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染色体検査をするか、 このまま頑張るか迷っています

コラム 不妊治療

染色体検査をするか、 このまま頑張るか迷っています

「あまり間を空けずに妊娠をしましたが、続けて流産したのでもう少し体を休めてから妊娠したほうが良かったのでしょうか。」

2018.2.24

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相談者:ネコバスさん(33歳)からの相談


▶3度目の流産


昨年から2回流産手術をし、今回も胎嚢の大きさが変わっていないことから、おそらく流産の可能性が高いといわれました。今も生理並みの出血が続いており、3回目の流産が確定したら染色体検査を受けようと思っていたのです。しかし、それ以上流産をしても無事出産している方が多いことや、検査をしても原因がわからないことも多いと聞き、迷っています。主治医は流産手術後も2回生理を見送れば妊娠してもいいというお考えなので、あまり間を空けずに妊娠をしましたが、続けて流産したのでもう少し体を休めてから妊娠したほうが良かったのでしょうか。1回目は12週手前での心拍停止の稽留流産、2回目は9週目の稽留流産、今回は胎嚢確認後の流産です。アドバイスをよろしくお願いします



昨年に入って2回流産し、3回目の流産の可能性があるとのこと。ネコバスさんが流産を繰り返す原因として、どのようなことが考えられますか?


3回の流産ということですので、習慣流産ではありますが、ネコバスさんの場合はすでにお子さんを1人出産されているとのことですので、もともとの不育症というわけではないでしょう。お母さんの血液で不育症かどうかを調べることができますから、気になるなら検査を受けてもいいとは思いますが、可能性としては低いのではないでしょうか。
不妊症という診断を受けていなくても、誰もが1回の妊娠で15%は流産する可能性があり、その15%のうちの半数は染色体異常によるものだといわれています。誰にでも起こりうるものですから、ネコバスさんの場合もたまたま若干の染色体異常による流産だとも考えられます。


染色体検査をするべきか悩んでいるようですが、先生の考えをお聞かせください。


染色体検査は、流産した胎児(芽)とご夫婦について分けて説明します。まず流産した赤ちゃんですが、当院では250人を超える流産の原因を調査していますが、そのデータを分析すると流産した胎児は、体外受精では80%以上、人工授精やタイミング法では70%以上で胎児の染色体異常を原因とする流産だということが判明しています。
 またご夫婦の染色体検査は、私からはあまりおすすめしていません。なぜなら、染色体検査というものは今までの検査とはまったく次元が異なり、夫婦どちらかに不妊の原因が見つかる可能性があるからです。
その結果をどうするのか。知りたいと思うのか、知りたくないのか。
また、遺伝について検査するため、染色体の転座や血縁関係に何かしらの異常が見つかる場合もあります。流産を繰り返すので、その原因を検査するはずだったのに、まったく別の予期せぬ病気などが見つかる可能性もあります。何らかの異常があるということがわかってもどちらが異常かと知らせないという選択肢もありますが、そのような理由からもご夫婦の染色体検査を安易に行うことには危惧すべきものがあります。技術の進歩により遺伝の情報が透けて見えるようになった今こそ、その意味をきちんと考えてほしいというのが私からのメッセージです。


最後に、ネコバスさんご夫婦へのアドバイスがあればお願いします。


流産手術を受けたあと2周期ほど妊娠を見送るというのは良い選択でしょう。もしご夫婦のどちらかに染色体異常があるなら、着床前診断(PGD)で原因を見つけ、その原因に応じた治療を行うという選択肢もあります。
ネコバスさんは現在33歳と年齢的にもまだ若いですし、出産経験もあり、何回も妊娠まではいたっているのですから、このまま何度かトライすれば結果が出るような印象を私は受けていますので、あまり心配なさらずに治療を続けていただきたいですね。





Doctor’s advice


●流産の原因の80%以上は染色体異常によるもの。
●染色体検査は予期せぬ異常が見つかる場合もあるので慎重に。



 


お話を伺った先生のご紹介

宇津宮 隆史 先生(セント・ルカ産婦人科)


熊本大学医学部卒業。1988年九州大学生体防御医学研究所講師、1989年大分県立病院がんセンター第二婦人科部長を経て、1992年セント・ルカ産婦人科開院。国内でいち早く不妊治療に取り組んだパイオニアの一人。開院以来、妊娠数は8,000件を超える。O型・おひつじ座。日本産科婦人科学会による「着床前スクリーニングPGS(PGT-A)」の臨床試験施設となっているセント・ルカ産婦人科。宇津宮先生は「日本のPGS(PGT-A)は大きな転換期を迎えています。不妊で苦しんでいるご夫婦を救いたいという信念で早期の実用を目指したい」と語ってくださいました。

≫ セント・ルカ産婦人科

出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.37 2018 Spring
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