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更年期世代の生理事情、 まず気をつけるのは子宮体がん
更年期になると閉経に向けて生理の状態が大きく変化します。更年期世代の生理事情について、品川寿弥先生に伺いました。
2019.4.19
インタビュー 女性の健康
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詳しく知りたい!更年期
女性なら一度は気になる更年期。中医学からみた更年期や、30代からはプレ更年期?などなど…様々なコラムをまとめました。
2019.2.28
まとめ 女性の健康
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ホルモン補充療法とは?
更年期の不調の治療にホルモン補充療法がありますが、どんな治療法なのでしょうか。林康子先生に解説していただきました。
2019.2.15
インタビュー 女性の健康
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生理の量が異常に…これって本当に更年期!?
40代に入って生理の量が明らかに増えたら更年期の前兆なのでしょうか。そのほかの病気である可能性も含め、対策を伺いました。
2019.2.5
インタビュー 女性の健康
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更年期の関節痛に効く、ホルモン補充療法って何?
更年期の関節痛にも使われるホルモン補充療法はどんな治療なのか、ひまわりレディースクリニック院長の植田啓先生に伺いました。
2019.1.16
インタビュー 女性の健康
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40代になったら知ってほしい女性の体の変化
40代を迎えると女性の体はどう変化していくのか、更年期に向けどんな点に注意すべきかを佐藤 美枝子先生に伺いました。
2018.12.16
インタビュー 女性の健康
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生涯健康で美しくあるために、“女性ホルモン”と上手に付き合おう!
女性ホルモンは妊娠だけでなく、美と健康をつかさどる役割も担っています。広尾かなもりクリニックの金森圭司院長に伺いました。
2018.11.14
インタビュー 女性の健康
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動悸、息切れは 更年期障害?
更年期の症状の1つ、動悸・息切れについて、原因や診断法、治療法を聖マリアンナ医科大学病院の五十嵐 豪先生にお聞きします。
2018.11.6
インタビュー 女性の健康
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長く続く更年期障害 いつまで? どんな治療がある?
つらいというイメージが先行しがちな「更年期」。特に、生活に支障をきたすレベルの不調「更年期障害」の対策をご存知ですか?
2018.10.30
まとめ 女性の健康
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生活養生で更年期を上手に乗り越えれば老化も緩やかに迎えられる
生活養生で更年期を上手に乗り越えれば老化も緩やかに迎えられる 6回にわたって「更年期」について、東洋医学の見地から詳しくお話しさせていただきました。これから更年期を迎える方、まさに渦中の方も更年期に対する正しい知識を持ってこの時期を過ごしてほしいものです。 さて、更年期のお話の最終回でお伝えしたいのが、夜の状態を安定させた毎日を心がけることです。その理由は夜の状態を安定させると内臓の血流がよくなるからです。なぜ、内臓の血流をよくしておくことが大切なのか。それは内臓の血流が体の全てを作っているからです。更年期セミナーでもお話しするのですが、閉経後、骨が弱くなる、血管がもろくなる、脳が萎縮する、あるいは腎臓が小さくなるのは、内臓の血流が悪くなることで、各器官に栄養が不足するからなのです。元気でいるためにも内臓の血流はよくなければならないのです。 では、なぜ、夜の状態を安定させると内臓の血流が良くなるのでしょうか。 これは交感神経と副交感神経が関係しています。交感神経は活動している時、緊張している時、ストレスを感じている時にはたらきます。一方、副交感神経は休息している時、リラックスしている時、眠っている時にはたらきます。 昼間は活動しやすくするため交感神経が優位になるため、血液は主に筋肉や脳に流れ込むようになり、内臓への血流が悪くなります。逆に夜間は昼間の活動での疲労やダメージを回復するため副交感神経が優位になるので、筋肉や脳への血流は悪くなり、内臓の血流が良くなります。 夜に眠れないのは交感神経が優位になっている証拠です。副交感神経を活発化させて、質の良い眠りで心身を休ませ、内臓の血行を良くするためにも、夜の状態を安定させることが大切なのです。 そのためには、寝る前にテレビ、パソコン、携帯電話などの画面を見ない、軽いストレッチ程度の運動はいいが激しい運動は避ける。熱い湯船に浸からない、激しい音楽は聴かないなど、神経を和らげ、体もリラックスさせることです。もちろん、バランスのとれた食事、早寝早起きの規則正しい生活なども欠かせません。このような日常生活に気をつけることを東洋医学では「養生」と言います。今よりもより積極的に健康になるための方法が「養生」なのです。 多少の個人差はありますが、更年期は女性の閉経前後5年間、つまり約10年間のことで、だいたい45〜55歳ぐらいの期間。平成27年の日本人女性の平均寿命は87.05歳ですから、更年期から30年以上の時間があるのです。 女性ホルモンが減少することによる身体的影響だけではなく、さまざまことが変化する更年期。この更年期をいかにうまくケアするかによって、残りの30年が大きく変わるといっても過言ではないでしょう。 中医学の素晴らしさ 皆さんは中医学をご存知ですか? 漢方薬や鍼灸治療・薬膳・気功など様々なコンテンツがありますね。特に治療に関わる場合、漢方薬と鍼灸のことを指します。日本では別々に治療するケースが多いのですが、本来の治療では組み合わせることがとても重要です。 1+1は2ではありません。中医学では漢方薬と鍼灸治療の組み合わせることで、とても素晴らしい効果を発揮しています。 漢方薬は患部に届いて初めて効果が出ます。だから、弱った臓器の血流を鍼灸で回復させる。 ぜひ、あなたに合った組み合わせ方法を中医学の誠心堂へご相談ください。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 更年期障害の治療効果をアップさせる「五志七情」という考え方 ≫ 西洋医学の治療法に抵抗がある人は中医学の漢方薬を試してみよう ≫ 補腎薬と鍼が更年期の治療に相乗効果をもたらす ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす~その2 ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/ 生活養生で更年期を上手に乗り越えれば老化も緩やかに迎えられる 6回にわたって「更年期」について、東洋医学の見地から詳しくお話しさせていただきました。これから更年期を迎える方、まさに渦中の方も更年期に対する正しい知識を持ってこの時期を過ごしてほしいものです。 さて、更年期のお話の最終回でお伝えしたいのが、夜の状態を安定させた毎日を心がけることです。その理由は夜の状態を安定させると内臓の血流がよくなるからです。なぜ、内臓の血流をよくしておくことが大切なのか。それは内臓の血流が体の全てを作っているからです。更年期セミナーでもお話しするのですが、閉経後、骨が弱くなる、血管がもろくなる、脳が萎縮する、あるいは腎臓が小さくなるのは、内臓の血流が悪くなることで、各器官に栄養が不足するからなのです。