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<10周年特集> 不妊治療中のパートナー必見! 男性の心得10カ条

コラム 不妊治療

<10周年特集> 不妊治療中のパートナー必見! 男性の心得10カ条

ポジティブに治療をするうえで男性に知っていてほしい心得を、ジネコユーザーのアンケートからまとめました。通院の回数やストレスが違う男性と女性が足並みを揃えて前に進むために、ぜひお二人でご覧ください!

2019.10.2

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不妊治療中、女性は心身にかかる負担が大きくなりがちです。疲れた時には誰よりも身近な存在であるパートナーへの、「こうしてほしい」「こうだったらいいのに」という気持ちがふくらんでしまう人も少なくありません。ポジティブに治療をするうえで男性に知っていてほしい心得を、ジネコユーザーのアンケートからまとめました。通院の回数やストレスが違う男性と女性が足並みを揃えて前に進むために、ぜひお二人でご覧ください!


※2019年8月24日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.43 2019 Autumn」の記事です。


その1
クリニックの通院スケジュールや治療内容を把握して
【女性の声】
治療の状況やいまどんな段階なのかを説明しているのに、話半分で聞くためきちんと理解していない。何度も説明するのも疲れるし、一緒に悩んでこれからのことを決めていきたいと思うのにそれができないのが悲しい。
(神奈川県/からちゃんまんさん 30代) ほか

【先生からのアドバイス】



クリニックに毎回お二人で来るのは難しいと思いますが、そんななかでも情報の共有がちゃんとできているご夫婦はいます。家庭で話し合い、お二人共通の意見をもったうえでご相談されます。奥様と治療について話し合い、
治療全部でなくてもポイントは押さえて大筋の流れを理解しましょう。できれば治療を始める前に、「定期的に治療の報告をし、お二人で方針を相談する時間をとる」というようなルール決めができるといいですね。
(秋山レディースクリニック/秋山芳晃先生)


その2
嫌がられるとストレスに治療にはできるだけ協力して
【女性の声】
なかなか検査に行ってくれず困った。検査のことを話すたびに、嫌な顔をされ、検査に行くまで1カ月以上かかった。病院の先生にも、ご主人の検査を早くしてくださいと毎回言われ本当にストレスだった…
(東京都/たぴこさん 30代) ほか

【先生からのアドバイス】



男性からの思いやりはもちろん必要です。でも、ここは女性にも男性の気持ちを大切にしてほしいところ。男性は、たとえば自分の精子の数が少ないとか、無精子症だとかといったことを少し言われただけで落ち込み、傷ついてしまうものです。男性は自分の子どもよりもプライドに固執してしまう性質があるといえます。気持ちを理解してあげて。まず日頃の感謝の気持ちやねぎらいを伝えてからなら、話し合いがスムーズに進むと思います。
(永井マザーズホスピタル/永井泰先生)


その3
今が改善の時! 生活習慣を見直して
【女性の声】
禁煙、禁酒をしてほしい。
(山梨県/haruさん 30代)

調べた病院に自分から検査に行って、男性側の気をつけることを聞いて実践してほしかったです。
(埼玉県/麝香猫さん 40代) ほか

【先生からのアドバイス】



タバコは妊活によくありませんし、男性の長風呂、自転車、ブリーフ、ボクサーパンツなどの下着もよくないとされます。しかし、男性は人から言われて自分を曲げるのを嫌う人も多いので、年齢的に余裕があるなら一度伝えて少し見守るのも方法です。タバコだったら、私は「治療が成功して赤ちゃんができればどうせやめるんだから、今やめてみませんか?」と話しています。やめるのが難しい人には本数を減らしていくなどの提案も。
(こみちレディースクリニック/齋藤智博先生)


その4
妻をいたわり、家事もすすんで受けもって
【女性の声】
不妊治療には協力的だったけれど、仕事と家事を両立するために、もっと手伝ってほしかった。主体的に食器の洗い物とか洗濯たたみとか。
(石川県/けいこっこさん 40代) ほか

【先生からのアドバイス】



不妊治療中だからといって、夫婦関係は急には変わりません。通院する際「君の好きなようにしていい」と言うご主人は、一見奥様が望むように治療ができるようでいて、実はその根底にあるのは「自分からは動かないし何も言わないよ」という気持ちです。このままでは、言われないと家事をしないのも変わりません。普段から、「何かあったら自分はこれをするよ」とお互いに言い合える夫婦関係を築いておくことが大切ではないでしょうか。
(内田クリニック/内田昭弘先生)


その5
男性も不妊の検査をすすんで受けて
【女性の声】
男性不妊も多い時代なのに、自分は大丈夫という根拠のない自信で、なかなか検査を受けない。
(鹿児島県/しげちゃんさん 40代) ほか

【先生からのアドバイス】



不妊の治療において、特に男性にも知っておいていただきたいことは、「男女両方の検査をしなければ、不妊原因はわからない」ということです。しかし、いきなり「不妊治療をするから、あなたも検査して」と言われると男性が戸惑う気持ちもごく自然なものですので、ハードルの低い不妊についてのセミナーなどに、まずはご夫婦で参加してみるといいでしょう。ブライダルチェックをカップルで受けるのもいいかもしれませんね。
(福井ウィメンズクリニック/福井敬介先生)


