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戸惑い、紆余曲折しながらも決断。そして今思うことは“体外受精をしてよかった。”

コラム 不妊治療

戸惑い、紆余曲折しながらも決断。そして今思うことは“体外受精をしてよかった。”

2013秋

2015.7.27

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戸惑い、紆余曲折しながらも決断。そして今思うことは
悩んで、遠回りしてしまったけれど体外受精をしてよかった。
自分の体を知ることが大切だと気づきました。


不妊症を受け入れるまでに戸惑い、迷いながらもついに決断し、昨年赤ちゃんを出産したナオミさん。今思うことをお聞きしました。



自分が不妊?信じられず悶々とする日々...


フリーランスのヘアメイクアップアーチストとして活躍するナオミさんと古着屋を経営するご主人が結婚したのは2005年のこと。お互い好きなフィールドで活躍し、何の不自由もない毎日。「子どもはいつかでき
たらいいよね、でもできなくても楽しめるよ」。そんなスタンスのご主人と、そろそろ子どもを...と願うナオミさん。二人
の間には温度差がありました。結婚して2年が経過。「兄には子どもがたくさんいるし、生理も順調...まさか自分が、子どもができにくい体質だなんて信じたくもなかったです」とナオミさん。そんな頃に気になりだした不妊治療の情報は、とにかく痛い、治療費に何百万費やした、でもまだ赤ちゃんに恵まれない...そんな暗い話ばかりが聞こえて、ナオミさんを悩ませます。この先どうしたらいいのだろう。そんな想いを抱えながら、向かったのは近所の婦人科。ここでは実に2年もの間、タイミ
ング法をくり返しますが、妊娠には至りません。次に行ったのは、やはり家から通える範囲の不妊治療の病院。先生に今までの経緯を話したところ、ここでもまずタイミング法をすすめられます。「1回のタイミング法の後は人工授精を7回、それがダメならステップアップ、という治療計画でした。ただ、私の考えですが、人工授精で時間が経過するくらいなら、すぐに体外受精をしたほうがよいのでは?と思っていました」タイミング法のトライはストレスがともないました。普段は穏やかで協力的なご主人ですが、いざ不妊治療となると、否定はせずとも積極的ではない...そんなご主人に毎月タイミングを伝えるのはナオミさんにはとにかく苦痛そのもの。次第にナオミさんの考えは体質改善へと向かいます。「漢方で妊娠できる体質にする
病院があると聞いて行ったのですが、そこは内診をするわけでもなく、治療方針もぼんやりした感じで...。ここはもっと若
い人が行くべきところだったのかも、と思って通院を辞めました」


