HOME > 女性の健康 > その他 > 移植する卵について
HOME > 女性の健康 > その他 > 移植する卵について

移植する卵について

専門医Q&A 女性の健康

移植する卵について

2015.11.25

あとで読む

みなさん(30歳)

先日二度目の採卵を行い、5日目の4ABの胚盤胞、6日目の4BAの胚盤胞ができ、今凍結しています。

移植するにあたり質問です。
5日目胚と6日目胚では、5日目胚のほうが着床しやすいといわれていますが、一方でABよりはBA(将来胎盤に箇所が優秀)の胚盤胞の方が聞きます。
凍結してホルモン周期で戻す場合には、5日目も6日目も変わらないのでしょうか?

上記の場合、より着床しやすい卵はどちらなのでしょうか?


お話を伺った先生のご紹介

奥 裕嗣  先生 (レディースクリニック北浜)


私共は患者様一人ひとりとの出逢いを大切に、
徹底したインフォームド・コンセントを理想に掲げ、
スタッフ一同、すべての患者様に赤ちゃんのご縁がありますよう
切に願いながら、日々生殖医療に全力で取り組んでおります。

当院では最先端の生殖医療技術をご利用いただくとともに、
永く愛されるオリジナルの漢方療法もお受けいただけます。
また患者様の心理的なご負担にたいして優しいサポートが
出来るように、心理カウンセリングを備えました。

多様化する患者様の生活条件に合わせて、便利で快適に、
高度で確かな不妊治療を安心して受けていただけるように、ここ
「ザ・北浜プラザ」の医療モールにて開院することとなりました。
どうぞお気軽に、ご安心なさって、まずは扉をたたいてみてください。

■略歴
1987年
愛知医科大学卒業
愛知医科大学産婦人科学教室入局

1988年
愛知医科大学大学院入学
女性ホルモンの動脈硬化抑制についての研究を行う。
(更年期障害の基礎的研究)

1992年
同大学院卒業
エラジン酸の抗酸化作用

(アンチエージング作用)の研究にて博士号修得

総合大雄会病院勤務

1995年
蒲郡市民病院勤務

1998年
アメリカ合衆国に留学
Diamond Institute for Infertility and

Menopauseにて、体外受精、顕微授精等

最先端の生殖医療技術を3年間研修

2001年
IVF大阪クリニック勤務

2004年
IVFなんばクリニック勤務
2005年より副院長として勤務

2010年
レディースクリニック北浜開設



≫ レディースクリニック北浜

結論からいいますと、当院でしたら5日目の4ABの胚盤胞から移植を行うと思います。胚盤胞移植は、6日目の胚盤胞を凍結せずに戻したら妊娠率は10%以下くらいしかありませんが、凍結・融解してホルモン周期で戻せば、3割くらいの妊娠率となります。一方、5日目のホルモン周期による胚盤胞移植の妊娠率は当院では5割を越えています。やはり、より着床しやすく、妊娠率が高いのは5日目の胚盤胞なのです。

相談者のみなさんはよく勉強されておられますね。ガードナーによる胚盤胞のグレード分類では、数字の後ろに付く前のアルファベットが内細胞塊といって赤ちゃんになる部分、後のアルファベットが栄養外胚葉といって、後に胎盤になる部分のグレードを表しています。たしかにABよりBAのほうが着床率が高いという報告もありますが、ホルモン補充周期で戻す5日目と6日目の胚盤胞では、妊娠率におよそ5割と3割くらいもの差がありますので、やはりこの順番となります。

当院ではガードナーの分類にプラス、受精卵の成長を24時間体制で観察するタイムラプスの所見を応用しています。同レベルの胚でどちらを選ぶか迷うようなとき、タイムラプスのスコアの高い方から戻していけば、1回目の移植から高い確率で最も良好な胚を選ぶことができます。


あとで読む

この記事に関連する記事

この記事に関連する投稿

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top