その6
妻と同じぐらい不妊治療について勉強して
【女性の声】
検査等々いろいろな面でどうしても女性が中心になってしまうけど、少しでも治療や検査結果に自分から関心をもって聞いてきたり調べたりしてほしい。
(東京都/りんさん 30代) ほか

【先生からのアドバイス】



夫婦二人が治療に主体的になるポイントの1つ目は、人生の目的を共有すること。奥様だけでなく、ご主人も赤ちゃんを望んでいるかあらためて話し合いましょう。そのうえで医学的な知識や検査結果を共有します。2つ目は、ご主人の検査が必要な時、奥様から「▲▲で■■だから●●検査が必要」と"なぜ"を伝えましょう。男性は不妊治療に消極的な方もいらっしゃいますが、理屈がわかれば積極的になるかもしれません。これで夫婦のすれ違いを減らせるでしょう。
(ノア・ウィメンズクリニック/田中 宏明先生)


その7
治療の大変さを理解し、ねぎらいの言葉をかけて
【女性の声】
大変だね、頑張ってくれてるねとはいうものの、具体的にどう大変なのか、なにが痛くてつらいのかなどは理解してないと思うので。
(神奈川県/ちむさん 30代) ほか

【先生からのアドバイス】



男性には、できれば初診時クリニックに同伴して、待合室で長時間過ごしたり、注射を打ったりする奥様の姿を実際に見てほしいと思います。治療が大変という実感はそこから生まれるのではないでしょうか。奥様には、不安な気持ちを素直にご主人に伝え、治療方針を決めるためにも一緒に来てほしいと言ってみてほしいですね。そのうえで、不妊治療に関するTV番組などからスタートし、徐々に情報を得るのがスムーズだと思います。
(御苑アンジェリカクリニック/神藤慧玲先生)


その8
たまにはストレス解消も必要! 妻の自由を認めて、時には一緒に楽しんで
【女性の声】
「たまには息抜きしようか」という心遣いがほしい。女性はどうしても治療優先になったり、気持ちにも焦りや余裕がもてなくなることがあるから。
(栃木県/Shionままさん 40代) ほか

【先生からのアドバイス】



男女どちらにとっても、ストレスは治療によくありません。治療が長引いてくると、どうしてもスキップする周期やリセットする周期が出ます。そのタイミングを逆に「チャンス」と考えて、治療中だとできない運動や楽しくお酒を飲むといったことを実行したり、夫婦の時間を大切にしてみてください。二人でゆっくり散歩するだけでもリラックスできると思います。いったん治療は忘れたほうが、次の治療に前向きになれるものです。
(御苑アンジェリカクリニック/神藤慧玲先生)


その9
うれしいときも、悲しいときも……妻の気持ちに寄り添って
【女性の声】
もっと気持ちに寄り添ってほしかったです。体外受精に進む時には夫も診察があったり、先生と会う機会もあったので当事者意識は芽生えたようでしたが、それまでのタイミング法や人工授精では、私一人で不妊治療している感じでした。その時が精神的にも体力的にも(通院回数など)しんどかったのに、他人事みたいな感じで、ツラかったです。
(群馬県/まるこさん 30代) ほか

【先生からのアドバイス】



ご主人の理解が薄い場合には、できるだけ診察時に一度同伴していただいています。女性には妊娠のタイムリミットがあること、赤ちゃんを望んでいて月経がきてしまうと落ち込むことなどを医師の立場からご説明しています。フーナーテストを行い、ご主人の精子の状態を早い段階で調べることで、不妊原因に興味をもち、精液検査に意欲的になるというケースもあります。奥様から、こうした方法をかかりつけ医に相談してみてください。
(こみちレディースクリニック/齋藤智博先生)


その10
わかってください。放っておいてほしい時もある
【女性の声】
心配してくれるのはありがたかったが、度が過ぎていて余計にストレスが…。普通にしていてほしかった。
(愛知県/ヨメノスケさん 30代)

協力的で助かっても妊活雑誌を買ってきてほしくない。プレッシャーになる。
(静岡県/aocyanさん 30代) ほか

【先生からのアドバイス】



ご主人が治療にとても積極的で奥様が困る場合には、「治療に協力的なのは、それだけ妊娠に近づいているのでいいですね」とご主人を一度ほめて、「不妊治療は車の前輪の左側がご主人、右側が奥様。同じスピードで進めばゴールできますよ。片方が早すぎたり、逆に遅かったりすると空回りして進まないので、ご夫婦で意見を一致させてください。そうすれば治療もうまくいきます」とお話しします。ぜひご参考になさってください。
(こみちレディースクリニック/齋藤智博先生)


ジネコ編集部から お伝え したいこと


アンケートへのご協力ありがとうございました。結果を集計し、クリニックの先生に取材をするなかで感じたことは、当然ですが状況や人によってパートナーに求めること、してほしくないことはそれぞれ違うということです。男性は、目の前にいる女性の本当の気持ちを知るために、この10カ条をきっかけとしてぜひ正面から向き合い、話し合ってください。お二人の関係をより深め、治療に二人三脚で向かっていただければと願っています。


 


出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.43 2019 Autumn
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