元気でいるためにも内臓の血流はよくなければならないのです。 では、なぜ、夜の状態を安定させると内臓の血流が良くなるのでしょうか。 これは交感神経と副交感神経が関係しています。交感神経は活動している時、緊張している時、ストレスを感じている時にはたらきます。一方、副交感神経は休息している時、リラックスしている時、眠っている時にはたらきます。 昼間は活動しやすくするため交感神経が優位になるため、血液は主に筋肉や脳に流れ込むようになり、内臓への血流が悪くなります。逆に夜間は昼間の活動での疲労やダメージを回復するため副交感神経が優位になるので、筋肉や脳への血流は悪くなり、内臓の血流が良くなります。 夜に眠れないのは交感神経が優位になっている証拠です。副交感神経を活発化させて、質の良い眠りで心身を休ませ、内臓の血行を良くするためにも、夜の状態を安定させることが大切なのです。 そのためには、寝る前にテレビ、パソコン、携帯電話などの画面を見ない、軽いストレッチ程度の運動はいいが激しい運動は避ける。熱い湯船に浸からない、激しい音楽は聴かないなど、神経を和らげ、体もリラックスさせることです。もちろん、バランスのとれた食事、早寝早起きの規則正しい生活なども欠かせません。このような日常生活に気をつけることを東洋医学では「養生」と言います。今よりもより積極的に健康になるための方法が「養生」なのです。 多少の個人差はありますが、更年期は女性の閉経前後5年間、つまり約10年間のことで、だいたい45〜55歳ぐらいの期間。平成27年の日本人女性の平均寿命は87.05歳ですから、更年期から30年以上の時間があるのです。 女性ホルモンが減少することによる身体的影響だけではなく、さまざまことが変化する更年期。この更年期をいかにうまくケアするかによって、残りの30年が大きく変わるといっても過言ではないでしょう。 中医学の素晴らしさ 皆さんは中医学をご存知ですか? 漢方薬や鍼灸治療・薬膳・気功など様々なコンテンツがありますね。特に治療に関わる場合、漢方薬と鍼灸のことを指します。日本では別々に治療するケースが多いのですが、本来の治療では組み合わせることがとても重要です。 1+1は2ではありません。中医学では漢方薬と鍼灸治療の組み合わせることで、とても素晴らしい効果を発揮しています。 漢方薬は患部に届いて初めて効果が出ます。だから、弱った臓器の血流を鍼灸で回復させる。 ぜひ、あなたに合った組み合わせ方法を中医学の誠心堂へご相談ください。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 更年期障害の治療効果をアップさせる「五志七情」という考え方 ≫ 西洋医学の治療法に抵抗がある人は中医学の漢方薬を試してみよう ≫ 補腎薬と鍼が更年期の治療に相乗効果をもたらす ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす~その2 ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/
2017.6.26
コラム 女性の健康
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更年期障害の治療効果をアップさせる「五志七情」という考え方
更年期障害の治療効果をアップさせる「五志七情」という考え方 誠心堂では「妊娠・出産」と「更年期」が、いかに女性にとって人生の大きなターニングポイントであるかを知っていただくために、「妊活セミナー」と「更年期セミナー」を毎月行なっています。更年期セミナーですから、参加者は40代後半以降の人かと思われるでしょうが、意外にも30代後半から40代前半と、若い女性が多いのです。まだ更年期ではないからこそ、不安を解消したいと、意識の高い方が参加しているようです。中には「妊活セミナー」と併せて受講される人もいます。 更年期はどの女性にも来るものですが、更年期障害は誰もがなるとは限りません。ではどのようなタイプの人が更年期障害になりやすいのでしょうか? 更年期は女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少する内分泌や自律神経の変化だけではなく、老いの予感や自覚、子供の自立による母親の役割の喪失(空の巣症候群)、親の介護といった環境の変化もおこります。この環境の変化にストレスを感じる人もいれば、そうでない人もいる。つまり性格も相まって、環境の変化にうまく対応できない場合、更年期障害としてさまざまな不調を招くと考えられます。 誠心堂の「更年期セミナー」ではエゴグラムという心理テストをやりながら、どんなタイプがなりやすいかを受講者全員で考えていきます。結果、「生真面目な人」、「頑固な人」、「人目を気にする人」などがなりやすいのではという認識になりました。このことからも、性格が更年期の変化に大きく影響するということがわかるでしょう。 東洋医学には「五志七情」という考え方があります。「五志」とは喜、怒、思、憂、恐の感情のことで、これらの感情はそれぞれ内臓とつながっており、心は喜、肝は怒、脾は思、肺は憂、腎は恐と密接な関係があるとされています。 つまり、更年期の症状の出方も元々の五臓体質の違いによって、現われやすい感情が違ってくるのです。「肝」に変調が出やすい人はイライラ、「脾」の人はクヨクヨ、「腎」の人はビクビク、などさまざまな特長があります。 東洋医学では更年期障害の成り立ちは、腎(じん)という女性ホルモンの側面だけに着目するのではなく、「五志七情」という考えを元に環境や性格の側面も考慮するため、予防はもちろん、メインの治療は西洋医学で行いながら、環境や性格の側面は東洋医学でサポートすることもできるのです。状況によってはメインの治療が東洋医学でサポートが西洋医学という、逆のケースもあり得ます。いずれにしても、更年期障害は西洋医学だけではなく、東洋医学もうまく織り込んでいくことで治療の相乗効果が期待できるのです。 中医学の素晴らしさ 皆さんは中医学をご存知ですか? 漢方薬や鍼灸治療・薬膳・気功など様々なコンテンツがありますね。特に治療に関わる場合、漢方薬と鍼灸のことを指します。日本では別々に治療するケースが多いのですが、本来の治療では組み合わせることがとても重要です。 1+1は2ではありません。中医学では漢方薬と鍼灸治療の組み合わせることで、とても素晴らしい効果を発揮しています。 漢方薬は患部に届いて初めて効果が出ます。だから、弱った臓器の血流を鍼灸で回復させる。 ぜひ、あなたに合った組み合わせ方法を中医学の誠心堂へご相談ください。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 西洋医学の治療法に抵抗がある人は中医学の漢方薬を試してみよう ≫ 補腎薬と鍼が更年期の治療に相乗効果をもたらす ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす~その2 ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/ 更年期障害の治療効果をアップさせる「五志七情」という考え方 誠心堂では「妊娠・出産」と「更年期」が、いかに女性にとって人生の大きなターニングポイントであるかを知っていただくために、「妊活セミナー」と「更年期セミナー」を毎月行なっています。更年期セミナーですから、参加者は40代後半以降の人かと思われるでしょうが、意外にも30代後半から40代前半と、若い女性が多いのです。まだ更年期ではないからこそ、不安を解消したいと、意識の高い方が参加しているようです。中には「妊活セミナー」と併せて受講される人もいます。 更年期はどの女性にも来るものですが、更年期障害は誰もがなるとは限りません。ではどのようなタイプの人が更年期障害になりやすいのでしょうか? 更年期は女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少する内分泌や自律神経の変化だけではなく、老いの予感や自覚、子供の自立による母親の役割の喪失(空の巣症候群)、親の介護といった環境の変化もおこります。