HOME > 不妊治療 > IVF > AMHが低い場合、高刺激での採卵では数が減る?
HOME > 不妊治療 > IVF > AMHが低い場合、高刺激での採卵では数が減る?

AMHが低い場合、高刺激での採卵では数が減る?

コラム 不妊治療

AMHが低い場合、高刺激での採卵では数が減る?

皆さんの治療に関する相談を全国のドクターにお聞きして、誌面でアドバイスをお届けする人気企画「ジネコ セカンドオピニオン」。ジネコの応援ドクターが丁寧にお答えいたします

2020.4.13

あとで読む

※2020年2月25日発刊「女性のための健康生活マガジン jineko vol.45 2020 Spring」の記事です。


くまさん(39歳)からの相談
▶︎AMHが低い場合の高刺激による採卵について
現在、採卵前の周期です。AMHが低く、刺激をしても採卵数は2、3個です。卵子の大きさやホルモン値には問題ありません。転院先で、高刺激で採卵する予定になっていて、採卵前周期に排卵誘発剤を2週間服用するとか。AMHが低い場合には刺激をしてもさらに採卵数が少なくなってしまうのではないかと心配です。次の採卵での高刺激メリットを期待できるのか、デメリットもあるなら回避の方法も教えてください。

お話を伺った先生のご紹介

内田 昭弘 先生(内田クリニック)


島根医科大学医学部卒業。同大学の体外受精チームの一員として、1987年、島根県の体外受精による初の赤ちゃん誕生に携わる。1997年に内田クリニック開業。生殖医療中心の婦人科、奥様が副院長を務める内科、大阪より月1回来院の荒木先生による心理カウンセリングとサポート体制が充実している。

≫ 内田クリニック

高刺激のメリットとデメリットを教えて


体外受精による妊娠は、1周期でいかにたくさん卵子が採取できるかが重要で、その延長線上に妊娠があると言われています。ですから高刺激で卵子の数が多くなると認められる方に関しては、排卵誘発剤を使ってできるだけ多くの卵胞を育てて受精卵にして凍結保存することがメリットになります。
デメリットは、それによる副作用、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が起こる可能性があるということ。しかし現在は、薬の使い方がほぼ確立されているので副作用の心配は少なく、毎日の注射の痛み、コストが高いということですね。


中用量ピル(プラノバールⓇ)は卵胞の発育抑制の作用はある?


卵巣機能の低下、AMHが低い、年齢が38歳以上の場合は排卵抑制がかかる可能性もあります。ただ、それも卵巣機能に個人差があるので、すべての方に当てはまるというわけではありません。月経周期のコントロールを目的とした場合は、排卵周期がしっかりとつくれるメリットがありますから、必要な時には使ったほうがいいと思いますよ。


刺激方法について、先生はどのようにお考えですか?


仮に1周期目が2個だった時に、次の周期でさらに高刺激にするのか、刺激を少なくするのかは主治医の判断だと思います。高刺激によって卵子がたくさん育つならメリットは間違いなくあります。高刺激にしない選択をしている先生は、卵子数が少ないなかでも質のいい卵子を採り妊娠につなげようというプランがあるのかもしれません。


AMHが低い場合、内田先生の刺激方法の選択は?


39歳でAMHも低いとなれば妊娠しにくくなっていると判断します。前回、高刺激で採卵できたのが1個であれば考えますが、くまさんの場合は2、3個だったので、まず次の1周期も高刺激をやってみようと言います。それで5個育てば次も続けるでしょう。
でも、採卵数が変わらなければ、やり方を変えてみます。また、高刺激でも1個しか育たない場合は、生理があって排卵していれば卵子が1個育つわけですから、自然周期も選択肢として考えられますね。


出典:女性のための健康生活マガジン jineko vol.45 2020 Spring
≫ 掲載記事一覧はこちら


あとで読む

この記事に関連する記事

この記事に関連する投稿

女性のためのジネコ推薦商品

最新記事一覧

Page
top