生理”の見分け方 唾液や鼻水が増えるのは妊娠の初期症状? 妊娠初期にはおりもののニオイが変わるって本当? 女性のための健康生活マガジン JINEKO 妊娠初期に出血があると、流産の心配がないかどうか不安になるものです。腹痛も伴わないわずかな出血があり、受診する必要があるのか、それとも安静にして様子をみてもよいのか、という相談に対し、看護師さんたちは何と答えているでしょうか。 プレママからの相談:「妊娠初期のわずかな出血、流産の心配は?」 現在、妊娠6週で心拍が確認できましたが、お手洗いに行ったらわずかではありますが出血がありました。1日おりものシートをつけていても間に合うくらいの出血で、お腹の痛みなどは全くありません。妊娠初期の出血は、流産の可能性もあるそうなのですが、少量の出血でも受診した方がいいのでしょうか。出血量が多くなったり長引いたり、お腹が痛くなったりするまで安静にして様子をみていてもよいのでしょうか。(20代・女性) まずは安静にして観察を 出血はよくあることなので、慌てたり心配しすぎたりせずに、まずは安静にして様子を見るようにというアドバイスがありました。病院に行くこと自体が身体にとって負担になることもあるため、活動を必要最低限にとどめて、しばらく観察してみましょう。 妊娠中に出血やお腹の張りがあるのは、よくあることです。出血やお腹の張りがあれば、まずは安静にして様子をみてください。安静というのは、トイレなど必要最低限以外の行動は控えることです。病院に行こうとして動いたために、出血が多くなったり、お腹の張りが強くなったりします。安静にして治まるようでしたら心配ありません。(産科看護師) 出血が増えるようであれば病院に問い合わせを 安静にして様子をみても症状が強くなるようであれば、病院に問い合わせてみるとよいかもしれません。また、冷えや背伸び、重いものを持つなど、普段の生活で流産を引き起こしかねない事柄に十分気を付けて過ごしましょう。 安静にしても30分以上、お腹の張りが治まらない場合、張りが強くなる場合、出血が増えるようでしたら、病院に問い合わせてください。(産科看護師) 妊娠初期は、普段の生活でも流産しやすい状態ですから、下半身を冷やさないようにして、重い物は持たない、急に立ち上がったり、背伸びをしたり、腰に負担をかけるようなことは極力、控えてください。(産科看護師) 妊娠初期の出血は、慌てて病院に行くとかえって身体に負担をかける可能性があるため、まずは安静にして様子をみましょう。もし症状が治まらず、出血が増えるなどした場合は、病院に問い合わせてみるとよいかもしれません。 オススメ記事≪妊娠6カ月、クーラーで下半身が冷える...上手な使い方は?≫≪妊娠中にレバーを食べると、胎児によくないのは本当?≫≪妊娠5カ月、お腹が急に尖るほど盛り上がるのは胎動なの?≫≪だるさの強い妊娠初期、どれくらい動いてもよいの?≫≪妊娠中の出血、どのくらいまで様子を見たらいいですか?≫ ■ あわせて読みたい ■ 妊娠初期の過ごし方が原因で流産するってあるの? 妊娠初期と生理前のおりものは違う? 妊娠に気づかず薬を内服!お腹の赤ちゃんに影響はないの? 妊娠初期、ホットヨガやジムでの運動は控えたほうがよいですか? 妊娠時の“着床出血”と“生理”の見分け方 唾液や鼻水が増えるのは妊娠の初期症状? 妊娠初期にはおりもののニオイが変わるって本当? 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2015.8.26
コラム 妊娠・出産
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妊娠初期の過ごし方が原因で流産するってあるの?
