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体外受精の成功率
「体外受精の成功率は20代後半で44%と説明されました。これは他院と比べて良い方、悪い方どちらなのでしょう。費用をかけて9割妊娠できるならすぐにでも踏み切るのですが…。」
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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骨盤のずれで、卵管が狭くなる?
「腰痛や骨盤のずれで、卵管が狭くなることはあるのでしょうか?骨盤がずれていると受精率が悪くなる原因の1つになるのでしょうか?」
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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卵管水腫による人工授精は難しい?
夢子さん(33歳)左に卵管水腫がみられる。 右の卵管は癒着の可能性もある、または癒着しているというはっきりしない見解。 卵管水腫による人工授精は難しいのでしょうか。 また、卵管水腫を治すことは考えずに体外受精や、人工授精をしていいのでしょうか。 一年前は造影がきれいだったため卵管水腫という結果が信じられず、卵管造影をやり直しも考えています。 どれくらい間を空けて造影したらいいのでしょうか。 藤野祐司 先生 (なかむらレディースクリニック) 1979年 大阪市立大学医学部卒業 1985年 大阪市立大学医学部大学院医学研究科外科系修了 新千里病院(現済生会千里病院)産婦人科勤務 1988年 大阪市立大学医学部産科婦人科学教室助手 1989~1990年 UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)留学 1993年 大阪市立大学医学部産科婦人科学教室講師 1997年 藤野婦人科クリニック院長・大阪市立大学医学部非常勤講師 医学博士 日本産科婦人科学会専門医 日本生殖医学会生殖医療指導医 日本産科婦人科学会会員・日本生殖医学会評議員・日本受精着床学会評議員 アメリカ生殖医学会会員・ヨーロッパヒト生殖医学会会員 ≫ なかむらレディースクリニック卵管水腫は卵管膨大部から卵管采という部分が、手術や炎症による癒着などの原因で、卵管が塞がって腫れてしまう状態をいいます。 この結果、卵管の重要な働きである、排卵された卵子を吸い込む(ピックアップ)機能が 発揮できなくなってしまいます。 対処方法としては、手術で卵管采の癒着を取り除くか、体外受精による治療が適切な治療方法かと考えられます。また、反対側の卵管の状態がどのようになっているかも問題となります。 反対側の卵管が十分に機能していない状態であれば、人工授精による治療は難しいかも知れません。早めにもう一度卵管造影検査をお受けになり、治療方法を選択されることをお勧めします。
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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手術以外で多のう胞性卵胞を治療する手段はありますか?
「高温期の腹痛がひどく悩んでいます。複数の病院に行っても原因がわかりません。今後、妊娠に影響するのでしょうか?」
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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身体にあまり負担のない治療をしたい
「担当医に今後の治療について相談しましたがあまり聞いてもらえませんでした。身体にあまり負担のない治療をしたいのですが良い治療方法はあるのでしょうか?」
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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染色体異常が起こらないようにするには?
