HOME > 不妊治療 > 顕微授精 > 2 回の顕微授精で多数採卵 できたのに1 個も凍結できず、 転院を考えています
HOME > 不妊治療 > 顕微授精 > 2 回の顕微授精で多数採卵 できたのに1 個も凍結できず、 転院を考えています

2 回の顕微授精で多数採卵 できたのに1 個も凍結できず、 転院を考えています

2 回の顕微授精で多数採卵 できたのに1 個も凍結できず、 転院を考えています

2016冬 p59

2016.11.1

あとで読む




2 回の顕微授精で多数採卵 できたのに1 個も凍結できず、 転院を考えています



相談者:さん(42歳)
転院についてのご相談です
最初のクリニックの初回診察でAMH9.63ng/ml、LH6.91mIU/ml、FSH3.77mIU/ml。卵管造影と甲状腺異常なし、ヒューナーテストはエクセレントといわれたが、動いていない精子多数あり。タイミング時の卵胞は18 〜20㎜。タイミングを9カ月続けたが妊娠せず体外の相談をするもタイミングとヒューナーを勧められ転院。2軒目では重度の男性不妊で体外受精は無理、顕微授精が望ましいといわれました。自然周期による顕微授精1回目で夫(45歳)の精子は液量1.5ml、濃度36.0M/ml、運動率31%、正常形態率0.4%。採卵した7個すべてが受精分割、1個胚盤胞になるも基準に満たず破棄。2回目はセロフェンⓇ(全部で1.5錠)による周期で11個採卵でき9個受精、分割。2個胚盤胞になるも基準に満たず破棄。2回の採卵で1個も凍結できず転院を考えています。



 ご主人が重度の男性不妊と診断されたということですが。


生田先生:正常形態率が0.4%は確かに低いですが、重度といえるかは疑問です。WHOの基準がどんどん厳しくなり、20年以上前と違って今は精子濃度1500万以上、運動率40%以上、正常形態率4%以上なら正常です。ご主人は形態が問題ということですけど、どのような異常が多いかによります。精子の頭の横幅がちょっと大きいとか、そういうのも受精しないのかは微妙。これは受精・妊娠できる基準とはまったく関係ありません。運動率がちょっと悪いかなと思うけど、精液所見というのは良かったり悪かったり一定じゃないのでね。


 体外受精は無理、という点は?


生田先生:31%動いて生きている精子があるので無理とまではいえないですよ。たとえば卵が11個もあるんだったら、一部を顕微授精をしてみて、残りは媒精して受精するかどうかですね。ただ、その時に十分精子が集まらないような精液所見だと媒精では無謀かもしれません。


 先生がご覧になって、あさんの問題点などはありますか?


生田先生:あまり問題はないですね。AMHが高いから卵巣に卵子はいっぱいある。でも年齢が高いので、染色体異常の頻度は増えてきます。異常卵は不良胚になっていく可能性が高いので、それもあって胚盤胞ができないということはあるかもしれません。そうでなくて体外での培養という環境がストレスで胚盤胞にならないということならば分割胚で戻せばよくて、わざわざ外で胚盤胞まで培養する必要性はないです。子宮の中と培養の環境とを比べたら子宮のほうが遥かに良いのですから。胚盤胞になれる卵は分割胚で戻しても妊娠するはずです。もし分割期胚でも調子が悪ければ、刺激の仕方をもっと軽くして卵が育ってくる間の負担をかけないようにして採卵してみるとか。


 生田先生でしたら、今後どのように治療を進められますか?


生田先生:活性酸素を除去するようなサプリメントを飲んでもらい卵巣の環境を良くします。卵子に含まれるミトコンドリアは、5000個くらいだったのが10万個くらいまで成長とともに増えていき、これが受精・分割のエネルギーをつくります。調子の悪いミトコンドリアが増えると当然、その後が進まなくなったりするので、徹底的に卵胞が発育する卵巣の環境を整えるのもひとつ。
あとはご主人の精液の今現在の状態がわからないのではっきりしたことは言えませんが、ちゃんと受精してるから男性不妊はあまり関係がないと思います。精子の状態が悪い、ないしは活性酸素が精巣・精液中でできると精子の染色体・遺伝子がバラバラになる、というような報告があり、それが習慣流産や不妊の原因になるか、という議論はいろいろあるけど、男性側にも活性酸素を除去するようなサプリメント飲んでもらうぐらいでいいんじゃないかなと思います。





いくたウィメンズクリニック 生田 克夫 先生

名古屋市立大学医学部卒業。名古屋市立大学産科婦人科学教室助教授、名古屋市立大学看護学部教授などの経歴を重ねたが、不妊に悩む名古屋の方たちの役に立ちたいという思いで、教育者の立場を辞して独立。地元・名古屋の中心部、栄に開院し、1986年から体外受精の現場を歩いてきた経験と穏やかな人柄で、数多くの患者さんを妊娠に導く。

≫ いくたウィメンズクリニック




 




出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.32 2016 Winter
≫ 掲載記事一覧はこちら





 専門家に相談してみる






あとで読む

この記事に関連する記事

この記事に関連する投稿

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top