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3回の流産、不育症の疑いを乗り越え2児のママに——。

コラム 不妊治療

3回の流産、不育症の疑いを乗り越え2児のママに——。

2017春 P10-11

2017.3.24

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特に体に問題がない不妊治療との闘い。「情報に振り回されない」「考え過ぎない」 とにかく前へ進むのみ、でした。




 


ネットのあふれる情報や、根拠のない噂……。長い不妊治療の間にはいろいろな情報に振り回されがち。すずさんは「信頼できる人」「前向きな情報」だけを頼りに2人のお子さんを授かることができました。


仕事も生活も充実。だけど子どもができない…


2歳の可愛い女の子と「こんにちは!」とさわやかに迎えてくれたすずさん。7年にも及ぶ治療を乗り越えたとは思えないほど若々しい2児のママです。

同じ職場のご主人と結婚したのはすずさん29歳、ご主人27歳の時。仕事も充実し、まだ20代だったため「子どもはゆっくり、少し遊んでから…」と軽く考えていました。

結婚から1年が経ち「そろそろ考えようかな」となんとなく考えながらもさらに1年が経過。「よく2年を過ぎたら“不妊”を疑ってもいいっていうじゃないですか。でも、不妊治療なんてまったく他人ごとで何の知識もなくて。ただ、たまたま近所に産婦人科があったので気軽な気持ちで行ってみたんです」。

不妊治療専門のクリニックではなかったので、そこではタイミング法を試すだけでさらに数カ月が経過。すずさんの気持ちは少し焦りはじめます。「通える範囲の2つの不妊治療専門クリニックで迷ったのですが『とくおかレディースクリニック』のホームページを見て、とても温かさを感じて、思い切って行こうと決めました」。すずさんが32歳になる直前のことでした。そこから長い闘いが続くとは、まるで疑いもせずに…。

 



繰り返す流産、不妊症の疑い…。どうして?


とくおかレディースクリニックを初めて訪れたのは、土曜日に開催される「不妊治療勉強会」でした。「自分より若い方もいて、先生の説明もとても良かったので決心がつきました」。その後、初めてひと通りの検査を受けましたが、特に異常はありませんでした。「その時も通えば赤ちゃんってすぐにできるものだと気軽に考えていたんですよね」とすずさん。人工授精を数回試みますが、すべて結果は陰性。先生にステップアップをすすめられます。

「私が体外受精をスタートするなんて…としばらくショックでソファに座りこんでしまいました。費用のこと、治療にとられる時間、仕事との両立…いろんなことが頭を巡りましたが、スタッフの方も優しく、主人も体外受精を前向きに考えてくれたので、チャレンジしてみようと思ったんです」。

ステップアップするにあたり、仕事を休む日があることなどは、事前に直属の上司と後輩に話しておきました。そして、初めての採卵。20個採卵したなかで、グレードの良い3つの卵子を移植することになりました。初めての移植、そして判定日。「実はこの時もまだ楽観的で。ここまですれば妊娠できるだろうって思っていました」。採尿、採血をし1時間待機。培養士さんの『残念な結果となりましたが…』の言葉に気が遠くなったといいます。さらに2回目の移植も陰性。そして、3回目の移植…ついに待ちに待った妊娠反応が! このまま順調にいくことを願っていたすずさんでしたが、ある週末トイレで突然出血してしまいます。「血が全く止まらなくて、血の気が引く思いでした。すぐに先生に電話をして診察してもらったら『心拍が確認できない…残念でした』と言われて…。内診台で処置をしている間、涙がとめどなく流れて止まりませんでした」。そんなすずさんといっしょに泣いて励ましてくれたのがクリニックの不妊カウンセラーさんでした。「このクリニック、なんて温かいんだろうって、救われる想いでした」。

 



信じられる前向きなことだけを見つめて…


その後、事務長先生に誘われて、クリニック主催の「茶話会」に参加したすずさん。そこで出会ったのは、自分と同じように妊娠を望み、目標に向けて頑張っている女性たち。「お互いの悩みを語り合い、『頑張ろうね』と励まし合いました。今思えば、私が治療を乗り越えられたのはこの茶話会に参加したことなのかもしれません」。

2回目の採卵でも同じく3個の卵子を選びグレードの良い順に移植。1回目の移植でまた、妊娠の判定が出ましたが、再びある週末、腹痛に。「クリニックが休診だったのですが、痛みに耐えられず大きな病院に行くと、『心拍が確認できません』と…。あまりに機械的な冷たい医師の言葉と淡々と進む処置に心底悲しくなりました」。その後、とくおかレディースクリニックに報告に行くと、先生から「絶対大丈夫だから。頑張りましょう」という心強い言葉が。クリニックの温かさが身に染みたといいます。

何とか気持ちをリフレッシュしてさらに採卵。その後待ち受けていたのは、なんと3回目の流産…。もしかして『不育症』では…? という疑いで別の病院で検査。しかしながら、不育症とは診断されませんでした。

最初の治療から数年が経過し、すずさんは体に問題がないのに妊娠できないのはどうして? とひたすらネットを検索したり、良くない症例を見てしまったり…と気持ちも後ろ向きに。そんな時出会った、事務長先生の「Espoir」という著書とブログ。「事務長先生のブログは気持ちが前向きになるようなお話ばかりで。ここから余計な情報は自分のなかで切り捨て、事務長先生の本とブログだけを見ていこうと決めたんです」。

 



ようやくクリニックを卒業する日が…


再チャレンジに向けて前へ進んだすずさん。4回目の採卵の胚盤胞を移植…そしてまた妊娠の判定結果。「このころは妊娠しても不安がつきまとうばかりだったのですが…。なんとか3カ月過ぎクリニックを卒業する日がきたんです!」。気丈なすずさんは、治療のこともご両親に話さず、妊娠が確定してはじめてご両親に話したのだとか。途中切迫流産で自宅安静の時期もありましたが、2011年12月、すずさんはついに男の子のママになりました。

そして1年4カ月後、2人目のチャレンジで再びクリニックへ。保存していた凍結胚で移植をするも陰性。さらに採卵をして「もう、一人授かったしこれで諦めよう、って思った時に妊娠! 先生には『粘り勝ちだね』って言われました(笑)」。こうしてすずさんは2児のママになることができました。

お子さん2人で7年に及ぶ治療期間を振り返り「とにかく気持ちの温かい先生と病院に恵まれたことがモチベーションにつながりました。子育ては治療期間以上に大変なこともありますが、しばらくはこの時間を楽しみたいと思っています」。


出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.33 2017 Spring
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