りくさん(40歳)卵管の狭窄があるから自然療法はとても難しいということで〔一昨年の卵管造影の結果より〕、転院して、昨年は2回、そして、今年、3度目のIVFを施行いたしました。今回は移植する際、着床しやすいようにと、受精卵の膜を少し削りますといわれ移植し、2週間後、着床反応が出ましたが、採血の結果なんらかの数値が低いといわれ、1週間プラノバ-ルを服用し、プロゲステロンを注射していました。しかし、超音波には、胎嚢は見つからず、服用と注射は継続し、5日後HCG定量検査の結果から3.0ということで、「着床はしたんだけども、染色異常で育つことができなかった。」といわれました。これからも引き続きIVFを行っていくべきですか?そして、染色体異常が起こらないようにするには、今後どのようしていけばよいでしょうか?また、着床しやすくするにはどのような方法があるのか教えてください!! 蔵本武志 先生 (蔵本ウイメンズクリニック) 我が国では夫婦の10~15%が「不妊症」であると言われています。不妊であるため不安になったり、周囲からプレッシャーを受けるなど、言葉では表現できない悩みもあると思います。現在では、不妊治療の分野も飛躍的な進歩を遂げ、以前ではあきらめざるを得なかった症状でも赤ちゃんを授かることの出来る時代になっています。 当院は、21世紀における理想の生殖医療を目指し、さらなるレベルアップを図るため、2003年10月に生殖医療センタービルを建設しました。ご夫婦のお気持ちや考えを尊重しながら、患者様お一人お一人に適切な治療を心と体のケアという側面から段階的に行っています。私をはじめとしたスタッフ一同が最高の医療を駆使して治療にあたります。気持ちをリラックスさせて、ご一緒にがんばりましょう。 昭和27年4月29日生まれ。 山口県柳井市出身。 日本産科婦人科学会専門医、日本不妊学会評議員、日本受精着床学会評議員、日本不妊カウンセリング学会監事、アメリカ、ヨーロッパ生殖医学会(ASRM、 ESHRE)会員、博多区医師会理事、JISART理事、福岡生殖医学懇話会 代表世話人、日本生殖医学会生殖医療専門医、福岡県医師会母体保護法指定医師、九州大学特任講師 ≫ 蔵本ウイメンズクリニック女性の年齢の上昇とともに受精卵の染色異常は増えて行く事は確かですが、初期流産の原因が必ずしも染色体異常であったかは不明です。受精卵の染色体異常を全く起こさないようにすることは出来ないと思います。 休みを取りながら卵巣刺激の方法も色々と変えてみてIVFをされてみられたらいかがでしょうか。良質の卵子が採れた時がチャンスだと思います。子宮内膜が薄いとか良くなければ受精卵をあらかじめ胚凍結し、別の周期の子宮内膜が良い時に、融解、胚移植する方法もあります。 胚質が良ければその方が着床率は高いと思います。また3年前の卵管造影で激痛を伴いながら行われ、片方の卵管狭窄があると言われたとのことですが、十分に痛み止めを用いてもう1度卵管造影を行ない、子宮近くの卵管に狭窄がある場合は卵管鏡下卵管形成術(FT)を行ってみられ、卵管の通りがよくなったら何回か人工授精(AIH)を行ってみられるのも良いかと思います。
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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流産後のタイミング療法は何回くらいまでが目安?
プルメリアさん(34歳)①流産後のタイミング療法は何回くらいまでが目安なのか。 ②ステップアップへ切り替える時期は年齢が関係あるか。 ③35歳目前で卵子の寿命が短くなっていくことに焦りを感じている。AIHをとばしてIVFにすると時間を無駄にしない場合もあるというが、病院で受け入れてもらえるか。 ④卵管造影はしてもよいか。リスクはあるか。 蔵本武志 先生 (蔵本ウイメンズクリニック) 我が国では夫婦の10~15%が「不妊症」であると言われています。不妊であるため不安になったり、周囲からプレッシャーを受けるなど、言葉では表現できない悩みもあると思います。現在では、不妊治療の分野も飛躍的な進歩を遂げ、以前ではあきらめざるを得なかった症状でも赤ちゃんを授かることの出来る時代になっています。 当院は、21世紀における理想の生殖医療を目指し、さらなるレベルアップを図るため、2003年10月に生殖医療センタービルを建設しました。ご夫婦のお気持ちや考えを尊重しながら、患者様お一人お一人に適切な治療を心と体のケアという側面から段階的に行っています。私をはじめとしたスタッフ一同が最高の医療を駆使して治療にあたります。気持ちをリラックスさせて、ご一緒にがんばりましょう。 昭和27年4月29日生まれ。 山口県柳井市出身。 日本産科婦人科学会専門医、日本不妊学会評議員、日本受精着床学会評議員、日本不妊カウンセリング学会監事、アメリカ、ヨーロッパ生殖医学会(ASRM、 ESHRE)会員、博多区医師会理事、JISART理事、福岡生殖医学懇話会 代表世話人、日本生殖医学会生殖医療専門医、福岡県医師会母体保護法指定医師、九州大学特任講師 ≫ 蔵本ウイメンズクリニック流産手術をされておられるのでしたら、まれに卵管が癒着することがあるので、まず子宮の卵管造影(HSG)またはその他の卵管疎通性検査をされた方が良いでしょう。 