遠方への旅行やキャンプなど、妊婦さんには負担がかかりそうなレジャーは色々とあります。もし妊娠がわかったら中止したほうがよいのでしょうか。妊娠初期のママからの相談に産婦人科の看護師さん達からのアドバイスとは。 妊婦さんからの質問:「妊娠初期の過ごし方が原因で流産することはある?」 妊娠検査薬で陽性が出たので、病院に行ったところ妊娠5週でした。来週末に友人とキャンプに行く予定があるのですが、控えたほうがよいでしょうか。半年前から計画していたキャンプなので断りづらいです。また妊娠についてもごく初期のため、まだ友人達には伝えたくありません。体調も悪くないので行きたいのですが、万が一を考えると不安です。妊娠初期でも母体の過ごし方が影響して流産してしまうことはありますか。(30代、女性) 妊娠初期は急な体調の変化が起こりやすく注意が必要 妊娠初期の頃には、妊娠に気づかずに普通に過ごす方も多数います。しかし、体調の変化が起こりやすく、気をつけなければいけない大事な時期であることに変わりはありません。 妊娠5週ということですが、この時期で妊娠が判明しているのはかなり早い方だと思われます。ほとんどの場合、妊娠3カ月近くなってから判明される方が多いですから、妊娠に気づかず旅行などに行かれる方もおり、特に問題がない場合がほとんどです。しかし、移動が長距離の場合は、身体に負担がかかりやすく、車などの振動はあまり良くないという見方もあります。(産婦人科看護師) 妊娠が判明している場合は、できるだけ避けた方がよいと言わざるを得ません。初期は急な体調の変化や、出血が起こりやすいためです。もし、病院で同じ質問をされたとしても、積極的に行っても良いという答えは返ってこないと思います。(産婦人科看護師) 妊娠初期では、普段の生活でも流産の可能性があります。赤ちゃんにとって少しでも危険と思われる行動は控えてください。(産婦人科看護師) キャンプの内容や日程を含め主治医と相談を 妊娠初期の流産は胎児側に原因がある場合が多いようですが、転ぶ可能性もあるような道を歩くなど、キャンプの内容によっては流産のリスクがあるのも否定できません。 妊娠初期の自然流産は10~15%の頻度で起こり、多くは妊娠初期の12週未満(3カ月以内)に起こります。この時期の流産は胎児側に6~7割の原因があると言われています。(産婦人科看護師) もし流産してしまった場合、自分の行動に原因があったのではと後悔するようなら、控えたほうがよいのではないでしょうか。この時期のレジャーが流産に繋がるとも言えませんので、最終的には自身の判断、自己責任でということになると思います。(産婦人科看護師) キャンプの内容にもよりますが、長時間の移動や、重い物を持つ、転ぶ可能性がある道を歩くといったことは妊婦さんにはよくありません。事前に詳しい日程を確認して、主治医と相談してください。(産婦人科看護師) 妊娠初期には体調の変化や出血も起こりやすく、赤ちゃんのためにも気をつけて過ごさなければならない大切な時期です。流産の可能性も否定はできませんので、主治医と相談の上、慎重な判断が必要です。 オススメ記事≪妊娠初期の辛いつわりに対処するための4つのポイント≫≪妊娠初期のつわり、赤ちゃんへの影響と乗り切り方を専門家に聞いてみた≫≪妊娠中の辛い便秘、専門家がすすめる食事は?≫≪夫婦の身長差が帝王切開の原因になるって本当?≫≪妊娠中のパソコンやスマホの使用、電磁波による胎児への影響は?≫ ■ あわせて読みたい ■ 妊娠初期、わずかな出血があるけど受診しなくて大丈夫? 妊娠初期と生理前のおりものは違う? 妊娠に気づかず薬を内服!お腹の赤ちゃんに影響はないの? 妊娠初期、ホットヨガやジムでの運動は控えたほうがよいですか? 妊娠時の“着床出血”と“生理”の見分け方 唾液や鼻水が増えるのは妊娠の初期症状? 妊娠初期にはおりもののニオイが変わるって本当? 女性のための健康生活マガジン JINEKO 遠方への旅行やキャンプなど、妊婦さんには負担がかかりそうなレジャーは色々とあります。もし妊娠がわかったら中止したほうがよいのでしょうか。妊娠初期のママからの相談に産婦人科の看護師さん達からのアドバイスとは。 