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【Q&A】挙児希望 -浅田先生

専門医Q&A 不妊治療

【Q&A】挙児希望 -浅田先生

妊娠はできるが、毎回8週前後で成長が止まってしまう。浅田レディースクリニックの浅田義正先生にお答えいただきました。

2020.5.31

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相談者:0415さん(40歳)



挙児希望
2017.06.避妊解禁
2017.07.17.最終月経 心拍確認後の流産、10.03.掻爬手術
2018.03.29.最終月経 心拍確認後の流産、06.16.自然流出
2018.08.27.最終月経、10.25.自然流出
2018.12.20.県外の不育症専門外来受診、検査
2019.10.08.最終月経 高温期からバイアスピリン100mg2日に1回夕食後に服用した(28週まで服用指示)
ピシバニール 免疫治療(毎週)デュファストン+頓服ダクチル
12.10.心拍確認後の稽留流産と診断
12.17.自然流出
2020.03.10.不妊専門外来受診、タイミング
2020.02.26.最終月経
04.05.妊娠検査薬陽性、休職 受診後 毎週プロゲデポー筋注
05.01.心拍確認後の流産、自然流出待ち 多発筋腫あるも着床場所は問題なしとの所見
今後、夫婦の遺伝子検査→異常があれば着床前診断をしようかと検討中。
その他、子宮内フローラの検査や子宮筋腫の手術を行い環境を良くするようにするのも方法の1つ、あとは回数と言われている。
年齢的にも時間が限られているので、出来るだけのことはやってみたい。
妊娠はできるが、毎回8週前後で成長が止まってしまう。今回言われたこと以外に、何か情報や手段があれば知りたい。



浅田先生からの回答




何度も流産を繰り返され、大きなストレスを抱えていることでしょう。
今まで不育症として多くの検査を受け治療されてきたことは、大変な負担だったと思います。

アスピリンの服用やヘパリンの注射は、抗リン脂質抗体症候群の流産防止には有効かもしれませんが、その他の不育症の方には無効であることが世界的に分かっています。0415さんの結果をみても、そのような治療が有効ではなかったことがあらわれています。また、安静や黄体ホルモンの投与も、不育症治療としては有効ではありません。

受精卵は、育つ過程で夫婦二人の遺伝子が働き、最初に心臓、次に肝臓、腎臓…というように次々と臓器が誘導され、体が作られていきます。
二人の遺伝子の組合せやバランスが悪ければ、同じ段階でうまくいかない、ということが続くこともあるでしょう。また、40歳であれば平均で50%の割合で流産しますので、流産を何度も繰り返すという確率も低くはありません。

一方、受精卵は兄弟姉妹の顔が違うように、一つずつ遺伝子が組み変わっています。そのため、同じ両親であっても、すべての受精卵が同じ段階で体づくりに失敗するというわけでもありません。
子宮の環境を良くすることも方法の一つとしてあげられていますが、子宮外妊娠が成立するように、受精卵を育てるかどうか決めているのは子宮ではありません。従って、子宮の側の条件を良くする治療もほとんど意味が無いといえます。

40歳位になると、受精卵ができてもその80%くらいは染色体異常となります。
ですから、PGT-Aで染色体異常のない正倍数性の胚が選ばれ、かつ遺伝子の発現が順調に進んではじめて、生まれることが出来る段階まで成長できると理解していただくことが必要です。染色体異常の無い、正倍数性の胚を移殖する機会を増やすことが、何よりも大切です。


 



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お話を伺った先生のご紹介

浅田 義正 先生


名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の勝川、名古屋駅前のほか、昨年5月には東京・品川駅前にもクリニックを開院。

≫ 浅田レディースクリニック

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