卵管造影後、卵管の通りが良くなってタイミング法でけっこう妊娠されることがあります。リスクは心配されるほどのことはありません。タイミング法は半年くらいを目安にされたらと思います。 タイミング法で妊娠されなければ、4回程度AIHされてみられたらと思います。 確かに35歳以後になりますと、卵子の質が劣化してきてどの治療を行っても徐々に年齢の上昇とともに妊娠率が低下してきますが、38歳、39歳で妊娠される方も多くおられますので、あまりあせる必要はありません。ステップを踏みながら無駄のないように治療を行っていけば良いでしょう。 一般不妊治療(タイミング法、AIH)は、その周期に受精したかどうか分かりません。タイミング法で妊娠されたということでタイミング法からAIHを飛ばして、IVF(体外受精)に入ってもかまいませんが、AIHで妊娠する事もありますし、IVFよりも料金は、はるかに安いので少なくても3回程度はAIHをされて妊娠しなければ、 IVFに進まれても良いのではないかと思います。 3~4回のAIHを行う間に急激な卵質の低下は来ないと思います。
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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フランスでは積極的に治療をしてもらえません
「フランスに在住。私の年齢だとフランスでは積極的に治療をしてもらえません。言葉の問題もあり、どこが問題なのかもよくわかりません。卵が古いということで人工授精や体外受精をやっても無駄と取り合ってももらえません。」
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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腹腔鏡手術すべき?
「ここ2年くらい生理の前に必ず茶色いおりものが出るようになったのですが、これはホルモンバランスが崩れているのでしょうか?」
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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内縁関係下にある私たちの体外受精は本当に無理?
ジネコの子さん(44歳)"こんにちは。 HPを拝見させて頂き、先生方のご意見をお伺いしたく勇気を振り絞ってお願いすることにしました。 私は1965年生まれ、現在44歳です。 内縁関係の夫との間に子供を望み、今年7月から色々と検査を始めて来ましたが、今月 受けた子宮卵管造影検査の結果、両方の卵管が閉塞している事がわかりました。 私と主人は双方が独身なのですが、家族間の問題が色々とあり入籍まではあと3年は待たなくてはなりません。 2人とも真剣に子供を望んでおります。 現在 通院中の婦人科は不妊専門医ではなく、私の様なケースも珍しいのか、そこではもう出来る事が無いと言われてしまいました。 そこで、先生方にご質問なんですが、内縁関係下にある私たちの体外受精は本当に無理なことなのでしょうか? 体外受精が無理だとして、他にもう方法は全く無いのでしょうか? FTを受ければまだ自然妊娠の可能性もあるのでしょうか? 是非、ご意見を伺わせて下さい。 宜しくお願いいたします。" 高橋克彦 先生 (広島HARTクリニック) 不妊でのお悩み、不妊治療、体外受精などで、来院される患者さんのために、広島HARTクリニックは世界のトップレベルの不妊症治療医療技術を提供することはもちろんのこと、患者さんの満足をさらに高めるためにISO9001:2008を取得して、スタッフ全員が継続的改善を目指して努力しています。 1947年1月2日広島県呉市生まれ 1971年慶應大学医学部卒業 ■略歴■ 現職 医療法人ハート理事長、広島HARTクリニック理事長 役職 JISART理事長、日本受精着床学会理事、Aspire(アジア太平洋生殖内分泌学会)理事、日本生殖心理カウンセリング学会理事 、日本生殖学会評議員 所属学会 日本産婦人科学会、日本生殖学会、日本受精着床学会、日本哺乳卵子学会、ESHRE(ヨーロッパ生殖学会)、ASRM(アメリカ生殖医学会)、Aspire(アジア太平洋生殖学会)、日本生殖医療心理カウンセリング学会 ≫ 広島HARTクリニック内縁関係の方の体外受精についてですが、正式な婚姻関係になくても事実婚であれば可能です。 お二人それぞれの戸籍に配偶者がいない事は求められます。 なので、念のため内縁関係にある方の籍の確認はしておいた方が良いでしょう。 体外受精が可能かどうかについては上記のとおりですが、 年齢を考慮しますと体外受精でも妊娠は難しいと考えた方が良いかもしれません。 またそれと合わせて、産まれてくる子供の将来を考えて決めてください。
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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流産は黄体機能不全が原因?
