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下腹部の痛み

専門医Q&A 女性の健康

下腹部の痛み

2013.10.5

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かおさん(42歳)

5-6年前から下腹部左側の痛みがあります。卵巣に近い側です。
卵管造影剤では左卵管がつまっていました。排卵も左は卵胞が破れず、癒着かも・・・といわれました。どの部分の癒着かは言っておられませんでした。現在体外受精を進められており今年10月よりしようかと思っていますが、下腹部の痛みがあるまま体外受精を進めていいものか気になっています。先日先生に卵管が詰まっていて痛みはあるものか尋ねましたが、痛みはないと思うよとおっしゃっていました。このまま体外受精進めて、下腹部の痛みは悪化しないでしょうか。身体的には大丈夫でしょうか。


お話を伺った先生のご紹介

操 良 先生 (操レディスホスピタル)


大学で約8年間不妊専門外来を担当し、平成4年に岐阜県下初の体外受精の成功以来、500症例以上の体外受精・顕微授精に携わり、子宮筋腫・子宮内膜症の新薬の臨床治験の担当として多くの症例を手がける。

そこで女性ホルモンに関する研究成果が認められ、平成9年度に岐阜県医学研究奨励賞を、平成11年度の日本内分泌学会では産婦人科としてただ一人、研究奨励賞を受賞。平成26年 操レディスホスピタル 院長に就任。現在もなお高度不妊治療施設間の交流に尽力し、研究・治療の向上を図る。


昭和63年
 岐阜大学医学部 卒業

昭和63年~平成13年
 岐阜大学附属病院 産婦人科講師
 体外受精を担当
 不妊・内分泌外来を担当

平成13年
 操レディスホスピタル 副院長に就任

平成26年 
 操レディスホスピタル 院長に就任




≫ 操レディスホスピタル

5-6年前からの下腹部の痛みであれば、急性の炎症ではなく慢性的な病態が考えられます。腹部の手術歴やクラミジア感染症既往などの記載がないため原因はわかりませんが、左卵管が閉塞しているとのことから、腹腔内の癒着によるものの可能性が高いと思われます。

癒着による痛みを根本的に解消するならば、手術的に癒着剥離する以外に方法はありません。ただし癒着剥離をしても、その手術行為そのものがまた癒着を形成する可能性があります。

体外受精そのもので下腹部の痛みが悪化することはないとは思いますが、体外受精をする前にクラミジア感染症のチェックはしておいた方が無難です。

腹腔内癒着があり妊娠に至った場合、妊娠週数が進むにつれて子宮が大きくなり、癒着部位のひきつりなどで痛みが増強することがありますが、大半が一時的で、その後軽快する例がほとんどです。


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