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AMHは0、採卵してもほとんどが空胞です。ほかの治療に替えるべき?

コラム 不妊治療

AMHは0、採卵してもほとんどが空胞です。ほかの治療に替えるべき?

「このまま自然周期で治療を続けるべきか、前の病院ですすめられた「卵子原胞に刺激を与える治療」に切り替えたほうがよいのでしょうか?状況を考えるといつまで生理が続くのかも不安になっています。」

2014.1.21

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相談者
ちろさん(37歳)
■ 不妊治療を始めて2年が経過しました。不妊の原因は「原発性不妊症」。1軒目の病院では約1年で7回採卵、卵子回収2個、空胞3個。春から転院し、4回採卵しましたが、卵胞は毎月1個かよくて2個で、空胞がほとんどです。AMHは0、FSHが高く通常は20mIU/mL、高い時は67mIU/mLにまで上がり、自力で10mIU/mLまで下がることもあります。FSHが高いため、クロミッド®、フェマーラ®等の薬が使えず、現在は自然周期のみで治療を続けています。主治医からは卵子が回収できるのを待つしかない、卵子回収もほぼないと思ったほうがいいとも言われています。このまま自然周期で治療を続けるべきか、前の病院ですすめられた「卵子原胞に刺激を与える治療」に切り替えたほうがよいのでしょうか?状況を考えるといつまで生理が続くのかも不安になっています。



ジネコ:ちろちゃんさんのように、AMHの数値が0というケースには、どのような原因があるのでしょうか?


原先生:ちろちゃんさんのように、37歳にしてAMHがゼロというケースは「早発閉経」といって、約10万人に1人に起こるといわれています。原因はさまざまですが、若い時にたとえば半年に10kg単位でダイエットした方や激しい運動をしていた方に多いようです。またマラソンなどをして皮下脂肪が少なくなって知らない間に排卵が起きなくなってしまった、ということも考えられます。


ジネコ:生理が来なくなることを心配されていますが、今後の治療について、このまま自然周期で採卵すべきか、またはほかの治療、どちらがよいのでしょうか?


原先生:早発閉経の方の場合、放っておくと、このまま半年以上生理が来なくなることも考えられます。今は自然周期での治療となっているようですが、今後どのように採卵を促すかが課題となってきますね。早発閉経の場合、卵をつくるのに2~3カ月かかりますから、まず、できる方法は3つあると考えます。一つは「低用量メトホルミン投与法」。2~3カ月間メトホルミン50mg/日を投与したうえで、排卵誘発剤を使う方法です。二つ目は「HMG律動的投与法」です。これは携帯ポンプで3時間かけて少しずつホルモンを投与し、より自然に近いリズムで排卵を誘発する方法です。この方法には筋肉注射法や静脈注射をするケースもあります。もうひとつは「エストロゲン長期投与法」。3カ月ほどエストロゲンを服用して卵胞を育てたあとに体外受精などに入ります。この三つの方法を組み合わせるのが、今できる現実的な治療といえるのではないでしょうか。これらの治療にプラスしてアンチエイジングホルモンといわれるDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)、細胞の代謝を促したり老化防止に効果のあるメラトニン、胎盤抽出エキスのラエンネックの服用などをおすすめします。また、睡眠不足気味や肥満の場合は、生活習慣の改善もあわせて考えましょう。


ジネコ:一軒目の病院ですすめられた「卵子原胞に刺激を与える治療」というのは、可能性として、先生はどうお考えになりますか?


原先生:すすめられたのはIVM(体外成熟培養)のことで、成長過程の卵子を早期に採卵して、体外で成熟させる方法のことをいいます。ただ、この治療については、採卵率が50%と非常に低いうえ、その後の受精率も低く胚盤胞達成率はさらに低い結果が予想されます。採卵や培養において高度な技術が必要なので、この治療を行っているのは全国でもまだ4、5カ所と言われています。また、十分に確立された治療方法とはまだ言えない段階ですので、まずは先程おすすめした治療から始めるのがよいのではないでしょうか。



原 利夫 先生
1983年、慶應義塾大学大学院(医学)修了にて医学博士学位を取得。同大産婦人科助手時代、日本初の凍結受精卵ベビー誕生の一員として活躍。その後、東京歯科大学市川病院講師、千葉衛生短大非常勤講師を経て、1993年はらメディカルクリニックを開院。わかりやすい説明に定評があり、テレビや雑誌などのメディアでも活躍。10月、アメリカ生殖医学会主催のボストンマラソン(5kmの部)に出場し、見事完走したそう。「時差ボケが幸いして、朝6時には元気ハツラツで起き、スタートできました。秋のボストンは気温も低く完走できるか途中心配になりましたが、無事に走り終えると気持ちがよいですね!」。





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