mimingさん(34歳)結婚して9年になります。結婚3年目と5年目に自然妊娠で初期流産しました。それからは一度も妊娠していません。 去年の年末から一通りの不妊の検査をし始めて、黄体機能不全だといわれました。 今は注射をしながらタイミング法で頑張っています。34歳という歳のことも考えて、人工授精にステップアップしようかと考えていますが、先生はどうお思いになられますか? ちなみに夫はもともと淡白なほうで、私はいつももっと回数があればいいのにと思っていましたが、不妊治療を始めてから、セックスが義務になってしまっていて、私も心からしたい気持ちになれません。 でもぼやぼやしていたら、どんどん妊娠する確率が下がると思うので焦ってしまいます。 あと、過去二回の流産は黄体機能不全が原因なのでしょうか? 見尾保幸 先生 (ミオ・ファティリティ・クリニック) ≫ ミオ・ファティリティ・クリニック自然妊娠、流産が2回も成立しており、小生の第一印象としては、ご夫婦にクラミジア感染があるのではないかと思います。 IgG抗体検査が必要です。もし仮に、感染がないのであれば、2回の流産は赤ちゃんの生命力、つまり、短い寿命の命であり、天寿を全うして先に逝ってしまったと考えるべきでしょう。これは、胎盤絨毛の検査を行えば高い確率で見つかったはずです。 従って、生命力豊かな健康な赤ちゃんが宿ってくれれば、必ずその赤ちゃんは立派に育ってくれるはずです。 「黄体機能不全」が流産の原因になるとは到底考えられません。しかし、教科書、マニュアルにはその様な記載がありますので、その様な説明も致し方ないと思いますが。精液検査の結果は今一解釈しづらい点もありますが、自然妊娠が成立している状況でステップアップという発想で人工授精を行うことには小生は賛成しかねます。 人工授精も精子調整液中に細菌が含まれる可能性が十分に考えられ、子宮内感染のリスクも当然考慮すべきです。明らかに精子数が足りないことが原因で、リスクよりもメリットが大きいと判断される場合に限定すべきです。 その場合も、女性の骨盤内精査のために腹腔鏡検査を行い、クラミジア感染や子宮内膜症などによる骨盤内癒着のない状況を確認した上での実施にすべきです。ステップアップの発想ではなく、ご夫婦がお子さんの夢をどのようにお考えになるかで方針が決まっていくべきと思います。 治療手段を問わず、妊娠できることを最優先でお考えなら、何よりも確率の高い、効率的な対応として、体外受精を選択されることも立派な考えですし、そうでないなら、妊娠を妨げる原因がどこにいくつあるのかを、腹腔鏡検査を含めてきちんとした検査を行い、原因に応じた対応が必要です。 心理的に夫婦生活が負担であるなら、なおさら、精神的負担を軽減するためにも、効率的、かつ安全性の高い体外受精を、しかるべき、安心と信頼のおける、質の高い治療の行える施設で進めて行かれるべきではないでしょうか! きちんとした対応を行えば、これまでも妊娠できているわけですし、妊娠できないはずがありません。 肝心なことは、赤ちゃんの夢の実現のために、「ワクワクドキドキ」しながら、アドレナリンを一杯分泌し、前向きに治療を楽しむことでしょう!なぜって、夢を叶える取り組みですから、楽しいはずです! ご参考になさって下さい。
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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腹腔鏡検査
