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みんなはいつ頃から始めてる? 不妊治療の進め方について

インタビュー 不妊治療

みんなはいつ頃から始めてる? 不妊治療の進め方について

避妊せず普通の夫婦生活を1年(以前は2年)続けた後の不妊治療の進め方について、中野由美子先生に教えていただきました。

2018.12.21

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最近では、避妊せず普通の夫婦生活を1年(以前は2年)続けても妊娠できないと、そろそろ不妊の検査を開始した方がいいとも言われています。その際の治療の進め方について中野レディースクリニック院長の中野由美子先生にレクチャーしていただきました。




4~5年前に比べて今は「不妊」の初診年齢が低下傾向に


「不妊かも……」と思い、初診で訪れる患者さんの年齢が年代ごとに少しずつ変化しています。

2000年代の半ば以降、急速に初診の年齢が上がりました。35歳前後でご結婚され、2~3年は自然に任せていたところなかなか授からず、不妊治療のクリニックに訪れたという経過の方々が多かったように思います。
このような状態がかなり長く続きましたが、最近では、「35歳を過ぎると妊娠率が低下する」「体外受精や顕微授精など生殖補助医療をしても高齢だと妊娠までに相当の努力が必要」ということが、テレビや雑誌を通じて患者さんに浸透したおかげか初診の年齢が下がってきました。

また、平成29年4月1日より東京都では一般の不妊治療や不妊検査にかかった費用につき、期間は1年間、金額は上限5万円まで、収入にかかわらず助成する制度を設けました。その対象条件の1つに「検査、治療開始日に妻の年齢が35歳未満」という項目があるのも、初診年齢を下げるのに役立っているようです。


長期化する可能性を考え通いやすい医療施設を


初めて不妊で受診をする際に「どうやってクリニックを選べばいいの」と考えている方も多いでしょう。選ぶポイントはさまざまありますが、私が選ぶ際に大切だと感じているのは、「通いやすさ」です。



不妊治療は、予想外に長期化することも少なくありません。長期化した際に「家から近い」「職場の近くで昼休みを利用して通える」など、アクセスしやすい方がストレスなく治療を続けることができます。



また、治療をさせていただく側からすると、通院回数の多い方が、不妊原因を究明する情報量が増えるので、今後どのような治療をしていけばよいのか、より的確なアドバイスをすることが可能になります。



そのほか、一般不妊治療から診てくれる施設、体外受精などの高度生殖補助医療のみ行う施設など、いろいろな施設がありますので、治療方針が気になる場合は、事前にある程度ホームページなどで調べたほうが良いでしょう。



ただ、病院の雰囲気などは、実際に行ってみないと自分に合うかどうかわからないので、注意しましょう。当院では不妊以外のことで最初受診され、その後不妊検査に入るという方もいらっしゃいます。


一般的には治療方法を3カ月ごとに見直して確認


通いやすいクリニックが見つかったら、次は不妊の検査、治療の進め方について解説します。
当院での例を挙げると、
1)    検査を行う
(ここで明らかな原因がみつかればそれに合わせた治療を行う)
2)    検査を行いつつ、時間を効率的に使うために排卵のタイミングに合わせて性交してもらい、結果をみる
(経口の誘発剤などを併用してタイミングをみることもある)
3)    人工授精
4)    体外受精
とステップアップしていきます。

検査で明らかな原因が見つからない場合は、原因を探るべく、2以降の治療へとステップアップしていきます。

各ステップでの治療期間のひと区切りは3クールくらいをおすすめしています。思うように効果が得られない場合は、同じ方法をダラダラと続けるのではなく、排卵誘発剤や黄体ホルモンを使う、人工授精+排卵誘発剤を組み合わせるなど、少しずつ違う方法での治療を提案しています。



体外受精、顕微授精などはその延長線上にあります。



ただし、これはあくまでも理想であって、実際にはそれぞれの事情を抱えていることも多いので、夫婦で話し合って、さらに医師とも相談しながら進めていくことが必要です。


夫の協力を得るには「時間のリミット」があることを伝えて


不妊治療を始めようと考えている人のなかには、「夫が消極的だから不妊治療は無理かも……」と、心配されている方がいらっしゃるかもしれません。実際に当クリニックでも、そのような悩みを抱えている方も通っています。その場合、私は「男性と異なり、女性は妊娠できる年齢に限りがあるので、将来絶対に子どもを持ちたいならば、検査だけでも早めにスタートしておいたほうがいい」ということをパートナーに伝えてもらい、話し合ってもらうようにしています。

さらに、検査のために自分が不妊治療クリニックに通うこと自体に抵抗を感じている男性もいらっしゃいます。その場合、当院では、精液を自宅で採取して、夫か妻かどちらかがクリニックへ持ってくることをおすすめしています。


早いうちから治療のスタートを


妊娠する力は35歳を境に下がる傾向にあるので、普通の夫婦生活を1年続けて妊娠しない場合は、できるだけ早めに医療施設で検査をし、不妊治療を始めるようにしましょう。

ただ、自分の想像以上に結果が出るまでに時間がかかるケースもよくありますが、「焦らず、急いで、根気よく」続けることが大切です。同じ治療法を続けるのではなく、薬を使う、複数のやりかたを組み合わせるなど、少しずつ治療法を変えていくのも、上手に不妊治療と付き合うための秘訣です。

また、晴れて妊娠、出産して母になった時、お母さんが健康体でないと育児はできません。定期的に乳がんや子宮がん、そのほかの健康診断を受けてください。


お話を伺った先生のご紹介

中野 由美子先生(中野レディースクリニック院長)


日本産婦人科学会認定医、母体保護法指定医

•    秋田大学医学部卒業後、NTT関東病院、順天堂大学医学部付属順天堂医院、国立習志野病院、最成病院勤務を経て、2000年9月、王子に中野レディースクリニックを開業。「女性による女性のためのクリニック」をモットーに、不妊治療をはじめ、全年齢の女性の悩みに真摯に応えてくれる。
•    趣味は忙しい治療の合間を見つけて出かける年に1回だけの海外旅行。特に「今まで知らないところを訪れるのが好き」という。

≫ 中野レディースクリニック

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