40歳を機に自分の気持ちが前に動き出した


いろいろ試したもののうまくいかず、ナオミさんの中にまた悶々とした日々が続きました。そんななかで迎えた2010年は、40歳目前。ある時、仕事仲間の友人が出産したという話を聞きます。同じ業界で働く友人は、都内の病院で不妊治療を重ねてかなりのお金を注ぎ込んだそう。都内での治療を諦めて向かったのが、隣県の不妊治療クリニック。転院後、たった1回の体外受精で妊娠に至ったといいます。また、彼女に紹介されてその病院に通い始めた5人のお友達も全員妊娠したと。「この情報を待ってました!そんな気持ちでした。それまで参考にしていたのはインターネットの情報ばかり。知らない人の情報はやはり自分の腑に落ちなかったんですね。だから体外受精に踏み切れずにいたのだと思います。身近な人からのリアルな情報と友人の強いプッシュが、私を前に押してくれました」そして、ナオミさんが隣県の不妊治療専門クリニックの扉を叩いたのが2010年の冬。ひと通りの治療方針を先生から聞かされますが、直前になって足がすくんでしまったそうです。「とにかく私、怖がりで...。話を聞いたとたんに気持ちが引いてしまって。その時、また別の知人に鍼治療と漢方の病院があることを聞いていたので、治療の前に一度そこへ行ってもいいですか?と聞いてみたんです。先生は『気持ちが落ち着いたら、またいつでも来てください』と言ってくださいました」そこで通い始めたのが鍼治療と漢方薬のクリニック。「まずは週1回の鍼治療と漢方薬を3カ月すすめられました。本場の中国の先生だったのですが、治療は保険適用外。ここでは約30万円かかってしまいました」3カ月通ってみたものの、結果が出ないままで終わってしまいます。2011年の春、
40歳を迎え、やっと自分のなかで踏ん切りがついたというナオミさん。「長く働いてきて多少の貯蓄もあったし、主人もお金のことは心配しないでいいよ、と言ってくれました。ちょうど40歳、最後にできるだけのことはしてみようと、気持ちが前向
きになってきました」ようやく気持ちに整理がついて、再び不妊治療専門クリニックを訪れたナオミさん。ある程度の検査を受けましたが、体の問題はありませんでした。「先生はもちろん検査結果はご存じだと思いますが、それをこと細かに話す方ではありませんでした。私も、今度はすべて先生にお任せしよう、という気持ちでいたので、専門的なことを言われて不安をあおられるより、そのスタンスのほうが自分に合っている気がしました」病院ではショート法で採卵。初めての採卵で採れた卵子は6個。そのなかで良質な卵子が2個、その次に良質な卵子が2個採卵できました。1回目の移植は着床したものの、結果は出ませんでした。「確かに残念だったな...と思いましたが、この時、私のなかでは今までのストレスがまったくなくなっていました。悩んでいた日々から一転して、一日一日前に進んでいる実感がありました」ただ、1回目の採卵~移植のスケジュールが決まった時に、どうしても避けられない仕事が入ってしまっていたナオミさん。先生から「体外受精は一日一日が大事。本気で妊娠したいなら何としてでも通院してほしい」、そう言われたそうです。そこで、ナオミさんは2回目の移植を前に、仕事をいったん休むことを決断。「ある程度キャリアを重ねていたからできた決断だったのだと思います」とナオミさん。「妊娠」という夢をかなえるために、できるだけの体制を整えました。


ようやくかなった妊娠そして今だから言えること


2回目の移植を経て、ナオミさんはとうとう念願の妊娠に至りました。「妊娠を告げられた時、嬉しいことは嬉しかったです...ただ、今度はまたまた怖がりの私は不安に襲われてしまって。出産に至るまでは高齢出産というのが頭にひっかかって、本当にネガティブなことしか考えられない毎日で...」しかし、そんな心配は無用でした。昨年7月、無事に元気な女の子が誕生。「今まで私ほど積極的でなかった主人も、子どもってこんなにかわいかったんだ!と喜んで
います」ママになって1年、「今だからみんなに言えることがたくさんある!」とナオミさん。「私の場合、不妊を自覚したく
ないという思いが先だって病院に行けなかった。それで約2年もの月日が流れてしまい、きっとその間に体の老化も進んでし
まったんだと思います。だから、少しでも悩んでいる方は、まずは病院に足を運んでほしい。それと、不妊治療しているこ
とを隠さずにもっとオープンにしてほしいと思います。私はオープンにしたことで、意外にも周りにたくさん治療をしている
人がいると知り、そのなかで信じられる情報をキャッチすることができました。お互い情報交換をすることでよりよい情報が
入ると思って、ぜひ隠さずに話してみるといいと思います」体外受精についても、治療ができてよかったとナオミさんは語ります。「私は最後の体外受精の病院に行けてやっと気持ちが前向きになりました。とても怖がりな私ですが、メディアで見聞きするほど痛いとか怖いとか、そんなことはまったくなく、むしろ体外受精に踏み切って、私は気持ちがすっとラクになりました。早く行けば行くほど自分の体を知ることができるし、前進すると思います。年齢を重ねているなら自分の体のことを知るのが一番なのではないでしょうか」




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