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流産を経験しましたが子宮筋腫と子宮腺筋症の手術をせずに治療を続けてもいい?

流産を経験しましたが子宮筋腫と子宮腺筋症の手術をせずに治療を続けてもいい?

流産を経験しましたが子宮筋腫と子宮腺筋症の手術をせずに治療を続けてもいい?

2013.6.21

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相談者
ぽんちょのぶこさん(41歳)
■6cmの子宮筋腫と9cmほどの子宮腺筋症があります。初めての体外受精で双子を妊娠しましたが、11週で流産。病院では筋腫と腺筋症が原因では、とのことでした。その後、腺筋症の手術ができる病院へ転院しましたが、原因は特定できないとのこと。また、腺筋症の核出手術後は、子宮破裂や胎盤癒着などリスクがともなうという話もありました。妊娠を継続するにはどのような治療法があるのでしょう。それとも手術せずにもう一度、体外受精に挑戦してみてもいいのでしょうか。私を診てくださった先生は皆、手術をと言います。



ジネコ:子宮筋腫と子宮腺筋症があり、手術をするべきかどうか、流産後の治療についてのご相談です。


宮崎先生:結論から言うと、ぽんちょのぶこさんの担当の先生方がおっしゃるように、今回の流産は子宮側の因子が大きいので、仮にまた妊娠したとしても、妊娠を維持できる確率は低いかもしれません。リスクを考えれば、やはり手術してから、治療を再開したほうがいいでしょう。前回、1回目で妊娠されているのだから、すぐに体外受精したほうがいい。胚盤胞にまで成長した凍結卵があるのならばなおさら妊娠しやすいですし、今までの治療の流れから見ても移植は手術後がいいと思います。そして、41歳という年齢を考慮した場合、手術後の子宮の回復を待っている期間に、できればもう一度採卵して胚を凍結しておくことをすすめます。通常、術後の妊娠は半年~1年ほど期間をあけたほうがいいと言われますが、担当の先生はあまり不妊治療の経験をお持ちでないのかもしれませんね。不妊治療をしている40代の女性にとって、3カ月の治療中断は非常に大きなマイナス因子です。何もせずに待っているだけの時間はもったいないと思います。半年~1年というのは教科書的なことであって、手術後の治療は積極的に再開すべきでしょう。


ジネコ:子宮筋腫の手術をせずに体外受精を再開することは、選択肢としてないのでしょうか。


宮崎先生:そうですね。初診の患者さんで7~8cmくらいの大きな筋腫が見つかった場合、当院では原則として先に手術をすすめます。なぜなら、流産してもう一度最初から不妊治療を始めると、大きく時間をロスするからです。1年ほどかけてせっかく妊娠できたとしても、流産したらさらに3カ月~半年、治療を休まなきゃですね。初診の患者さんで7~8cmくらいの大きな筋腫が見つかった場合、当院では原則として先に手術をすすめます。なぜなら、流産してもう一度最初から不妊治療を始めると、大きく時間をロスするからです。1年ほどかけてせっかく妊娠できたとしても、流産したらさらに3カ月~半年、治療を休ま筋腫ができる場所や大きさによっても治療法は変わると思います。一般的に、着床に与える影響が大きいのは、粘膜下筋腫と筋層内筋腫といわれています。漿膜下筋腫といって子宮の外側寄りにできるものは影響のないことが多いです。確かに、子宮筋腫の数が1つで、大きさも4~5cm以下なら、取っても状況はあまり変わらないだろうということで、手術しないケースもありますが、それはまだ時間的にゆとりのある37、38歳くらいまでのケースです。やはり年齢的な問題を優先させて手術するべきでしょう。ただ、子宮腺筋症に関しては、かなり経験豊富な医師でないと手術が難しい。子宮腺筋症とは、子宮筋の正常な筋層の中に子宮内膜腺が入り込んでいる状態です。どこをどういうふうに切除するのかという判断が難しいし、摘出後も修復が難しいのです。症状を緩和することはできても、完全に治療することはできません。ですから、6cmくらいの大きさなら手術しないことが多い。でも9㎝というのはかなり大きいほうだと思います。いずれも、不妊や難産の原因となる子宮周辺の癒着のリスクが高いので、何度も受ける手術ではありませんが、今まで一度も手術したことがないのなら、熟練した医師に一度は手術してもらって、その後、すぐに体外受精の準備に入ることが最善の方法だと思います。


ジネコ:転院した病院では「筋腫がなくても、妊娠途中で流産してしまう体質の人はいるので、筋腫や腺筋症だけが原因とは断言できない」とも言われたそうですが。


宮崎先生:11週で流産といっても双子だから、実際の胎児の大きさとしては12〜13週くらいになっていたと思います。そして胎児の心拍が止まったわけではなく、出血から流産が始まっていますね。これはやはり子宮側に問題があると考えたほうがいい。筋腫や腺筋症が原因である可能性が高いでしょう。


ジネコ:手術も不妊治療も、年齢的に急いだほうがいいということですね。


宮崎先生:はい。特に、多発性子宮筋腫で小さな筋腫が10個、20個、30個と複数できてしまっているような場合は妊娠しにくいですし、流産してしまうことが多いので、手術して少しでも筋腫の数を減らしたほうがいいと思います。せっかく丁寧に取った筋腫が、1年間放っておいたら元に戻っていたというケースもよくあります。私にも何例か経験があるのですが、「すぐに体外受精したほうがいいよ」とお話ししているのに、ご本人は手術の効果による自然妊娠を期待して、通院をやめてしまっていたんですね。仕方がないので2回目の手術をしてから体外受精をしたら、すぐに妊娠。しかし、その後の出産が大変でした。癒着胎盤のため、産後に大出血して危険な状態になったようですが、無事だったそうです。やはり筋腫で薄くなっていた内膜のところに胎盤が形成されたのでしょうね。半数以上の子宮筋腫が多発性であることを考えると、手術後の時間は大切に考えてほしいと思います。いずれにせよ、子宮筋腫や腺筋症は、患者さんの数だけさまざまなタイプがあり、まったく同じ条件の人というのはいらっしゃいません。腹腔鏡手術や開腹手術など、症状によって手術の方法も異なります。単純に比較することはできないので、担当の先生と納得がいくまで十分相談されることが必要だと思います。ぜひ前向きに検討してください。



宮崎 和典 先生
大阪医科大学医学部卒業。学生時代の新生児医療への興味がきっかけとなり、体外受精や不妊治療の世界を志す。同大学産科婦人科講師を経て、1992年に不妊症、不育症治療専門クリニック、宮崎レディースクリニック開業。開業当初より泌尿器科の専門医による男性不妊外来を開設する。A型・しし座。院長室のベランダで小鳥を放し飼いにしている先生。ある朝、雨に濡れてグッタリしているカナリアを発見し、大騒ぎに。家族の懸命の看護の甲斐あって、元気に回復できたそう。「かわいそうに、夜中の突然の雨で逃げ遅れたのかな。今はとても元気です!」。





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