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AMHは妊娠しやすさと関係あり?

まとめ 不妊治療

AMHは妊娠しやすさと関係あり?

AMH<抗ミュラー管ホルモン>は不妊治療では重要な検査項目のひとつ。数値によって治療方針が変わるのには理由があります。

2018.3.6

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近年、不妊治療の検査としては一般的になったAMH。妊孕性(妊娠する力、妊娠しやすさ)を測るバロメータのひとつとされています。不妊治療をスタートした人は、検査を受けているのではないでしょうか。しかし、AMHのことを正しく理解していない方も多いとか。


 


不妊治療の基本は、正しい知識からです。AMHはどんな意味を持つのか、数値は治療にどう影響するのかについてご紹介します! この機会に、改めて数値を見直してみましょう。


AMHは卵子予備能を測れるホルモン


まず最初に、AMHとは何なのか知っておきましょう。


“AMHとはアンチミューラリアンホルモンの略。日本語では抗ミュラー管ホルモンともいわれ、もともとは生殖器にかかわるホルモンの一種です。なぜ、抗(アンチ)と呼ばれるかというと、ミュラー管というものが胎生期の女性生殖器の原型であり、AMHは、そのミュラー管の発達を抑制するホルモンとして、検出されるものだからです。


女性の場合、重要になるのは主に思春期以降です。卵巣の中にあった原始卵胞が少しずつ成熟するにつれ、卵子の周りの顆粒膜細胞からAMHを分泌し始めます。それが血液中に漏れて出てくるため、血中AMH値は発育段階の卵胞の数と比例すると考えられています。


つまり、AMHは血液検査で測れるものであり、その値は、卵巣内にどれぐらいの数の卵子が残っているか、卵巣の予備能がどれほどかを予測する目安となります。”






"AMHの値には平均値はありますが、正常値というものはありません。さらに同じ年齢でもAMH値が高い人もいれば低い人もいます。"


特集:検査の意味を知って治療の理解を深めよう!  AMHの検査



卵子に限りがある理由


ではなぜ、卵子の予備能、つまりこれからできる卵子の数が問題になるのかご存知ですか?


 


“精巣は“精子をつくるところ”ですが、卵巣は“卵子をつくるところ”ではありません。ただ単に、“卵子を保存しているところ”に過ぎないのです。


精子は、毎日1億2300万個が作られ続けており、約3カ月かけて成熟した精子になります。つまり、妊娠に挑む時、精子はいつも作りたてなのです。一方、卵子はお母さんのお腹の中の赤ちゃんの時(胎生5カ月頃)には卵子を作る源の細胞が消えてしまい、それ以降はもう卵子が作られることはありません。つまり、卵子はご自身と同じ歳月が経過しているのです。“


“卵子は胎生5カ月以降、急速に減少し、出生時には200万個まで減っています。出生後も減少を続け、初めての月経(初経)の頃には30万個まで減っています。その後も毎日30個の卵子が消えていきます。残念ながら、卵子は減少するのみで、決して増えることはありません。”



"「私はまだ若いから大丈夫」ではなく、「私のAMHはいくつあるから大丈夫」というように、自分のAMH、卵巣予備能を正しく理解してほしいと思います。"


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AMH値が高いと妊娠しやすい?


女性の卵巣の予備能を予測できるのがAMHということなら、妊娠しやすさはAMHでわかると思いがちですが、そうとは限らないようです。


 


“AMHと妊娠率は相関しません。AMH値が低いということは卵の数の面で不利なのですが、受精卵ができていれば、妊娠率には年齢が一番よく相関します。


 


ただ、同じ年齢であれば、2個の人よりも10個、10個よりも20個の人のほうが、その中によい遺伝子の組み合わせの卵子がある可能性が高いので、妊娠率も高くなります。”


“AMH値と採れる卵子の数は非常によく相関しますから、当院では年齢とAMH値を見て、おおよその治療方針を決めます。”


“AMHが低いということは、卵巣刺激をしても採れる卵子が少ないということですから、たくさん注射を打っても無駄になることは明らかです。また、卵子を保存している卵巣の不具合があり、その分、卵子の老化が進んでいる可能性もあります。さらに、前述のようにものすごく閉経が早くなるということはありませんが、ある程度、早めのステップアップは必要です。


 


要するに、治療は急ぐ必要があり、採れる卵子が少ないことに合わせた治療方針になります。”



"ドクターによって治療方針も違います から、何回かやってダメであればクリニックを変わることも必要です。"


女性ホルモンと妊娠―AMH(抗ミュラー管ホルモン)―



妊娠のため卵子に必要な条件は「数」と「質」ですが、AMHはその内の「数」を知る目安ということですね。


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