この環境の変化にストレスを感じる人もいれば、そうでない人もいる。つまり性格も相まって、環境の変化にうまく対応できない場合、更年期障害としてさまざまな不調を招くと考えられます。 誠心堂の「更年期セミナー」ではエゴグラムという心理テストをやりながら、どんなタイプがなりやすいかを受講者全員で考えていきます。結果、「生真面目な人」、「頑固な人」、「人目を気にする人」などがなりやすいのではという認識になりました。このことからも、性格が更年期の変化に大きく影響するということがわかるでしょう。 東洋医学には「五志七情」という考え方があります。「五志」とは喜、怒、思、憂、恐の感情のことで、これらの感情はそれぞれ内臓とつながっており、心は喜、肝は怒、脾は思、肺は憂、腎は恐と密接な関係があるとされています。 つまり、更年期の症状の出方も元々の五臓体質の違いによって、現われやすい感情が違ってくるのです。「肝」に変調が出やすい人はイライラ、「脾」の人はクヨクヨ、「腎」の人はビクビク、などさまざまな特長があります。 東洋医学では更年期障害の成り立ちは、腎(じん)という女性ホルモンの側面だけに着目するのではなく、「五志七情」という考えを元に環境や性格の側面も考慮するため、予防はもちろん、メインの治療は西洋医学で行いながら、環境や性格の側面は東洋医学でサポートすることもできるのです。状況によってはメインの治療が東洋医学でサポートが西洋医学という、逆のケースもあり得ます。いずれにしても、更年期障害は西洋医学だけではなく、東洋医学もうまく織り込んでいくことで治療の相乗効果が期待できるのです。 中医学の素晴らしさ 皆さんは中医学をご存知ですか? 漢方薬や鍼灸治療・薬膳・気功など様々なコンテンツがありますね。特に治療に関わる場合、漢方薬と鍼灸のことを指します。日本では別々に治療するケースが多いのですが、本来の治療では組み合わせることがとても重要です。 1+1は2ではありません。中医学では漢方薬と鍼灸治療の組み合わせることで、とても素晴らしい効果を発揮しています。 漢方薬は患部に届いて初めて効果が出ます。だから、弱った臓器の血流を鍼灸で回復させる。 ぜひ、あなたに合った組み合わせ方法を中医学の誠心堂へご相談ください。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 西洋医学の治療法に抵抗がある人は中医学の漢方薬を試してみよう ≫ 補腎薬と鍼が更年期の治療に相乗効果をもたらす ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす~その2 ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/
2017.6.19
コラム 女性の健康
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補腎薬と鍼が更年期の治療に相乗効果をもたらす
補腎薬と鍼が更年期の治療に相乗効果をもたらす 前回のコラムでお伝えした、誠心堂の更年期の予防・治療法は、腎精の衰えに漢方の補腎薬を用いるのに加えて、血液の巡りをよくすること。「虚すれば補す」という考えに「巡らす」ことをプラスした、誠心堂オリジナルの治療法は大きな成果をあげています。 では、なぜ血液を巡らせることが大切なのでしょう。それは加齢によって腎(女性の場合、卵巣や子宮)の機能が低下すると腎が萎縮することに注目したからです。これは不妊治療にも関係していますが、原始卵胞は35歳から急速に減っていきます。これは、卵巣は使わない器官ということで血流が低下するためにおこるのです。 身体の血液量は決まっていますから、どこを優先して血液を送るかといえば、脳や心臓、肝臓など、命に直接関係する器官です。命に直接関係しない腎(卵巣や子宮)などは二の次となり、血流量が下がって器官は退化、つまり萎縮していきます。 筋トレなどで鍛えられる骨格筋は運動で血流を増やせますが、子宮や卵巣は平滑筋であり、自分の意志では鍛えられないので血流も増やせません。 薬は効かせたいところに届くことで、はじめて効果がでます。すでに更年期で補腎薬を服用している人が、あまり効果を感じないのは血流量の低下が原因かもしれません。 では、どのように腎の血流量をあげたらいいのでしょうか。 鍼には血流を調整する効果があります。例えば肩こりには肩のこっている部分に鍼を打つと肩の血流がよくなり肩こりが楽になります。腎の場合、直接鍼は打てないので、腎に効く経絡(つぼ)を使って間接的に血流を調整します。また、更年期によく効くツボもありますから、そこにも鍼を打ちます。例えば頭皮鍼は鎮静効果があるので、更年期の不眠症が改善されます。 誠心堂の更年期治療は漢方の補腎薬で腎の急激な衰えを緩和し鍼治療で漢方薬を腎に届きやすくします。このダブル治療がより高い効果をもたらすのです。 更年期は誰もが通過する人生の節目です。だからこそ、その過ごし方が老後に大きく影響すると言っても過言ではないでしょう。とは言っても、更年期障害は全ての人におこるわけではありません。神経質になりすぎず、自分の体に合ったケアを行えば、その後も元気に歳を重ねることができるのです。もちろんそれは更年期障害がある方も同じです。 中医学の素晴らしさ 皆さんは中医学をご存知ですか? 漢方薬や鍼灸治療・薬膳・気功など様々なコンテンツがありますね。特に治療に関わる場合、漢方薬と鍼灸のことを指します。日本では別々に治療するケースが多いのですが、本来の治療では組み合わせることがとても重要です。 1+1は2ではありません。中医学では漢方薬と鍼灸治療の組み合わせることで、とても素晴らしい効果を発揮しています。 漢方薬は患部に届いて初めて効果が出ます。だから、弱った臓器の血流を鍼灸で回復させる。 ぜひ、あなたに合った組み合わせ方法を中医学の誠心堂へご相談ください。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす~その2 ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/ 補腎薬と鍼が更年期の治療に相乗効果をもたらす 前回のコラムでお伝えした、誠心堂の更年期の予防・治療法は、腎精の衰えに漢方の補腎薬を用いるのに加えて、血液の巡りをよくすること。「虚すれば補す」という考えに「巡らす」ことをプラスした、誠心堂オリジナルの治療法は大きな成果をあげています。 では、なぜ血液を巡らせることが大切なのでしょう。それは加齢によって腎(女性の場合、卵巣や子宮)の機能が低下すると腎が萎縮することに注目したからです。これは不妊治療にも関係していますが、原始卵胞は35歳から急速に減っていきます。これは、卵巣は使わない器官ということで血流が低下するためにおこるのです。 身体の血液量は決まっていますから、どこを優先して血液を送るかといえば、脳や心臓、肝臓など、命に直接関係する器官です。命に直接関係しない腎(卵巣や子宮)などは二の次となり、血流量が下がって器官は退化、つまり萎縮していきます。 筋トレなどで鍛えられる骨格筋は運動で血流を増やせますが、子宮や卵巣は平滑筋であり、自分の意志では鍛えられないので血流も増やせません。 薬は効かせたいところに届くことで、はじめて効果がでます。すでに更年期で補腎薬を服用している人が、あまり効果を感じないのは血流量の低下が原因かもしれません。 では、どのように腎の血流量をあげたらいいのでしょうか。 鍼には血流を調整する効果があります。例えば肩こりには肩のこっている部分に鍼を打つと肩の血流がよくなり肩こりが楽になります。腎の場合、直接鍼は打てないので、腎に効く経絡(つぼ)を使って間接的に血流を調整します。また、更年期によく効くツボもありますから、そこにも鍼を打ちます。例えば頭皮鍼は鎮静効果があるので、更年期の不眠症が改善されます。 誠心堂の更年期治療は漢方の補腎薬で腎の急激な衰えを緩和し鍼治療で漢方薬を腎に届きやすくします。