まっぺさん(31歳)治療を進めていくなかで徐々に分かった事です。いつも右の卵巣から排卵します。誘発剤で左の卵胞も少し成長しますが、消滅してしまいます。原因は不明で、卵巣周辺が癒着している可能性も考えられるが、問題無いと言われました。以前、クラミジアに感染して症状が出てからもしばらく放置していた、治療が遅れたのが原因だと自分自身では考えております。卵管造影の検査は問題はないが、拡散がいまいちと言う事。 最近腹腔鏡検査を希望するが、31歳の年齢と卵巣機能が衰えはじめている、腹腔鏡検査が半年待ちと言うことで体外を勧められる。このまま不安なままステップアップは考えられない。もちろん原因が分かる方と分からない方がいる様ですが、癒着している場合は取って貰ってすぐ妊娠する方がいると妊娠本で知りました。転院して腹腔鏡検査をした方がいいでしょうか。 久永浩靖 先生 (久永婦人科クリニック) ≫ 久永婦人科クリニック腹腔鏡検査は不妊治療にとって非常に有効な検査であると考えます。 ですが、医師によりその経験や症例に差異があるため積極的に勧められる先生と若干否定的な立場の先生がおられるのも事実です。 私の場合は婦人科内視鏡学会技術認定医でもあり検査を積極的にお勧めする立場をとっております。 検査にはメリットデメリットがありますのでそれについてご説明いたします。 まずメリットとしては内視鏡検査により実際に患者様の腹腔内が直視的に確認できる点で、これは他の検査に大きく勝る点でしょう。 心配されておられるクラミジア感染の既往に伴う腹腔内の癒着の有無を確認することができること、またインジゴカルミンという色素を流すことで卵管の通過性を確認することや卵管采の形状を見てピックアップ障害がないかなど、得られる情報はたくさんあります。 その後腹腔内を生理食塩水で洗浄することにより妊娠率の向上も期待できます。また、その後一般不妊治療をお続けになるか、体外授精などへステップアップするかの判断材料にもなります。 一方デメリットとしては検査とはいうものの、数日間の入院が必要で全身麻酔をお受けになる必要があることと1〜2cm程度の小さい傷ではありますが内視鏡カメラやその他の鉗子類などを挿入するために2-3箇所の切開が必要となります。 すなわちある程度侵襲の加わる検査であることは否定できません。 実際そこまでの検査をするのなら体外授精を希望します、と言われる患者様もおられるのも事実です。 私としては、クラミジア感染の既往、子宮内膜症が疑われる場合、開腹手術の既往など腹腔内の癒着を強く疑う場合と重症の多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の患者様には比較的早期に腹腔鏡のお話しをしており、そうでない場合には一般不妊治療を半年〜1年程経過した場合にお話しをするようにしております。 ご相談のケースで体外授精をすぐには考えられない、あるいは本当に体外授精が必要かどうかきっちり確認したいということであれば腹腔鏡検査は有用と考えます。
2010.9.14
専門医Q&A 女性の健康
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ピルの服用中にコロナワクチンを打っても大丈夫?
