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母乳育児で悩んだら「母乳外来」を利用しよう

コラム 子育て・教育

母乳育児で悩んだら「母乳外来」を利用しよう

子育ての第一歩「授乳」。 ただ実際やってみると、なかなか眠れない、母乳の出が悪い、などなど お母さんたちの様々なお悩みの声が聞こえてきます。そこで、東京マザーズクリニックの 林 聡 先生にお話を伺いました。

2018.4.2

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メリットの多い母乳育児。少しの母乳でも与え続けることが大切




母乳には人工乳にはない成分がたくさん含まれています。よく知られているものでは、免疫物質を作るための抗体、その他には成長因子、酵素、抗アレルギー因子などです。そのため、母乳で育つ赤ちゃんには、「病気にかかりにくい」「病気にかかっても症状が軽い」「小児肥満になりにくい」「アレルギーになりにくい」「あごを動かすことで脳神経がより発達する」など、メリットがたくさんあります。また、WHO(世界保健機関)やUNICEF(国際連合児童基金)は、赤ちゃんが2歳以上かそれ以上になるまで母乳を与えることでメリットが得られる、と推奨しています。


とはいえ、一度も人工乳を与えない「完全母乳」でないと、メリットが得られないわけではありません。人工乳を併用していても、少しでも母乳をあげているのであれば、母乳育児です。少しの母乳でも、できるだけ長く与え続けることで、母乳のメリットを多く赤ちゃんに届けることができます。そのためには、出産前から母乳育児の正しい知識や、赤ちゃんの特徴、またご自身が出産される施設の母乳育児支援の方針(終日母子同室なのか、カンガルーケアを行っているのかなど)を、きちんと知っておくとよいでしょう。


母乳育児スタートは、出産後すぐの授乳が大切


母乳で育てたいと思っていても、出産に疲れてしまって、「授乳は少しお休みしてから」と思うお母さんもいるようです。しかし、母乳育児のよいスタートをきりたいのなら、出産したその日から赤ちゃんが欲しがるままに、また最低3時間に1回の授乳をし続けることが大切です。


母乳をつくるために必要なプロラクチンというホルモンの量は、赤ちゃんが産まれて胎盤が体外に出たときにピークとなり、そこから徐々に減っていくためです。プロラクチンの量を維持するためには赤ちゃんが乳房を吸う刺激が必要で、その刺激が少ないと減ってしまうため、母乳がつくられにくくなってしまいます。


また、赤ちゃんが乳房を吸うことは、オキシトシンという母乳の分泌を維持するためのホルモンの分泌も活発にします。オキシトシンは子宮の戻りをうながす作用もあり、体の回復をスムーズにして、お母さんをリラックスさせ、赤ちゃんをかわいいと思う気持ちを促進させたりもします。


つまり、よりよい母乳育児のスタートをきるためには、産後すぐから赤ちゃんが欲しがるたびに何度も授乳をすることが何より重要なのです。


母乳が足りているかは、赤ちゃんのサインをチェックすればわかる


母乳で育てているお母さんたちから、「母乳の量が足りているかわからない」という悩みをよく耳にします。また、周囲から「赤ちゃんが泣いてるから母乳が足りてないんじゃないか」「人工乳を飲んでいないから足りないんだ」など、お母さんが自信をなくしてしまいそうな言葉をかけられることも多いようです。そうした場合には、母乳が足りているかを客観的にチェックできる、以下のサインから判断するとよいでしょう。


 


[母乳が足りているサイン]


・赤ちゃんの体重が増えている(ふっくらしてきた)


・おむつが重くなるくらいのおしっこが1日6回以上出ている


・1日の授乳回数が8~15回くらい


・授乳時に、ゴクゴクと喉を鳴らして飲んでいる音が聞こえる


・授乳時や授乳後、口の端や唇がおっぱいで濡れている


・授乳の後、赤ちゃんの腕の力が抜け、ダラーっとした状態になっている


・授乳前のおっぱいと比べると、授乳後はフワフワに柔らかくなっている


乳児期のあらゆる悩みについて相談できる「母乳外来」


母乳育児は、お母さんのおっぱいの出かたや、赤ちゃんの飲む量などの個人差が大きく、悩みもさまざまです。母乳のことで悩んだら、赤ちゃんを出産した病院などで気軽に相談してみましょう。産科のある多くの病院では、出産・退院後の相談窓口として「母乳外来」を開設しています。


※病院によっては、相談内容、受診できる時間や時期などが異なります。


 


多くの病院では、最近、母乳外来のほかに産後2週間検診も行っており、お母さんと赤ちゃんの健康状態、生活環境を確認します。母乳外来では、赤ちゃんの体重や母乳の量の確認のほかに、乳腺炎などおっぱいのトラブルが発生した時のケアや、断乳・卒乳の支援をお母さんの希望にそって行います。


 


卒乳・断乳については、赤ちゃんが自分で十分な食事がとれるようになって、おっぱいを吸う回数が少しずつ減り、自然に卒業する「卒乳」が望ましいとされています。しかし、仕事復帰やお母さんの病気などの都合で、やむなく母乳をやめ「断乳」という選択をするケースもあります。この場合でも、急に授乳をやめるのではなく、徐々に授乳の回数を減らしていくことをおすすめします。そうすることで、赤ちゃんにとってもお母さんにとってもストレスが最小限になると言われているからです。


東京マザーズクリニックの「母乳外来」では、母乳のことだけでなく、栄養士による離乳食をはじめとした栄養相談、赤ちゃんの成長について気になることなど、あらゆる子育ての悩みを相談できます。


 


母乳は赤ちゃんにとってメリットが多く、できるだけ長く与えたいところですが、思ったようにうまくいかないことで、自分を責めるお母さんがいます。しかし、子育てはバランスが大事です。ご自身や赤ちゃんに合った方法が一番と信じ、ゆったりとした気持ちでたくさん赤ちゃんとスキンシップをとってあげましょう。お母さんの笑顔と愛情をたくさん赤ちゃんにあげてほしいと思います。


お話を伺った先生のご紹介

林 聡 先生(東京マザーズクリニック 院長)


広島大学医学部卒業後、県立広島病院産科婦人科医員、副部長を経て、フィラデルフィアこども病院、ペンシルバニア大学胎児診断・胎児治療センター留学後、国立成育医療センター周産期診療部胎児診療科医長を経て、平成24年より東京マザーズクリニック院長に就任。

≫ 東京マザーズクリニック

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