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着床しないのは卵の質?

専門医Q&A 女性の健康

着床しないのは卵の質?

2015.4.19

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アビーチャンさん(33歳)

体外受精で頑張っている者です。
今回で5回目の体外受精が陰性でした。

約2年前のAMHの検査で1.478ng/mlと言われ体外受精に踏み切りました。

去年の2月にロング法で採卵をし新鮮胚を移植し妊娠しましたが9週で繋留流産。
その後凍結卵を移植し陰性。
その後また移植し、妊娠→9週で繋留流産。この時胎児の染色体検査をしたところ、15トリソミーとのこと。
夫婦の染色体検査をしましたが、異常なしでした。

今年の3月にショート法で採卵をし、11個の卵子が取れ7個が正常受精。
そのうち1個新鮮胚移植→陰性。
2個凍結しました。

今回凍結卵1個を融解したときに、回復が遅くそのまま発育が止まるかもしれないということで、追加最後の1個も融解し2個移植する事になりました。
回復途中ということでグレードもわからず、結果陰性でした。

なにが原因でしょうが。他の治療法や
、質のいい卵を取るためのアドレスなどありましたら教えて頂きたいです。


お話を伺った先生のご紹介

浅田義正 先生 (浅田レディース名古屋駅前クリニック)


医学博士
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医
日本生殖医学会認定生殖医療専門医


1982年 名古屋大学医学部卒業

1988年 名古屋大学医学部附属病院産婦人科医員として「不妊外来」および、「健康外来(更年期障害・ホルモン補充医療法)」の専門外来を担当

1992年 医学博士

1993年~1994年 米国最初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精(卵細胞質内精子注入法:ICSI)の基礎的研究に従事
The Jones Institute For Reproductive Medicine, Eastern Virginia Medical School, Norfolk, Vairginia

1995年 名古屋大学医学部附属病院分院にてICSIによる治療開始。以後、辞職まで名古屋大学の顕微授精症例の全症例を自ら担当同年5月、精巣精子を用いたICSIによる妊娠例の日本初の報告

1998年 ナカジマクリニック不妊センター開設

2004年 浅田レディースクリニック(現浅田レディース勝川クリニック)開院

2010年 浅田レディース名古屋駅前クリニック開院

2018年 浅田レディース品川クリニック開院


【著作本】
「浅田レディースクリニック パーフェクトガイドブック」
初めての不妊治療クリニック選びに迷っている方や
当院の治療方針に興味をお持ちの方にお読み頂きたい本です。




≫ 浅田レディース名古屋駅前クリニック

私が直接、診察をしているわけではないので細かいコメントはできませんが、受精卵そのものは、その中の遺伝子・染色体が組み代わっているため受精卵はひとつひとつに差があります。
受精卵が育つかどうかは移植して初めて分かることです。
多くの卵子は子宮に着床しており、妊娠反応よりも前に育たなくなってしまった場合が妊娠しなかったこととなり、妊娠反応よりも後に育たなくなった場合が流産です。
途中まで卵子は育っており、それが途中でとまるのが遅いか早いかの違いだと理解して下さい。
その中で赤ちゃんに育っていく卵子が存在します。ただし、赤ちゃんまで育つ卵子が何個に1個あるか、というのはカップルの遺伝子の組み合わせにより全く違うと思います。
よって貴女とご主人の遺伝子の組み合わせが沢山の卵子を必要とするのか、少なくてもOKか等は、実際に移植をしてみないと分からないというのが現状です。
染色体等の異常は偶然、細胞分裂の時に発生するため、誰もコントロールはできず、予想もできませんので、成熟卵を適切な時期に多くとることが、妊娠率を高めることになります。
成熟卵をとるタイミングは非常に大切でドクターの技量によります。また受精率良く胚盤胞に到達するには胚培養士の技術が重要です。
半年前からどの様な卵子が育ってきたか、受精卵ができたときに、どの様な染色体の組み合わせになるかは誰も予想できません。赤ちゃんが生まれるまで何個の卵が必要かは分かりませんが、しばらく粘り強く続けることが大切です。
ドクターや培養士の技術は変えられます。成績が思わしくなければ、技術はそれぞれのクリニックにより異なるので、ご自身に合ったところを探すのも1つの選択肢だと思います。


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