このダブル治療がより高い効果をもたらすのです。 更年期は誰もが通過する人生の節目です。だからこそ、その過ごし方が老後に大きく影響すると言っても過言ではないでしょう。とは言っても、更年期障害は全ての人におこるわけではありません。神経質になりすぎず、自分の体に合ったケアを行えば、その後も元気に歳を重ねることができるのです。もちろんそれは更年期障害がある方も同じです。 中医学の素晴らしさ 皆さんは中医学をご存知ですか? 漢方薬や鍼灸治療・薬膳・気功など様々なコンテンツがありますね。特に治療に関わる場合、漢方薬と鍼灸のことを指します。日本では別々に治療するケースが多いのですが、本来の治療では組み合わせることがとても重要です。 1+1は2ではありません。中医学では漢方薬と鍼灸治療の組み合わせることで、とても素晴らしい効果を発揮しています。 漢方薬は患部に届いて初めて効果が出ます。だから、弱った臓器の血流を鍼灸で回復させる。 ぜひ、あなたに合った組み合わせ方法を中医学の誠心堂へご相談ください。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす~その2 ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/
2017.5.22
コラム 女性の健康
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食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす~その2
食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす~その2 7の倍数で腎が変化し、加齢とともに腎精が枯渇していくと腎そのものの陰陽のバランスが失われ、「陰虚」や「陽虚」といった状態が起こると中医学では考えます。つまり陰や陽が変調になるということですが、この陰と陽とは何かを最初に説明しておきましょう。 中医学ではすべての物事を陰陽に分けて捉えます。これを「陰陽論」と言います。陰と陽にはそれぞれ役割があり、そのどちらが欠けてもバランスを失った状態になってしまうと考えるのです。 例えば「地」は陰、「天」は陽、「女性」は陰、「男性」は陽というように、陰と陽はどちらが欠けてもこの世の万物は成り立たないのです。食べ物も「野菜」は陰、「肉・魚」は陽に分けられますから、やはりバランスが大切になります。 そして、女性の体内にも陰と陽が存在します。「エストロゲン(卵胞ホルモン)」が陰で「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が陽と言えます。この陰陽のバランスが均等に保たれていることで月経周期が保たれているわけです。では、この体内の陰陽のバランスが崩れると、どのような不調を引き起こすのでしょうか。 まず「陰虚」ですが、陰虚とは体内の水分が不足している状態のことです。体に潤いがなくなり、よけいな熱が生じ、のぼせやすくなります。頭のふらつきやのぼせ、ホットフラッシュ、イライラ、耳鳴り、口の乾燥、血圧上昇などの症状が現れます。また、体が興奮状態、特に夜にそれが現れるため、不眠にもなります。このような不調は更年期でよく言われる症状です。 一方「陽虚」とは体エネルギーが不足した状態のことです。冷え、めまい、頻尿、動悸、肥満、疲れやすいなどの症状が現れます。 もちろん、陰陽がどちらも減っている「陰陽両虚」という状態もあります。 このような症状を改善するために、腎精の加齢による衰えを穏やかにする漢方の補腎薬を処方することが中医学の一般的な治療法です。補腎薬では主に動物性漢方薬(鹿の角、亀の甲羅など)が用いられます。動物の中には精が貯えられており、衰えた腎精を補うことに一番適した補腎薬と考えられます。 漢方薬の効果を最大限引き出すために鍼灸によって内臓の血流をコントロールする治療法があります。更年期で一番重要なことは、内臓の働きを衰えさせないことです。そのために漢方薬と鍼灸の併用は不可欠と言えます。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる ≫ 三因制宜(さんいんせいぎ)という考え方で適切な治療を選ぶ <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす~その2 7の倍数で腎が変化し、加齢とともに腎精が枯渇していくと腎そのものの陰陽のバランスが失われ、「陰虚」や「陽虚」といった状態が起こると中医学では考えます。つまり陰や陽が変調になるということですが、この陰と陽とは何かを最初に説明しておきましょう。 中医学ではすべての物事を陰陽に分けて捉えます。これを「陰陽論」と言います。陰と陽にはそれぞれ役割があり、そのどちらが欠けてもバランスを失った状態になってしまうと考えるのです。 例えば「地」は陰、「天」は陽、「女性」は陰、「男性」は陽というように、陰と陽はどちらが欠けてもこの世の万物は成り立たないのです。食べ物も「野菜」は陰、「肉・魚」は陽に分けられますから、やはりバランスが大切になります。 そして、女性の体内にも陰と陽が存在します。「エストロゲン(卵胞ホルモン)」が陰で「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が陽と言えます。この陰陽のバランスが均等に保たれていることで月経周期が保たれているわけです。では、この体内の陰陽のバランスが崩れると、どのような不調を引き起こすのでしょうか。 まず「陰虚」ですが、陰虚とは体内の水分が不足している状態のことです。体に潤いがなくなり、よけいな熱が生じ、のぼせやすくなります。頭のふらつきやのぼせ、ホットフラッシュ、イライラ、耳鳴り、口の乾燥、血圧上昇などの症状が現れます。また、体が興奮状態、特に夜にそれが現れるため、不眠にもなります。このような不調は更年期でよく言われる症状です。 一方「陽虚」とは体エネルギーが不足した状態のことです。冷え、めまい、頻尿、動悸、肥満、疲れやすいなどの症状が現れます。 もちろん、陰陽がどちらも減っている「陰陽両虚」という状態もあります。 このような症状を改善するために、腎精の加齢による衰えを穏やかにする漢方の補腎薬を処方することが中医学の一般的な治療法です。補腎薬では主に動物性漢方薬(鹿の角、亀の甲羅など)が用いられます。動物の中には精が貯えられており、衰えた腎精を補うことに一番適した補腎薬と考えられます。 漢方薬の効果を最大限引き出すために鍼灸によって内臓の血流をコントロールする治療法があります。更年期で一番重要なことは、内臓の働きを衰えさせないことです。そのために漢方薬と鍼灸の併用は不可欠と言えます。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる ≫ 三因制宜(さんいんせいぎ)という考え方で適切な治療を選ぶ <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/
2017.3.30
コラム 女性の健康
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食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす
食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす 前回、西洋医学では女性ホルモンであるエストロゲンの低下が卵巣機能の衰えであるということをベースに更年期を考え、中医学では腎の「陰陽」の失調により「腎精」が枯渇していくのが更年期と考えるという話をしました。さらに、「陰」は例えるとガソリンで「陽」はエネルギーのことで、「腎精」とは生命エネルギーのことだということもお伝えしました。 今回はまず「腎精」についてもう少し詳しくお話ししましょう。「腎精」は7の倍数で変化することはご存知だと思いますが、この変化には個人差があります。つまり同じ年齢でも若々しく見える人もいれば、老けて見える人もいるのは「腎精」が関与しているからなのです。 「精」とは生命活動を維持するための基本物質で、親から受け継ぐ「先天の精」と、飲食や生活養生から得る「後天の精」があります。先天の精は腎に蓄えられており、後天の精は「脾」「肺」から生まれます。つまり、生まれながらに「精」が不足している人でも、後の生活養生や飲食でリカバリーが可能なのです。また、加齢による「腎精」の枯渇の速度も食事や生活養生で緩やかにすることができるのです。 腎がしっかりして精が十分にある人は、若々しく身体も元気。老化による不快な症状も現れにくく、更年期や老後も穏やかに過ごすことができます。 一方、 腎が弱く精が不足していると、更年期障害を始めとする老化の症状、不妊、冷え、免疫力の低下などさまざまな不調が起こりやすくなります。 次に「陰陽の失調」ですが、これは陰陽のバランスがアンバランスになるパターンと、陰陽どちらもが低下するパターンがあると考えます。中医学でいう「陰」と「陽」とは例えると「ガソリン」と「エネルギー」だと説明しましたが、健康体の人の場合、この陰陽のバランスが取れている状態なのです。つまり、陰が不足している「陰虚」や、その逆で陽が不足している「陽虚」だと体調不良の原因になります。更年期になるとこの陰陽のバランスの調節ができなくなるため、さまざまな不調が起こるのです。この不調によって社会不適応傾向が強まるのが更年期障害です。 では、「陰虚」や「陽虚」になると、とのような症状が現れるのでしょうか。その具体的な治療法、さらに予防法はあるのでしょうか。中医学と更年期のお話は次回にも続けてお話していきます。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる ≫ 三因制宜(さんいんせいぎ)という考え方で適切な治療を選ぶ ≫ 血液を体全体に分布させる「誠心堂式 三焦調整法」で子宮・卵巣の機能回復を <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/ 食事や生活養生で更年期を穏やかに過ごす 前回、西洋医学では女性ホルモンであるエストロゲンの低下が卵巣機能の衰えであるということをベースに更年期を考え、中医学では腎の「陰陽」の失調により「腎精」が枯渇していくのが更年期と考えるという話をしました。さらに、「陰」は例えるとガソリンで「陽」はエネルギーのことで、「腎精」とは生命エネルギーのことだということもお伝えしました。 今回はまず「腎精」についてもう少し詳しくお話ししましょう。「腎精」は7の倍数で変化することはご存知だと思いますが、この変化には個人差があります。つまり同じ年齢でも若々しく見える人もいれば、老けて見える人もいるのは「腎精」が関与しているからなのです。 「精」とは生命活動を維持するための基本物質で、親から受け継ぐ「先天の精」と、飲食や生活養生から得る「後天の精」があります。先天の精は腎に蓄えられており、後天の精は「脾」「肺」から生まれます。つまり、生まれながらに「精」が不足している人でも、後の生活養生や飲食でリカバリーが可能なのです。また、加齢による「腎精」の枯渇の速度も食事や生活養生で緩やかにすることができるのです。 腎がしっかりして精が十分にある人は、若々しく身体も元気。老化による不快な症状も現れにくく、更年期や老後も穏やかに過ごすことができます。 一方、 腎が弱く精が不足していると、更年期障害を始めとする老化の症状、不妊、冷え、免疫力の低下などさまざまな不調が起こりやすくなります。 次に「陰陽の失調」ですが、これは陰陽のバランスがアンバランスになるパターンと、陰陽どちらもが低下するパターンがあると考えます。中医学でいう「陰」と「陽」とは例えると「ガソリン」と「エネルギー」だと説明しましたが、健康体の人の場合、この陰陽のバランスが取れている状態なのです。つまり、陰が不足している「陰虚」や、その逆で陽が不足している「陽虚」だと体調不良の原因になります。更年期になるとこの陰陽のバランスの調節ができなくなるため、さまざまな不調が起こるのです。この不調によって社会不適応傾向が強まるのが更年期障害です。 では、「陰虚」や「陽虚」になると、とのような症状が現れるのでしょうか。その具体的な治療法、さらに予防法はあるのでしょうか。中医学と更年期のお話は次回にも続けてお話していきます。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる ≫ 三因制宜(さんいんせいぎ)という考え方で適切な治療を選ぶ ≫ 血液を体全体に分布させる「誠心堂式 三焦調整法」で子宮・卵巣の機能回復を <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/
2017.3.24
コラム 女性の健康
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「更年期障害」の具体的な症状や検査内容を知りたい!
「更年期障害」の具体的な症状や検査内容を知りたい! 「更年期が辛くて」や「更年期で寝込んでいる」などなど、たびたび耳にするこの“更年期”という言葉。閉経頃の女性に現れる不調というイメージはあっても、具体的な症状や検査内容について知っている人は少ないかもしれません。医師に詳しく解説してもらいましょう。 そもそも「更年期」とは? 「更年期」とは主に、閉経を中心にした10年間のことを指すことが多いようです。日本人の平均の閉経年齢は50歳くらいといわれているので、40代後半から50代前半までとイメージするのがいいかもしれません。この時期は徐々に卵巣の機能が低下してきて、エストロゲンと呼ばれるホルモンの血中濃度がどんどん下がってくる時期です。このエストロゲン量の低下により、更年期のさまざまな不調が引き起こされると考えられています。 どんな症状が起きるの? 更年期の症状として有名なのが、ホットフラッシュと呼ばれるほてりやのぼせ。いきなり身体がカーッと熱くなったり多量に汗が出たりする、自律神経の乱れによる症状です。 そのほかにも肩こりやめまい、息切れ、また倦怠感やイライラ感、気分の落ち込みなどの精神的な不調なども起きます。症状が重く、長く続くとうつ病と診断されることもあるほど、更年期の深刻な問題です。 女性の40代後半から50代にかけては、自身の健康問題や子どもの進学問題、親の介護問題などさまざまな心配事や負担がかかりやすい時期です。実際のストレスも重なって重篤になりやすい面もあるかもしれません。 更年期かな? と思ったら婦人科へ! しかしこのような症状が出たからといって“更年期”と決めつけてしまうのは危険です。実はがんや生活習慣病なども身近になってくる年齢でもあるからです。更年期かな?と思うような症状が出たら、まずは婦人科を受診することをおすすめします。婦人科では、問診に加えてエストロゲンをはじめとするホルモンを含む血液検査、子宮や卵巣の状態をみる超音波検査や子宮がん検診、閉経後の女性に起こりやすいとされる骨粗鬆症のチェックなどで、総合的に状態を判断してくれます。 医師からのアドバイス このような検査をとおして、体調不良は更年期によるものと判断されれば、エストロゲンの補充や漢方、安定剤などで症状を緩和することができますよ。多かれ少なかれ誰にでも訪れる更年期。変に構えることなく、無理をせず、軽やかに乗り切りたいですね。 オススメ記事≪20代でも更年期障害は起こりうる?!更年期障害が起こる年齢は?≫≪医師が教える!更年期のメカニズム!≫≪【かんたんチェック】早い人では30代から…その不調、更年期障害かも?≫≪「若年性更年期障害」ってどういうこと?≫≪更年期障害症状チェック!その体調変化は更年期障害かも!?≫ 「更年期障害」の具体的な症状や検査内容を知りたい! 「更年期が辛くて」や「更年期で寝込んでいる」などなど、たびたび耳にするこの“更年期”という言葉。閉経頃の女性に現れる不調というイメージはあっても、具体的な症状や検査内容について知っている人は少ないかもしれません。医師に詳しく解説してもらいましょう。 そもそも「更年期」とは? 