コロナワクチンについて ピル内服中でもワクチン打って頂いて構いません。ワクチンには血栓症のリスクがあるとも言われてますので打った当日、翌日はより水分を多めに摂取してください。1日2リットル目安で。そもそもピル内服中でも1.5リットルは水分摂って下さい。 池田 先生 名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の勝川、名古屋駅前のほか、昨年5月には東京・品川駅前にもクリニックを開院。≫ 浅田レディースクリニック
2021.7.21
コラム 女性の健康
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更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント
更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント よく耳にする「更年期」と「更年期障害」とは何かご存じでしょうか。以前このコラムでも取り上げましたが、中医学では女性の体の変化を7の倍数でとらえます。7の2倍の14歳に初月経がおとずれ、4倍の28歳で身体機能、性機能ともにピークを迎え、5倍の35歳から少しずつ月経と性機能の衰えが始まり、7倍の49歳で閉経という女性の体のリズムは、日本人男女の平均寿命が初めて50歳を超えた1947年から80歳を超えた現在まで変化はないのです。つまり、昔の女性は閉経とほぼ同じ時期に寿命を迎えたのですが、現代はそこから30年以上の時間が女性にはあるのです。 ですから更年期は女性にとって出産の次に大切な人生のターニングポイントだと思います。更年期をうまくケアするか否かで老後の健康レベルは大きく変わり、QOL(quality of life=生活の質)に影響すると言っても過言ではないでしょう。 ここでは数回に渡って更年期、更年期障害について取り上げていきます。 では、冒頭にも書いた「更年期」とは何かから説明していきましょう。 中医学では体の節目をいくつかの「期」として区切っています。 ●青春期(10歳〜19歳) 第二次成長期で生殖器が発達する時期。 ●性成熟期(18歳〜35歳) 性ホルモンが旺盛な時期。 ●絶経過渡期(40歳〜55歳くらい) 卵巣機能低下、月経不規則、不正出血などが起こる時期。いわゆる更年期のこと。 ●絶経後期(60歳以降) ホルモンバランス崩れて性器の萎縮、骨密度低下などが起こる時期。 ということで更年期は、女性の閉経を基準にした前後5年間、つまり約10年間のことを言います。日本人の閉経の平均年齢は50.5歳ですから、だいたい45~55歳と考えます。もちろん、その方の閉経を基準に考えますので個人差はあります。 この時期、女性の体は大きな変化時期に入りますから、時にさまざまな不調や症状が現れます。更年期の各症状に対する中医学の基本的なスタンスは、西洋医学とは大きく異なります。西洋医学では卵巣機能の衰えは女性ホルモンであるエストロゲンの低下をベースに更年期を考えます。一方、中医学では更年期とは「陰陽」の失調によってホルモンや自律神経のバランスが乱れると考えます。「陰」を例えるとガソリンで「陽」はエネルギーのことです。「陰陽失調」には次の3つのタイプがあります。①陰が不足する、②陽が不足する、③陰陽共に不足する。 そのタイプによって症状や治療法も異なります。さらに、この3つのタイプは連続性があり予防が重要なのです。 この更年期に起こる、頭痛やほてり、気分の落ち込み、月経不順などのさまざまな体や心の不調を更年期症状と言い、その症状が重く辛さが続き、日常生活が普通に送れないため何らかの治療が必要な場合を「更年期障害」言います。 更年期の捉え方が西洋医学と中医学では違うのですから、更年期障害の治療方法も違います。 西洋医学の「不足している女性ホルモンを補充する」という治療法に対して、中医学は陰陽失調のタイプによって治療法も予防法も全く異なります。崩れかけている体全体のバランスを回復し、調和を取りつつ、環境への順応力を高めて、緩やかに老化していけるようにお手伝いをするのです。 次回は中医学の更年期の考え方をさらに掘り下げて説明します。