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ドクターが解説 !!生殖医療用語「着床前診断」

コラム 不妊治療

ドクターが解説 !!生殖医療用語「着床前診断」

2016冬 p89

2016.12.26

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難しい用語がいろいろと出てくる不妊治療の現場。治療でよく聞く用語だけど、あまり正確に知らないものも多いのでは?勘違いや思い込みを防ぐためにもしっかり確認しておきましょう。クリニックの先生に用語の解説をしていただきました。


 着床前診断(Preimplantation Genetic Diagnosis : PGD)


体外受精によって得られた胚や配偶子の一部から遺伝子あるいは染色体を調べ、重い遺伝性の病気につながるものを診断します。
着床前診断には胚に対するすべての遺伝学的診断を示す広義の着床前診断と、単一の遺伝子異常、または特定の染色体異常の有無を診断する狭義のPGD があります。
PGD は遺伝子・染色体の変異をもっている人(保因者)に行われるもので、保因者でない人を対象に、胚の染色体の数的異常の有無を検出する目的で行う検査を着床前スクリーニングと呼んで区別しています。
わが国では現在、臨床研究として位置づけられており、誰でも受けられるものではありません。重篤な遺伝性の病気をもった児を出産する可能性のある、遺伝子および染色体異常の保因者、および均衡型染色体構造異常に起因すると考えられる習慣流産(反復流産を含む)が対象となります。さらに日本産科婦人科学会の倫理委員会で承認を得た症例に限り実施可能となるため、かなりの時間がかかってしまうのが現状です。





古賀文敏ウイメンズクリニック 古賀 文敏 先生

大分医科大学卒業後、久留米大学産婦人科入局。久留米大学病院、国立小倉病院で産婦人科全般と麻酔管理の研修後、聖マリア病院新生児センターで出産後の母子ケアを学ぶ。国立小倉病院成育センター、久留米大学総合周産期母子センター不妊・内分泌部門主任を経て、2007 年5 月に古賀文敏ウイメンズクリニックを開院。2014 年6 月に現在地に移転し、新しく胎児ドックを中心にした出生前診断外来を開設。




 




出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.32 2016 Winter
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