「更年期」とは主に、閉経を中心にした10年間のことを指すことが多いようです。日本人の平均の閉経年齢は50歳くらいといわれているので、40代後半から50代前半までとイメージするのがいいかもしれません。この時期は徐々に卵巣の機能が低下してきて、エストロゲンと呼ばれるホルモンの血中濃度がどんどん下がってくる時期です。このエストロゲン量の低下により、更年期のさまざまな不調が引き起こされると考えられています。 どんな症状が起きるの? 更年期の症状として有名なのが、ホットフラッシュと呼ばれるほてりやのぼせ。いきなり身体がカーッと熱くなったり多量に汗が出たりする、自律神経の乱れによる症状です。 そのほかにも肩こりやめまい、息切れ、また倦怠感やイライラ感、気分の落ち込みなどの精神的な不調なども起きます。症状が重く、長く続くとうつ病と診断されることもあるほど、更年期の深刻な問題です。 女性の40代後半から50代にかけては、自身の健康問題や子どもの進学問題、親の介護問題などさまざまな心配事や負担がかかりやすい時期です。実際のストレスも重なって重篤になりやすい面もあるかもしれません。 更年期かな? と思ったら婦人科へ! しかしこのような症状が出たからといって“更年期”と決めつけてしまうのは危険です。実はがんや生活習慣病なども身近になってくる年齢でもあるからです。更年期かな?と思うような症状が出たら、まずは婦人科を受診することをおすすめします。婦人科では、問診に加えてエストロゲンをはじめとするホルモンを含む血液検査、子宮や卵巣の状態をみる超音波検査や子宮がん検診、閉経後の女性に起こりやすいとされる骨粗鬆症のチェックなどで、総合的に状態を判断してくれます。 医師からのアドバイス このような検査をとおして、体調不良は更年期によるものと判断されれば、エストロゲンの補充や漢方、安定剤などで症状を緩和することができますよ。多かれ少なかれ誰にでも訪れる更年期。変に構えることなく、無理をせず、軽やかに乗り切りたいですね。 オススメ記事≪20代でも更年期障害は起こりうる?!更年期障害が起こる年齢は?≫≪医師が教える!更年期のメカニズム!≫≪【かんたんチェック】早い人では30代から…その不調、更年期障害かも?≫≪「若年性更年期障害」ってどういうこと?≫≪更年期障害症状チェック!その体調変化は更年期障害かも!?≫
2016.4.21
コラム 女性の健康
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30代で始まる?気になる更年期障害について教えて
30代から40代前半の女性でも、身体のほてりやだるさ、イライラなど更年期障害のような症状を感じることがあり、「更年期はまだ先のはずなのにどうして」と不安に思われる人も多いようです。では、そもそも更年期とはいつごろから始まり、どのような症状があるのでしょう。また症状を和らげる方法はあるのでしょうか。今回は、女性なら知っておきたい「更年期障害」についてピックアップしてみます。 更年期障害とは 女性は30代後半から「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンが減少し始め、だいたい50歳前後で閉経します。この閉経前後5年間にあたる、だいたい45歳から55歳ぐらいの時期に、女性ホルモンの減少や自律神経の乱れから起きるさまざまな身体の不調を「更年期障害」と呼んでいます。代表的な症状は顔のほてり(ホットフラッシュ)、発汗、肩こり、疲れやすい、動悸、息切れ、憂鬱などです。婦人科や専門機関の血液検査でホルモンを調べると、更年期かどうか知ることもできます。 30代からなることってあるの? 更年期障害に似た症状が30代から出る場合は「プレ更年期」と呼ばれます。更年期障害は卵巣機能の低下が原因で起きますが、30代は本来、一生のうちで最も卵巣が熟成される時期。この時期のプレ更年期は、ストレスによる自律神経失調が主な原因と考えられています。無理なダイエットや不規則な生活でホルモンバランスが崩れ、卵巣の機能が低下することもありますから注意しましょう。中には、20代でも更年期のような症状を感じる人がいるかもしれません。気になるときは基礎体温を記録し、女性ホルモンの働きに異常がないかどうか婦人科で診てもらうとよいでしょう。 症状を和らげるにはどうしたらよい? 更年期障害の症状は、食生活の改善やストレス解消などで和らげることができます。たとえば食事には、血行をよくするビタミンE(アーモンドやたらこ、かぼちゃ、うなぎなど)、女性ホルモンのバランスを整える亜鉛(うなぎや牡蠣など)などを摂り入れます。ほかにも、イソフラボンの多く含まれた大豆製品はエストロゲンの分泌低下に有効です。骨粗しょう症やイライラを防ぐカルシウムも大切なので、バランスの良い食事を心がけましょう。またアロマテラピーや静かな音楽でリラックスしたり、散歩や軽い運動で気分転換するのも効果があります。趣味やスポーツなど、夢中になれるものがあった方が気持ちもまぎれて改善しやすいでしょう。一方、自分で治そうと我慢しすぎるよりは婦人科や更年期の専門外来で相談し、ホルモン補充療法や、自律神経を調整する内服薬などを処方してもらう方がよい場合もあります。身体に優しく作用する漢方薬も含め治療の選択肢は色々ありますから、早めに相談するのも一つの手です。何となくマイナスのイメージが強い更年期。しかし更年期障害の起きる時期や症状には個人差も大きく、気持ちや生活の仕方次第でこの時期を楽しく過ごすこともできそうです。苦しい時は医師や専門家の力もお借りしながら、あまり神経質になりすぎず、毎日をいきいきと暮らせるようになりたいですね。 オススメ記事≪更年期の目安となる症状を教えてください!!≫≪30代でほてりや疲労感…これって更年期障害?≫≪更年期のイライラに効果的な栄養素とは?≫≪最近増えたイライラやのぼせ。30代なのに更年期ですか?≫≪更年期サポートクリームは薬局で購入できますか?≫ ■ あわせて読みたい ■ いつものママチャリでもできる!「痩せ乗り」ダイエット 「シミ」&「肝斑」、違いと共通点を知って賢い対策を 尿もれ対策だけじゃない、「骨盤底筋」トレーニングで美ボディGET! 不安がいっぱい、初めての乳がん検診…どんな検査なのか教えて! 女性のための健康生活マガジン JINEKO 30代から40代前半の女性でも、身体のほてりやだるさ、イライラなど更年期障害のような症状を感じることがあり、「更年期はまだ先のはずなのにどうして」と不安に思われる人も多いようです。では、そもそも更年期とはいつごろから始まり、どのような症状があるのでしょう。また症状を和らげる方法はあるのでしょうか。今回は、女性なら知っておきたい「更年期障害」についてピックアップしてみます。 更年期障害とは 女性は30代後半から「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンが減少し始め、だいたい50歳前後で閉経します。この閉経前後5年間にあたる、だいたい45歳から55歳ぐらいの時期に、女性ホルモンの減少や自律神経の乱れから起きるさまざまな身体の不調を「更年期障害」と呼んでいます。代表的な症状は顔のほてり(ホットフラッシュ)、発汗、肩こり、疲れやすい、動悸、息切れ、憂鬱などです。婦人科や専門機関の血液検査でホルモンを調べると、更年期かどうか知ることもできます。 30代からなることってあるの? 更年期障害に似た症状が30代から出る場合は「プレ更年期」と呼ばれます。更年期障害は卵巣機能の低下が原因で起きますが、30代は本来、一生のうちで最も卵巣が熟成される時期。この時期のプレ更年期は、ストレスによる自律神経失調が主な原因と考えられています。無理なダイエットや不規則な生活でホルモンバランスが崩れ、卵巣の機能が低下することもありますから注意しましょう。中には、20代でも更年期のような症状を感じる人がいるかもしれません。気になるときは基礎体温を記録し、女性ホルモンの働きに異常がないかどうか婦人科で診てもらうとよいでしょう。 症状を和らげるにはどうしたらよい? 更年期障害の症状は、食生活の改善やストレス解消などで和らげることができます。