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安静でいいの?それとも受診すべき? 詳しく知りたい「切迫早産」のこと

インタビュー 妊娠・出産

安静でいいの?それとも受診すべき? 詳しく知りたい「切迫早産」のこと

嬉しい妊娠とともに、だんだんと心配になってくる「切迫早産で自宅安静していた」、「切迫早産で入院した」などという話を聞くと不安が募りますね。この切迫早産について、ワキタ産婦人科の脇田哲矢先生にお話を伺います。

2019.8.28

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そもそも「切迫早産」とはどんな病態?




切迫早産とは、言葉通り「早産が切迫している」ということを意味します。そして「早産」というのは22週0日~36週6日までの期間で出産することを言います。


以前は、切迫早産の病態が解明されていなかったため、ちょっと出血したりおなかに張りがあったりするとすべて「切迫早産」と診断されていました。しかし、医学が進歩し、超音波が発達した今では、ひとくちに切迫早産といってもいくつかの病態に分かれるということがわかってきました。そのため昔はすぐに入院となっていましたが、今は必ずしもそうではなくなりました。


切迫早産の病態の一つが「頸管無力症」です。子宮の赤ちゃんの出口となり、ストッパーの役割でもある子宮頸管が短くなってきていて、赤ちゃんが今にも出そうになる状態です。「頸管無力症」でも37週まで妊娠が維持できる人が殆どなのですが、性交渉をしたり、自転車に乗ったりすると、破水して早産になることもあるので、「頸管無力症」と診断されたらまずは安静を心がけましょう。


 


昔処方されていた張り止めはもはや使用しない!?


妊婦さんがよく感じる「おなかの張り」、すなわち子宮収縮感があることも昔は切迫早産としていましたが、今ではそう言わなくなっています。子宮は筋肉でできていて、筋肉が伸びているときは何も感じませんが、収縮するときに痛みを感じます。たとえば月経中に経血を押し出したりすると子宮が収縮して痛みますし、出産の時の陣痛も赤ちゃんを出すために筋肉が収縮するから痛いのです。子宮の周りのじん帯や皮膚が伸ばされることで痛みを感じてることもあります。このおなかの張りなどを「ブラクストン・ヒックス収縮」と呼んでいます。そしてブラクストン・ヒックス収縮については、正常な妊婦さんにも起こる状態なので、病的なものではないと言われるようになりました。


また、昔はおなかが張ると、いわゆる「張り止め」と言われる薬を処方しましたが、近年では処方されなくなってきました。それは、張り止めを飲んだ瞬間は治まっても、薬の効果が切れたときに張り返しがあり、より収縮が強まってしまうこと、また張り止めを服用することが必ずしも早産率を下げることにつながっていないということがわかってきたからです。頸管無力症や次にお話しする絨毛膜羊膜炎が認められない場合は、この現象を患者さんに説明し、頻回に張りがある方には外出やレジャーを控えてもらうようにしています。


 


おなかの張りに加え、出血や発熱が伴う場合は要注意


おなかの張りだけでなく、高熱や出血がともなう場合があります。これは赤ちゃんを包んでいる絨毛膜が何らかの原因で大腸菌などの菌に感染して「絨毛膜羊膜炎」を起こしている可能性があります。感染してしまうと子宮が収縮して、子宮の出口が弱くなって赤ちゃんを押し出してしまう可能性があるので、適切な処置が必要となります。かかりつけの先生に受診することをおすすめします。


 


まとめ


ひと昔前までは「切迫早産」=「入院」と考えられていましたが、最近ではその常識が変わりつつあります。
おなかの張りがある場合は、まずはかかりつけの先生に相談して、自分の状態を診断してもらいましょう。


 


お話を伺った先生のご紹介

脇田 哲矢 先生 (ワキタ産婦人科院長)


神奈川県出身。東京慈恵会医科大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部産婦人科学教室にて研鑽を積み、2002年、慶應義塾大学大学院医学研究科を満期単位取得。神奈川県大和市立病院を経て、2006年、横浜市青葉区藤が丘で、40年以上続くワキタ産婦人科の2代目院長に就く。全国的に分娩を取り扱う産婦人科が減っているなか、親子2代で出産したという家族も多い。妊婦さんとその家族の立場に寄り添った診察に定評がある。医学博士。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。

≫ ワキタ産婦人科

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