妊婦さんからの質問:「妊娠初期の過ごし方が原因で流産することはある?」 妊娠検査薬で陽性が出たので、病院に行ったところ妊娠5週でした。来週末に友人とキャンプに行く予定があるのですが、控えたほうがよいでしょうか。半年前から計画していたキャンプなので断りづらいです。また妊娠についてもごく初期のため、まだ友人達には伝えたくありません。体調も悪くないので行きたいのですが、万が一を考えると不安です。妊娠初期でも母体の過ごし方が影響して流産してしまうことはありますか。(30代、女性) 妊娠初期は急な体調の変化が起こりやすく注意が必要 妊娠初期の頃には、妊娠に気づかずに普通に過ごす方も多数います。しかし、体調の変化が起こりやすく、気をつけなければいけない大事な時期であることに変わりはありません。 妊娠5週ということですが、この時期で妊娠が判明しているのはかなり早い方だと思われます。ほとんどの場合、妊娠3カ月近くなってから判明される方が多いですから、妊娠に気づかず旅行などに行かれる方もおり、特に問題がない場合がほとんどです。しかし、移動が長距離の場合は、身体に負担がかかりやすく、車などの振動はあまり良くないという見方もあります。(産婦人科看護師) 妊娠が判明している場合は、できるだけ避けた方がよいと言わざるを得ません。初期は急な体調の変化や、出血が起こりやすいためです。もし、病院で同じ質問をされたとしても、積極的に行っても良いという答えは返ってこないと思います。(産婦人科看護師) 妊娠初期では、普段の生活でも流産の可能性があります。赤ちゃんにとって少しでも危険と思われる行動は控えてください。(産婦人科看護師) キャンプの内容や日程を含め主治医と相談を 妊娠初期の流産は胎児側に原因がある場合が多いようですが、転ぶ可能性もあるような道を歩くなど、キャンプの内容によっては流産のリスクがあるのも否定できません。 妊娠初期の自然流産は10~15%の頻度で起こり、多くは妊娠初期の12週未満(3カ月以内)に起こります。この時期の流産は胎児側に6~7割の原因があると言われています。(産婦人科看護師) もし流産してしまった場合、自分の行動に原因があったのではと後悔するようなら、控えたほうがよいのではないでしょうか。この時期のレジャーが流産に繋がるとも言えませんので、最終的には自身の判断、自己責任でということになると思います。(産婦人科看護師) キャンプの内容にもよりますが、長時間の移動や、重い物を持つ、転ぶ可能性がある道を歩くといったことは妊婦さんにはよくありません。事前に詳しい日程を確認して、主治医と相談してください。(産婦人科看護師) 妊娠初期には体調の変化や出血も起こりやすく、赤ちゃんのためにも気をつけて過ごさなければならない大切な時期です。流産の可能性も否定はできませんので、主治医と相談の上、慎重な判断が必要です。 オススメ記事≪妊娠初期の辛いつわりに対処するための4つのポイント≫≪妊娠初期のつわり、赤ちゃんへの影響と乗り切り方を専門家に聞いてみた≫≪妊娠中の辛い便秘、専門家がすすめる食事は?≫≪夫婦の身長差が帝王切開の原因になるって本当?≫≪妊娠中のパソコンやスマホの使用、電磁波による胎児への影響は?≫ ■ あわせて読みたい ■ 妊娠初期、わずかな出血があるけど受診しなくて大丈夫? 妊娠初期と生理前のおりものは違う? 妊娠に気づかず薬を内服!お腹の赤ちゃんに影響はないの? 妊娠初期、ホットヨガやジムでの運動は控えたほうがよいですか? 妊娠時の“着床出血”と“生理”の見分け方 唾液や鼻水が増えるのは妊娠の初期症状? 妊娠初期にはおりもののニオイが変わるって本当? 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2015.7.10
コラム 妊娠・出産
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卵から胎児へ。妊娠初期は人間としての基礎ができる大切な時