たとえば食事には、血行をよくするビタミンE(アーモンドやたらこ、かぼちゃ、うなぎなど)、女性ホルモンのバランスを整える亜鉛(うなぎや牡蠣など)などを摂り入れます。ほかにも、イソフラボンの多く含まれた大豆製品はエストロゲンの分泌低下に有効です。骨粗しょう症やイライラを防ぐカルシウムも大切なので、バランスの良い食事を心がけましょう。またアロマテラピーや静かな音楽でリラックスしたり、散歩や軽い運動で気分転換するのも効果があります。趣味やスポーツなど、夢中になれるものがあった方が気持ちもまぎれて改善しやすいでしょう。一方、自分で治そうと我慢しすぎるよりは婦人科や更年期の専門外来で相談し、ホルモン補充療法や、自律神経を調整する内服薬などを処方してもらう方がよい場合もあります。身体に優しく作用する漢方薬も含め治療の選択肢は色々ありますから、早めに相談するのも一つの手です。何となくマイナスのイメージが強い更年期。しかし更年期障害の起きる時期や症状には個人差も大きく、気持ちや生活の仕方次第でこの時期を楽しく過ごすこともできそうです。苦しい時は医師や専門家の力もお借りしながら、あまり神経質になりすぎず、毎日をいきいきと暮らせるようになりたいですね。 オススメ記事≪更年期の目安となる症状を教えてください!!≫≪30代でほてりや疲労感…これって更年期障害?≫≪更年期のイライラに効果的な栄養素とは?≫≪最近増えたイライラやのぼせ。30代なのに更年期ですか?≫≪更年期サポートクリームは薬局で購入できますか?≫ ■ あわせて読みたい ■ いつものママチャリでもできる!「痩せ乗り」ダイエット 「シミ」&「肝斑」、違いと共通点を知って賢い対策を 尿もれ対策だけじゃない、「骨盤底筋」トレーニングで美ボディGET! 不安がいっぱい、初めての乳がん検診…どんな検査なのか教えて! 女性のための健康生活マガジン JINEKO
2016.3.25
コラム 女性の健康
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更年期が辛いです。
konamoさん(47歳) 数年前から生理が不順になり不正出血も度々あるので婦人科を受診したところ、数値的にはまだ更年期ではないと言われて漢方で様子をみていました。 体のだるさや気分の沈みなどが激しくて困っているのですが、何とか上手に付き合っていきたいと思っています。 週に2回ほどジムで運動したり、自分の好きなことをしていますが、どうしても体のだるさ特に最近は腰のだるさが激しいのが悩みです。 独身で一人暮らしのため、気持ちが沈んでも家で一人悶々と過ごしたりすることもありますが休日は、運動や旅行などに終日出かけていますがなかなか気持ちも上向きにならず過去を悔やんだりして落ち込んでは涙を流しています。 婦人科より精神科の助けを借りた方がいいのかと考えたりもしますが、更年期の際の気分の落ち込みや体の不調はどのようにすればよいでしょうか? 大石 元 先生 (国立国際医療センター ) <主な経歴・学位> 東京大学医学部医学科卒業 東京大学医学部附属病院周産母子部助教 三楽病院医長 医学博士 <主な経歴・学位> 専門:不妊症、腹腔鏡手術、更年期医療 日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医 日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医 日本生殖医学会認定生殖医療専門医 ≫ 国立国際医療センター 更年期は閉経の前後2~3年に症状が出やすく、長い人では前後5年という場合もあります。 閉経の定義は最終月経があってから1年以上月経が来ないこと。ですので、閉経前の更年期は結果的にあとからわかります。 更年期の主な症状としては、ホットフラッシュやのぼせなどの血管運動症状といわれるもの、肩こり、だるさ、不眠など不定愁訴といわれるもの、ほかにうつのような症状が出る人もいます。 更年期の診断はエストロゲン値、FSH値を測ったり、SMIスコアというアンケート式のスコアリングシステムで行われます。 konamoさんの場合は、おそらくエストロゲン値がまだ更年期ほどにはなっていないということだったのでしょう。しかし、この数値は変動するものなので、一度で決めないほうがよいと思います。 たまたまその時に卵ができていれば、更年期とはならない数値が出ます。 現在漢方で様子を見ているとのことですが、ホットフラッシュなどの血管運動症状がないのであれば、確かに漢方でもいいかもしれません。 更年期症状に効く漢方として、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」、「加味逍 散(かみしょうようさん)」、「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」があり、症状によって処方されるものが変わります。メンタルの落ち込みには「加味逍 散」、全体的に元気がない場合は「当帰芍薬散」が使われることが多いです。 漢方は穏やかに効いていくもので、すごく合う人もいるし全く合わないという人もいますので、様子を見ながら使っていくとよいかと思います。 1~2週間で効果はわかるので、それであまり変わらないようなら別の治療法を試した方がよいでしょう。 気分の落ち込みが2週間以上続くなら、うつ病の可能性もあるので、精神科の助けを借りたほうがいいということもあります。 今後、何回かエストロゲン値を測ってみて低くなってきているのであれば、ホルモンを補充してもいいのではないかと思います。 更年期障害の治療にはこれが正解というものはないので、様子を見ながらご自分に合う治療法を見つけていただければと思います。
2016.1.4
専門医Q&A 女性の健康
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32歳で更年期障害?
婦人科検診促進協会さん(13歳) 皆さんから頂いた質問を、 婦人科検診促進協会が代わりに婦人科医の先生に聞いてきました。 【質問者;ごり 主婦 32歳】 はじめまして。私は32歳、子持ちの主婦です。 更年期障害について、詳しく知っているわけではないので、語弊があったらお許しください。 私はここ2年くらい、次の様な症状に悩まされています。 例えば、情緒不安定。イライラしたり、うつ状態になる事がよくあり、もしやうつ病かと思い、精神科や心療内科へ行った事もありますが、育児中ということもあり、ストレスがたまっている状態なだけで、うつ病ではないと言われました。 それと体のほてり。冬でもセーターを着ると、汗が出ます。 なのでいつも薄着でいるため、周囲から「寒くないの?」と聞かれたりします。 そして、頭痛と吐き気。月に一度ですが、生理後5日目くらいに、必ずひどい頭痛がやって来て、苦しみます。 生理は毎月一回、正常にありますが、この更年期障害の様な症状、治すには、婦人科で診てもらうべきでしょうか。 いずれの症状も、出産後しばらくの頃から始まったものです。 ※会員の方はいつでも先生に質問が出来ます。「先生に相談する」で「婦人科」を選んでご相談下さい。 佐藤 泰一 先生 (こすもレディースクリニック) ≫ こすもレディースクリニック いろいろな症状があってご心配されておられるのですね。 産後の体調変化によるものと思われます。 更年期の症状が出るにしては少しお若すぎる様に思います。 月経も順調との事ですが、いろいろと体調不良を抱えておいでの様ですので、 一度産婦人科を受診されるのがよろしいかと存じます。 お大事に。 お答えいただいた「こすもレディースクリニック」のサイトはこちらです。 http://www.cosmo-ladies.com/pc/index.html その他のQ&Aはこちらから。 http://www.jineko.net/jga/index.html
2013.12.17
専門医Q&A 女性の健康
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32歳で更年期障害?
