母乳育児で悩んだら「母乳外来」を利用しよう
インタビュー 子育て・教育
母乳育児で悩んだら「母乳外来」を利用しよう
子育ての第一歩「授乳」。 ただ実際やってみると、なかなか眠れない、母乳の出が悪い、などなど お母さんたちの様々なお悩みの声が聞こえてきます。そこで、東京マザーズクリニックの 林 聡 先生にお話を伺いました。
メリットの多い母乳育児。少しの母乳でも与え続けることが大切
母乳には人工乳にはない成分がたくさん含まれています。よく知られているものでは、免疫物質を作るための抗体、その他には成長因子、酵素、抗アレルギー因子などです。そのため、母乳で育つ赤ちゃんには、「病気にかかりにくい」「病気にかかっても症状が軽い」「小児肥満になりにくい」「アレルギーになりにくい」「あごを動かすことで脳神経がより発達する」など、メリットがたくさんあります。また、WHO(世界保健機関)やUNICEF(国際連合児童基金)は、赤ちゃんが2歳以上かそれ以上になるまで母乳を与えることでメリットが得られる、と推奨しています。
とはいえ、一度も人工乳を与えない「完全母乳」でないと、メリットが得られないわけではありません。人工乳を併用していても、少しでも母乳をあげているのであれば、母乳育児です。少しの母乳でも、できるだけ長く与え続けることで、母乳のメリットを多く赤ちゃんに届けることができます。そのためには、出産前から母乳育児の正しい知識や、赤ちゃんの特徴、またご自身が出産される施設の母乳育児支援の方針(終日母子同室なのか、カンガルーケアを行っているのかなど)を、きちんと知っておくとよいでしょう。