生まれてくる日まで大切にはぐくむために ひとつの卵子と精子が出合い、誕生した新しい命。それはとても神秘的で、奇跡ともいえるでしょう。おなかの中から外の世界に生まれ出てくる日まで、小さな命を大切にはぐくんでいきましょう。トラブルなく安全に10カ月を過ごすために、注意点はいろいろありますが、とりわけ生殖医療を受けて命を授かった女性が、気をつけなくてはいけないことはあるのでしょうか?吉村先生にお聞きしました。「日本で生殖医療を受ける方は、年齢の高い方が多くなっています。欧米との比較で、平均で2歳くらい高いというデータがあります。ですから、生殖医療を経て妊娠された方も、年齢が高い方が多いのが現状です。年齢による合併症のリスクも考えながら、妊娠期間を過ごすことが重要です」 流産が起こりやすい妊娠初期は安静に過ごしましょう 妊娠が判明するのは、早くて妊娠4週頃。超音波検査で、子宮の中に赤ちゃんが入った袋(胎のう)が確認できると、正常な妊娠と診断されます。「妊娠初期は、流産に気をつけなければいけない時期。平均すると、15%くらいの妊婦さんに、流産が起こります。40歳以上ですと、30〜40%と非常に高い確率になります。流産は、ある程度は自然に起こる、防ぎようのないものですが、注意して安静に過ごすことが大事です」(吉村先生)出血、おなかの張り、痛みなどが出た場合には、すぐに病院に行きましょう。妊娠6〜7週になり、胎のうの中に赤ちゃんの心拍が確認できると、流産の危険はかなり減少します。ここまでくればひと安心。つわりがつらい時期でもありますが、赤ちゃんからの「元気に成長しているよ」というメッセージだと考え、気分転換しながら乗り切りましょう。妊娠初期は赤ちゃんの主要な器官が形成される大切な時期。有害因子の影響を受けやすいので、自己判断での薬の服用は避け、飲酒・喫煙は早いうちにやめましょう。 バランスのよい食事で胎児にも栄養を送りましょう 妊娠4カ月頃になると、つわりもそろそろ終了。これまでの反動で、食欲に火がつくことがあります。極端な食べ過ぎは厳禁ですが、最近では以前のような体重増加制限はなくなってきているそうです。「新生児の体重は20年前と比べると200gも減り、平均が2800gくらいになっています。これは大変なことです。今はやせている女性が多くなっていて、お母さんの栄養障害が胎児の成長に影響しているのかもしれません。バーカー仮説というのがあるのですが、低出生体重児は将来、生活習慣病につながる可能性があると考えられています。生まれてくる子の将来のために、妊婦さんは健診をきちんと受け、食事のコントロールをして、適正に体重を増やしていくことが、とても大事です」(吉村先生) 安定期はバランスのいい食事と適度な運動を心がけましょう 胎盤が完成し、大きなトラブルもなく過ごせる中期(5〜7カ月)は、妊婦さんには最も過ごしやすい時期。ヨガやウォーキング、水泳などの運動は、急激な体重増加を防止し、気分転換やリフレッシュにも最適です。この時期は赤ちゃんの機能も発達し、活発に動くようになり、ほとんどの人が胎動を感じるようになります。おなかも妊婦さんらしく大きくなり、母親になる実感がますます強くなってくるでしょう。中期から後期にかけて注意するべきポイントはどんなところなのでしょうか?「最も注意したいのは、妊娠高血圧症候群です。年齢の高い妊婦さんは妊娠高血圧症候群にかかる確率が高くなります。また一般的に、年齢が高くなれば、糖尿病などの内科的な合併症も増えます。病気が原因で、胎児機能不全になったり、早産を起こすこともあります」(吉村先生)安定した時期ではありますが、おなかの張りや、出血、体の異変は見逃さないよう、常に注意しておきましょう。予防のためには、塩分を控えたバランスのよい食事が大切。そして何も問題ないと思っても、定期健診には必ず行き、医師の指示を受けましょう。 体外受精で生まれる子は自然妊娠の子と違うの? 体外受精で妊娠された方のなかには、無事に赤ちゃんが生まれてくるのか、障害や奇形はないのかということを気にしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。「2009年のデータによると、日本では全妊娠の2.5%、40人に1人が体外受精関連技術で生まれています。今の研究では、先天奇形率に関しては、体外受精と一般の妊娠で差がないとされています。