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる ≫ 三因制宜(さんいんせいぎ)という考え方で適切な治療を選ぶ ≫ 血液を体全体に分布させる「誠心堂式 三焦調整法」で子宮・卵巣の機能回復を <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/ 更年期は出産の次に大切な人生のターニングポイント よく耳にする「更年期」と「更年期障害」とは何かご存じでしょうか。以前このコラムでも取り上げましたが、中医学では女性の体の変化を7の倍数でとらえます。7の2倍の14歳に初月経がおとずれ、4倍の28歳で身体機能、性機能ともにピークを迎え、5倍の35歳から少しずつ月経と性機能の衰えが始まり、7倍の49歳で閉経という女性の体のリズムは、日本人男女の平均寿命が初めて50歳を超えた1947年から80歳を超えた現在まで変化はないのです。つまり、昔の女性は閉経とほぼ同じ時期に寿命を迎えたのですが、現代はそこから30年以上の時間が女性にはあるのです。 ですから更年期は女性にとって出産の次に大切な人生のターニングポイントだと思います。更年期をうまくケアするか否かで老後の健康レベルは大きく変わり、QOL(quality of life=生活の質)に影響すると言っても過言ではないでしょう。 ここでは数回に渡って更年期、更年期障害について取り上げていきます。 では、冒頭にも書いた「更年期」とは何かから説明していきましょう。 中医学では体の節目をいくつかの「期」として区切っています。 ●青春期(10歳〜19歳) 第二次成長期で生殖器が発達する時期。 ●性成熟期(18歳〜35歳) 性ホルモンが旺盛な時期。 ●絶経過渡期(40歳〜55歳くらい) 卵巣機能低下、月経不規則、不正出血などが起こる時期。いわゆる更年期のこと。 ●絶経後期(60歳以降) ホルモンバランス崩れて性器の萎縮、骨密度低下などが起こる時期。 ということで更年期は、女性の閉経を基準にした前後5年間、つまり約10年間のことを言います。日本人の閉経の平均年齢は50.5歳ですから、だいたい45~55歳と考えます。もちろん、その方の閉経を基準に考えますので個人差はあります。 この時期、女性の体は大きな変化時期に入りますから、時にさまざまな不調や症状が現れます。更年期の各症状に対する中医学の基本的なスタンスは、西洋医学とは大きく異なります。西洋医学では卵巣機能の衰えは女性ホルモンであるエストロゲンの低下をベースに更年期を考えます。一方、中医学では更年期とは「陰陽」の失調によってホルモンや自律神経のバランスが乱れると考えます。「陰」を例えるとガソリンで「陽」はエネルギーのことです。「陰陽失調」には次の3つのタイプがあります。①陰が不足する、②陽が不足する、③陰陽共に不足する。 そのタイプによって症状や治療法も異なります。さらに、この3つのタイプは連続性があり予防が重要なのです。 この更年期に起こる、頭痛やほてり、気分の落ち込み、月経不順などのさまざまな体や心の不調を更年期症状と言い、その症状が重く辛さが続き、日常生活が普通に送れないため何らかの治療が必要な場合を「更年期障害」言います。 更年期の捉え方が西洋医学と中医学では違うのですから、更年期障害の治療方法も違います。 西洋医学の「不足している女性ホルモンを補充する」という治療法に対して、中医学は陰陽失調のタイプによって治療法も予防法も全く異なります。崩れかけている体全体のバランスを回復し、調和を取りつつ、環境への順応力を高めて、緩やかに老化していけるようにお手伝いをするのです。 次回は中医学の更年期の考え方をさらに掘り下げて説明します。 株式会社誠心堂薬局代表取締役 西野 裕一先生株式会社誠心堂薬局代表取締役。 薬剤師・鍼灸師。北里大学薬学部卒。東京医療福祉専門学校鍼灸科卒。中国漢方普及協会会長。日本中医学会評議員。漢方・鍼灸をはじめとする中医学の有用性を啓発・普及させる活動に尽力。著書多数。≫ 誠心堂薬局 関連コラム ≫ 三焦の理論と症状に合わせた不妊のための鍼灸治療 ≫ 中医学の鍼灸治療による妊活の効果とは ≫ 男性不妊を改善する日常生活とは ≫ 晩婚化は女性不妊だけでなく男性不妊の原因にもなる ≫ 三因制宜(さんいんせいぎ)という考え方で適切な治療を選ぶ ≫ 血液を体全体に分布させる「誠心堂式 三焦調整法」で子宮・卵巣の機能回復を <外部サイト>店舗で相談してみる→ 誠心堂薬局 http://www.seishin-do.co.jp/rd/
2017.3.21
コラム 女性の健康