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卵管造影後癒着の可能性 腹腔鏡手術か体外受精か

専門医Q&A 女性の健康

卵管造影後癒着の可能性 腹腔鏡手術か体外受精か

「私は、手術・人工授精よりも、体外受精の確率が明らかに高いのであれば、体外受精の方に気持ちが傾いております。」

2015.8.11

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まりっちさん(31歳)


はじめてご相談させていただきます。宜しくお願い致します。結婚3年目になり、今年からタイミング法からの不妊治療をはじめました。今年の1月、かかりつけの産婦人科で子宮卵管造影検査をして、当日は片方の卵管が詰まっている可能性か癒着の可能性があるのかまだ造影剤がいきわたってないのかわからないので、翌々日にまたレントゲンを取りましょうと言われました。その時の結果は一応通ってはいますねとは言われました。なので半年間、排卵検査薬を使ってタイミング法を実践しましたが、ダメでした。なので、先月の7月から、ステップアップをしようと思い不妊治療専門の病院にまずは夫婦で説明会に参加しました。それから、血液検査、卵巣年齢、エコー等の初期診療等の検査は全部、異常なしでした。明後日13日、主人の精液検査予定です(主人は前妻との間に子供が1人います)そして本日、2回目の子宮卵管造影検査をしました。結果は、骨盤と癒着している可能性が高いと言われました。なので腹腔鏡手術をして(別の病院紹介)人工授精を数回するか、腹腔鏡手術をせずに体外受精に進むかと言われ非常に悩んでいます。おおよその費用が同じになるようでしたら、手術・人工授精はせずに、体外受精に進んだ方がいいのではと、ジネコさんの相談等を見て思っています。いかがでしょうか・・・。私は、手術・人工授精よりも、体外受精の確率が明らかに高いのであれば、体外受精の方に気持ちが傾いております。





お話を伺った先生のご紹介

宇津宮隆史 先生 (セント・ルカ産婦人科)


【経歴】
1949年 大分県豊後大野市大野町生まれ
1973年 熊本大学医学部卒業
1973年 九州大学温泉治療学研究所産婦人科入局
1981年 医学博士(九州大学)「排卵障害婦人に関する臨床内分泌学的研究」
1988年 九州大学生体防御医学研究所講師
1989年 大分県立病院がんセンター産婦人科部長
1992年 セント・ルカ産婦人科開設
1998年 セント・ルカ生殖医療研究所開設
2010年 成育疾患克服等次世代育成基盤研究事業
「生殖補助医療により生まれた児の長期予後の検証と
生殖補助医療技術の標準化に関する研究」共同研究開始
2013年 第31回日本受精着床学会総会・学術講演会会長
【現在】
・ 日本受精着床学会常務理事
・ 日本生殖心理学会常務理事
・ 日本生殖再生医学会理事
・ NPO法人日本不妊予防協会理事
・ JISART(日本生殖補助医療標準化機関)監事
・ 大分市医師会監事
・ 遺伝性疾患に関する出生前診断研究会幹事
・ 日本産科婦人科学会倫理委員会内PGSに関する小委員会委員
・ Infertility Study Group世話人
・ 社会福祉法人 別府平和園理事長
【資格】
・ 日本産科婦人科学会産婦人科専門医
・ 日本産科婦人科内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
・ 日本生殖医学会生殖医療専門医
・ 日本内視鏡外科学会技術認定医
【趣味】
登山
写真
スキューバダイビング
茶道裏千家
ルアーフィッシング


≫ セント・ルカ産婦人科




腹腔鏡手術は保険適用されていますから、高額医療になっても自己負担分は8万円以下で済みます。体外受精は国や各自治体の助成制度がありますが、保険適用外ですので単純にかかる費用で比べるなら体外受精のほうが高額になります。  
まりっちさんは31歳ですから、年齢的にはまだまだ慌てる必要はありません。不妊の原因がわからないまま体外受精にすすむのではなく、腹腔鏡でお腹の中の状態を確認し、その後の治療方針を今よりも明確にすることが大切ではないでしょうか。また、腹腔鏡後に自然妊娠したというケースも多数報告されていますし、当院の成績でも腹腔鏡後、35%が自然妊娠しています。自己負担の少ない腹腔鏡で不妊の原因をちゃんと解決して不妊治療を行い、それでも妊娠できなければ体外受精へステップアップすることを考えてみてはいかがでしょう。





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