またヨーロッパでは、体外受精で生まれた子どもは、知能レベルが平均よりも高いというデータも出ています。現在のところ体外受精による妊娠でも、心配なさることはないと思います。しかしながら、10年、15年後の成長を追いかけたデータは、日本にはありません。これだけ体外受精で生まれる子どもが増えているのですから、今後はさまざまな観点から、長期的な成長を追って見ていくべきだと感じています」(吉村先生) 出産まであともう少し。1日でも長くおなかの中に 8カ月を過ぎると、子宮がさらに大きくなり、妊婦さんは動悸や腰痛などの症状が増えてきます。妊娠後期に、一番気をつけなければいけないのが早産。低体重で生まれてくると、脳や呼吸器に障害が出る可能性があります。34週を過ぎれば、赤ちゃんは外界でも生きていけるくらいまでに機能は発達していますが、産後の合併症のリスクを減らすために、1日でも長くおなかの中にいさせてあげることが大切です。おなかが張りやすい、疲れやすいと感じたら、無理をせず、すぐに横になり、安静にしましょう。10カ月の妊婦生活のゴールはもうすぐ。赤ちゃんもお母さんに会える日を楽しみにしています。 吉村 典 先生 慶應義塾大学医学部卒業。1983年から米国ペンシルバニア病院、米国ジョーンズ・ホプキンズ大学勤務、1990年から杏林大学医学部産婦人科助教授を経て、1995年から慶應義塾大学医学部産婦人科教授に。現在、日本生殖医学会理事長および日本産科婦人科内視鏡学会理事長。2011年6月まで日本産科婦人科学会理事長を務める。 ■ あわせて読みたい ■ 妊娠中のリスク(1)~妊娠が原因で起こる病気~ 妊娠中の甘いもの。人工甘味料なら大丈夫? 妊娠中のつらい腰痛、ナースがその対策を教えます! 唾液や鼻水が増えるのは妊娠の初期症状? 妊娠初期にはおりもののニオイが変わるって本当? 女性のための健康生活マガジン JINEKO 生まれてくる日まで大切にはぐくむために ひとつの卵子と精子が出合い、誕生した新しい命。それはとても神秘的で、奇跡ともいえるでしょう。おなかの中から外の世界に生まれ出てくる日まで、小さな命を大切にはぐくんでいきましょう。トラブルなく安全に10カ月を過ごすために、注意点はいろいろありますが、とりわけ生殖医療を受けて命を授かった女性が、気をつけなくてはいけないことはあるのでしょうか?吉村先生にお聞きしました。「日本で生殖医療を受ける方は、年齢の高い方が多くなっています。欧米との比較で、平均で2歳くらい高いというデータがあります。ですから、生殖医療を経て妊娠された方も、年齢が高い方が多いのが現状です。年齢による合併症のリスクも考えながら、妊娠期間を過ごすことが重要です」 流産が起こりやすい妊娠初期は安静に過ごしましょう 妊娠が判明するのは、早くて妊娠4週頃。超音波検査で、子宮の中に赤ちゃんが入った袋(胎のう)が確認できると、正常な妊娠と診断されます。「妊娠初期は、流産に気をつけなければいけない時期。平均すると、15%くらいの妊婦さんに、流産が起こります。40歳以上ですと、30〜40%と非常に高い確率になります。流産は、ある程度は自然に起こる、防ぎようのないものですが、注意して安静に過ごすことが大事です」(吉村先生)出血、おなかの張り、痛みなどが出た場合には、すぐに病院に行きましょう。妊娠6〜7週になり、胎のうの中に赤ちゃんの心拍が確認できると、流産の危険はかなり減少します。ここまでくればひと安心。つわりがつらい時期でもありますが、赤ちゃんからの「元気に成長しているよ」というメッセージだと考え、気分転換しながら乗り切りましょう。妊娠初期は赤ちゃんの主要な器官が形成される大切な時期。有害因子の影響を受けやすいので、自己判断での薬の服用は避け、飲酒・喫煙は早いうちにやめましょう。 バランスのよい食事で胎児にも栄養を送りましょう 妊娠4カ月頃になると、つわりもそろそろ終了。これまでの反動で、食欲に火がつくことがあります。極端な食べ過ぎは厳禁ですが、最近では以前のような体重増加制限はなくなってきているそうです。「新生児の体重は20年前と比べると200gも減り、平均が2800gくらいになっています。