婦人科検診促進協会さん(13歳) 皆さんから頂いた質問を、 婦人科検診促進協会が代わりに婦人科医の先生に聞いてきました。 【質問者;ごり 主婦 32歳】 はじめまして。私は32歳、子持ちの主婦です。 更年期障害について、詳しく知っているわけではないので、語弊があったらお許しください。 私はここ2年くらい、次の様な症状に悩まされています。 例えば、情緒不安定。イライラしたり、うつ状態になる事がよくあり、もしやうつ病かと思い、精神科や心療内科へ行った事もありますが、育児中ということもあり、ストレスがたまっている状態なだけで、うつ病ではないと言われました。 それと体のほてり。冬でもセーターを着ると、汗が出ます。 なのでいつも薄着でいるため、周囲から「寒くないの?」と聞かれたりします。 そして、頭痛と吐き気。月に一度ですが、生理後5日目くらいに、必ずひどい頭痛がやって来て、苦しみます。 生理は毎月一回、正常にありますが、この更年期障害の様な症状、治すには、婦人科で診てもらうべきでしょうか。 いずれの症状も、出産後しばらくの頃から始まったものです。 ※会員の方はいつでも先生に質問が出来ます。「先生に相談する」で「婦人科」を選んでご相談下さい。 伊東 宗毅 先生 (茅場町いとう医院) 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医 埼玉医科大学卒業後、埼玉医科大学総合医療センター産婦人科、武蔵野赤十字病院産婦人科、埼玉医科大学総合医療センター産婦人科、赤心堂病院産婦人科勤務を経て、2013年9月茅場町いとう医院を開設。 ≫ 茅場町いとう医院 いろいろな症状に悩まされているようですね。 生理が規則正しくきているとのことですので、更年期ではないと思いますが、妊娠・出産で大きく女性ホルモンが変化したことで、似たような症状となっているのかもしれません。 また、同じような症状を出す病気として甲状腺ホルモンに関連する病気などもあります。 甲状腺については血液検査で調べられますので、婦人科もしくは内科にご相談ください。 お答えいただいた「茅場町いとう医院」のサイトはこちらです。 http://www.kayabacho-itoiin.jp/ その他のQ&Aはこちらから。 http://www.jineko.net/jga/index.html
2013.12.11
専門医Q&A 女性の健康
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更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント
更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント よく耳にする「更年期」と「更年期障害」とは何かご存じでしょうか。以前このコラムでも取り上げましたが、中医学では女性の体の変化を7の倍数でとらえます。7の2倍の14歳に初月経がおとずれ、4倍の28歳で身体機能、性機能ともにピークを迎え、5倍の35歳から少しずつ月経と性機能の衰えが始まり、7倍の49歳で閉経という女性の体のリズムは、日本人男女の平均寿命が初めて50歳を超えた1947年から80歳を超えた現在まで変化はないのです。つまり、昔の女性は閉経とほぼ同じ時期に寿命を迎えたのですが、現代はそこから30年以上の時間が女性にはあるのです。 ですから更年期は女性にとって出産の次に大切な人生のターニングポイントだと思います。更年期をうまくケアするか否かで老後の健康レベルは大きく変わり、QOL(quality of life=生活の質)に影響すると言っても過言ではないでしょう。 ここでは数回に渡って更年期、更年期障害について取り上げていきます。 では、冒頭にも書いた「更年期」とは何かから説明していきましょう。 中医学では体の節目をいくつかの「期」として区切っています。 ●青春期(10歳〜19歳) 第二次成長期で生殖器が発達する時期。 ●性成熟期(18歳〜35歳) 性ホルモンが旺盛な時期。 ●絶経過渡期(40歳〜55歳くらい) 卵巣機能低下、月経不規則、不正出血などが起こる時期。いわゆる更年期のこと。 ●絶経後期(60歳以降) ホルモンバランス崩れて性器の萎縮、骨密度低下などが起こる時期。 ということで更年期は、女性の閉経を基準にした前後5年間、つまり約10年間のことを言います。日本人の閉経の平均年齢は50.5歳ですから、だいたい45~55歳と考えます。もちろん、その方の閉経を基準に考えますので個人差はあります。 この時期、女性の体は大きな変化時期に入りますから、時にさまざまな不調や症状が現れます。更年期の各症状に対する中医学の基本的なスタンスは、西洋医学とは大きく異なります。西洋医学では卵巣機能の衰えは女性ホルモンであるエストロゲンの低下をベースに更年期を考えます。一方、中医学では更年期とは「陰陽」の失調によってホルモンや自律神経のバランスが乱れると考えます。「陰」を例えるとガソリンで「陽」はエネルギーのことです。「陰陽失調」には次の3つのタイプがあります。①陰が不足する、②陽が不足する、③陰陽共に不足する。 そのタイプによって症状や治療法も異なります。さらに、この3つのタイプは連続性があり予防が重要なのです。 この更年期に起こる、頭痛やほてり、気分の落ち込み、月経不順などのさまざまな体や心の不調を更年期症状と言い、その症状が重く辛さが続き、日常生活が普通に送れないため何らかの治療が必要な場合を「更年期障害」言います。 更年期の捉え方が西洋医学と中医学では違うのですから、更年期障害の治療方法も違います。 西洋医学の「不足している女性ホルモンを補充する」という治療法に対して、中医学は陰陽失調のタイプによって治療法も予防法も全く異なります。崩れかけている体全体のバランスを回復し、調和を取りつつ、環境への順応力を高めて、緩やかに老化していけるようにお手伝いをするのです。 次回は中医学の更年期の考え方をさらに掘り下げて説明します。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる ≫ 三因制宜(さんいんせいぎ)という考え方で適切な治療を選ぶ ≫ 血液を体全体に分布させる「誠心堂式 三焦調整法」で子宮・卵巣の機能回復を <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント よく耳にする「更年期」と「更年期障害」とは何かご存じでしょうか。以前このコラムでも取り上げましたが、中医学では女性の体の変化を7の倍数でとらえます。7の2倍の14歳に初月経がおとずれ、4倍の28歳で身体機能、性機能ともにピークを迎え、5倍の35歳から少しずつ月経と性機能の衰えが始まり、7倍の49歳で閉経という女性の体のリズムは、日本人男女の平均寿命が初めて50歳を超えた1947年から80歳を超えた現在まで変化はないのです。つまり、昔の女性は閉経とほぼ同じ時期に寿命を迎えたのですが、現代はそこから30年以上の時間が女性にはあるのです。 ですから更年期は女性にとって出産の次に大切な人生のターニングポイントだと思います。更年期をうまくケアするか否かで老後の健康レベルは大きく変わり、QOL(quality of life=生活の質)に影響すると言っても過言ではないでしょう。 ここでは数回に渡って更年期、更年期障害について取り上げていきます。 では、冒頭にも書いた「更年期」とは何かから説明していきましょう。 中医学では体の節目をいくつかの「期」として区切っています。 ●青春期(10歳〜19歳) 第二次成長期で生殖器が発達する時期。 ●性成熟期(18歳〜35歳) 性ホルモンが旺盛な時期。 ●絶経過渡期(40歳〜55歳くらい) 卵巣機能低下、月経不規則、不正出血などが起こる時期。いわゆる更年期のこと。 ●絶経後期(60歳以降) ホルモンバランス崩れて性器の萎縮、骨密度低下などが起こる時期。 ということで更年期は、女性の閉経を基準にした前後5年間、つまり約10年間のことを言います。日本人の閉経の平均年齢は50.5歳ですから、だいたい45~55歳と考えます。もちろん、その方の閉経を基準に考えますので個人差はあります。 この時期、女性の体は大きな変化時期に入りますから、時にさまざまな不調や症状が現れます。更年期の各症状に対する中医学の基本的なスタンスは、西洋医学とは大きく異なります。西洋医学では卵巣機能の衰えは女性ホルモンであるエストロゲンの低下をベースに更年期を考えます。一方、中医学では更年期とは「陰陽」の失調によってホルモンや自律神経のバランスが乱れると考えます。「陰」を例えるとガソリンで「陽」はエネルギーのことです。「陰陽失調」には次の3つのタイプがあります。①陰が不足する、②陽が不足する、③陰陽共に不足する。 そのタイプによって症状や治療法も異なります。さらに、この3つのタイプは連続性があり予防が重要なのです。 この更年期に起こる、頭痛やほてり、気分の落ち込み、月経不順などのさまざまな体や心の不調を更年期症状と言い、その症状が重く辛さが続き、日常生活が普通に送れないため何らかの治療が必要な場合を「更年期障害」言います。 更年期の捉え方が西洋医学と中医学では違うのですから、更年期障害の治療方法も違います。 西洋医学の「不足している女性ホルモンを補充する」という治療法に対して、中医学は陰陽失調のタイプによって治療法も予防法も全く異なります。崩れかけている体全体のバランスを回復し、調和を取りつつ、環境への順応力を高めて、緩やかに老化していけるようにお手伝いをするのです。 次回は中医学の更年期の考え方をさらに掘り下げて説明します。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる ≫ 三因制宜(さんいんせいぎ)という考え方で適切な治療を選ぶ ≫ 血液を体全体に分布させる「誠心堂式 三焦調整法」で子宮・卵巣の機能回復を <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/
2017.3.21
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