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人工授精もまだなのにいきなり顕微授精をすすめられて……!?

コラム 不妊治療

人工授精もまだなのにいきなり顕微授精をすすめられて……!?

2011春

2011.2.25

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精子の状態が悪い場合、やはり高度不妊治療しか選択肢はないのでしょうか。男性不妊治療にも詳しい木場公園クリニックの吉田先生に伺いました。



そうかな?さん(会社員・38歳)からの投稿
不妊治療歴2年になります。主人がなかなか検査をしてくれず、先日やっと男性不妊専門病院で検査を受けたところ、いきなり顕微授精をすすめられてびっくり!?まだ人工授精もしていないのに……。今、薬でホルモン値を上げる治療をしていますが、結果が出るまで半年はかかるそうです。半年間何をすればいい?とりあえず人工授精にチャレンジしたほうがいいのでしょうか。



ジネコ:タイミング療法を行っていた段階から顕微授精へのステップアップをすすめられたということは、やはりご主人側に問題があったということでしょうか。
吉田先生:顕微授精に進むのは、女性側の年齢や、体外受精後に受精障害があるためにステップアップするなど、いくつかのケースが考えられますが、やはり男性因子による場合が多いと思います。
ジネコ:精子の数が少ない場合、ということですか?
吉田先生:数だけが問題というわけではなく、質も重要です。数、運動率、奇形率など、精子の状態を総合的にみて判断します。そのなかで受精する力があるいい精子がどれくらい存在するか。10万/mL、100万/mLなど極端に少ない場合は、顕微授精をおすすめすることになると思います。
ジネコ:いきなり顕微授精と聞いて、そうかな?さんはかなり戸惑われたようですが……。
吉田先生:ご主人が最初に受けた検査の結果で「精子の状態が悪い。顕微授精にしましょう」と告げられたら、動揺するのは当然だと思います。もしかしたら「できれば自然な形で妊娠をしたい」という考え方を持っていて、高度不妊治療まで想像されていなかったのかもしれない。すぐには受け入れられなかったのではないでしょうか。もしかしたら、先生の伝え方の問題もあるのかもしれませんね。
ジネコ:このようなケースの場合、吉田先生なら、どのように患者さんにお話しをされていますか。
吉田先生:女性の年齢が38歳で、男性の精子の状態も悪いということであれば、医師の立場から最善の方法として、やはり顕微授精をおすすめすると思います。でも、それだけしか選択肢がないわけではありません。必ず、「僕は顕微授精がベストだと思うけれど、人工授精という方法もありますよ。お二人で選んで決めてくださいね」という言い方をするようにしています。
人工授精をした場合と、顕微授精をした場合の妊娠率の違いなど、現実的なデータを示したうえで、最終的に患者さんに決めていただいています。
ジネコ:抵抗があるなら、無理してステップアップすることはないのですね。
吉田先生:不妊治療は、ご夫婦二人が決める、納得して治療を受ける、ということが前提にあるべきものだと思います。人工授精も選択肢の一つとして挙げるのは、それをするから結果が出るということより、納得して治療を受けていただくことが大切だと思っているからです。ご自分たちのための治療なのですから、医師がすすめるから顕微授精をしなければいけない、ということはないんですよ。
ジネコ:すぐに顕微授精が受け入れられないようなら、人工授精を試してみてもいいのでしょうか。
吉田先生:1~2回人工授精にトライして、結果をみてはいかがでしょう。動いているきれいな精子だけを選り分けてみて、集まりがよくないようならステップアップを考える、という方針でもいいと思います。
ジネコ:現在、ご主人が受けられている、ホルモン値を上げる薬物療法は効果がありますか?
吉田先生:これはおそらく、クロミフェンを使ったホルモン療法だと思います。女性の場合は、排卵誘発剤として使う薬ですね。
睾丸の中で作られた精子が外に出るまでは約3カ月。ですから、効果を確認するために3カ月を1単位として治療していきます。当院の場合、長く使っても半年くらいでしょうか。服用すると男性ホルモンの値が高くなりますが、それにより必ずしも精子の状態が改善されるとは限りません。ですから、ホルモン療法だけをして結果を待つのではなく、体外受精や顕微授精と並行して行うほうが多いですね。そうかな?さんは現在38歳ですので、女性側にとって半年のブランクは大きいと思います。すぐに他の治療も一緒に始められたほうがいいと思いますよ。
ジネコ:1つ残念なのは、2年間、ご主人が検査を受けられなかったことでしょうか……。
吉田先生:ご主人が嫌がっているのを無理矢理引っ張って検査させても、いいことはないと思うんです。そこで揉めて、二人の間にヒビが入ったら、夫婦関係そのものがうまくいかなくなってしまうかもしれません。
嫌だと感じられる検査や治療を受ける必要はないと思います。しかし、もう一度何のために不妊治療を始めたのか考えてみてください。そもそも二人とも、双方が本当にお子さんを望んでいるのか、ということなどを。
当院の場合、ご夫婦で来院される方がほとんどですが、二人のベクトルが同じ方向を向いていて、目標が妊娠ということであれば、一緒に検査をして治療をしていくのは当然のことなのだと思います。




吉田レディースクリニック 吉田 仁秋先生

愛媛大学医学部卒業。産婦人科・泌尿器科医。東京警察病院産婦人科、池下レディースチャイルドクリニック、東邦大学第一泌尿器科非常勤講師などを経て、1999 年木場公園クリニックを開院。

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