これは大変なことです。今はやせている女性が多くなっていて、お母さんの栄養障害が胎児の成長に影響しているのかもしれません。バーカー仮説というのがあるのですが、低出生体重児は将来、生活習慣病につながる可能性があると考えられています。生まれてくる子の将来のために、妊婦さんは健診をきちんと受け、食事のコントロールをして、適正に体重を増やしていくことが、とても大事です」(吉村先生) 安定期はバランスのいい食事と適度な運動を心がけましょう 胎盤が完成し、大きなトラブルもなく過ごせる中期(5〜7カ月)は、妊婦さんには最も過ごしやすい時期。ヨガやウォーキング、水泳などの運動は、急激な体重増加を防止し、気分転換やリフレッシュにも最適です。この時期は赤ちゃんの機能も発達し、活発に動くようになり、ほとんどの人が胎動を感じるようになります。おなかも妊婦さんらしく大きくなり、母親になる実感がますます強くなってくるでしょう。中期から後期にかけて注意するべきポイントはどんなところなのでしょうか?「最も注意したいのは、妊娠高血圧症候群です。年齢の高い妊婦さんは妊娠高血圧症候群にかかる確率が高くなります。また一般的に、年齢が高くなれば、糖尿病などの内科的な合併症も増えます。病気が原因で、胎児機能不全になったり、早産を起こすこともあります」(吉村先生)安定した時期ではありますが、おなかの張りや、出血、体の異変は見逃さないよう、常に注意しておきましょう。予防のためには、塩分を控えたバランスのよい食事が大切。そして何も問題ないと思っても、定期健診には必ず行き、医師の指示を受けましょう。 体外受精で生まれる子は自然妊娠の子と違うの? 体外受精で妊娠された方のなかには、無事に赤ちゃんが生まれてくるのか、障害や奇形はないのかということを気にしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。「2009年のデータによると、日本では全妊娠の2.5%、40人に1人が体外受精関連技術で生まれています。今の研究では、先天奇形率に関しては、体外受精と一般の妊娠で差がないとされています。またヨーロッパでは、体外受精で生まれた子どもは、知能レベルが平均よりも高いというデータも出ています。現在のところ体外受精による妊娠でも、心配なさることはないと思います。しかしながら、10年、15年後の成長を追いかけたデータは、日本にはありません。これだけ体外受精で生まれる子どもが増えているのですから、今後はさまざまな観点から、長期的な成長を追って見ていくべきだと感じています」(吉村先生) 出産まであともう少し。1日でも長くおなかの中に 8カ月を過ぎると、子宮がさらに大きくなり、妊婦さんは動悸や腰痛などの症状が増えてきます。妊娠後期に、一番気をつけなければいけないのが早産。低体重で生まれてくると、脳や呼吸器に障害が出る可能性があります。34週を過ぎれば、赤ちゃんは外界でも生きていけるくらいまでに機能は発達していますが、産後の合併症のリスクを減らすために、1日でも長くおなかの中にいさせてあげることが大切です。おなかが張りやすい、疲れやすいと感じたら、無理をせず、すぐに横になり、安静にしましょう。10カ月の妊婦生活のゴールはもうすぐ。赤ちゃんもお母さんに会える日を楽しみにしています。 吉村 典 先生 慶應義塾大学医学部卒業。1983年から米国ペンシルバニア病院、米国ジョーンズ・ホプキンズ大学勤務、1990年から杏林大学医学部産婦人科助教授を経て、1995年から慶應義塾大学医学部産婦人科教授に。現在、日本生殖医学会理事長および日本産科婦人科内視鏡学会理事長。2011年6月まで日本産科婦人科学会理事長を務める。 ■ あわせて読みたい ■ 妊娠中のリスク(1)~妊娠が原因で起こる病気~ 妊娠中の甘いもの。人工甘味料なら大丈夫? 妊娠中のつらい腰痛、ナースがその対策を教えます! 唾液や鼻水が増えるのは妊娠の初期症状? 妊娠初期にはおりもののニオイが変わるって本当? 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2014.5.16
コラム 妊娠・出産