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【Q&A】卵胞が育ちません-浅田先生

専門医Q&A 不妊治療

【Q&A】卵胞が育ちません-浅田先生

多嚢胞性卵巣症候群と診断され、ずっと無排卵。どのように治療を進めればいい? 浅田レディースクリニックの浅田義正先生にお答えいただきました。

2020.11.26

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相談者:みけさん(36歳)



卵胞が育ちません
16歳での遅めの初潮からずっと生理不順です。
20代の時に多嚢胞性卵巣症候群と診断されました。
ずっと無排卵でしたので、妊活を始めてすぐに治療を始めました。
不妊治療専門医ではありませんが、体外受精、顕微受精までできるクリニックです。
今年の1月から通院し始め、やはり多嚢胞性卵巣症候群と診断されました。
クロミッド1錠から始め、2錠、紫苓湯、ゴナールエフ、レトロゾール、メトグルコ、HMG、ゴナールエフ
ペン自己注射、いろいろ試しましたが、どの周期も卵胞が育ちませんでした。治療を始めてまだ一
度も排卵していません。
エストラジオールも、毎回38〜40くらいまでしかあがりません。
治療を始めてすぐのホルモン検査では、LHは高めでしたが、FSHは正常値でした。
排卵するために、これからどの様に治療していけばいいのでしょうか。
また、もしも体外受精をするとしたら誘発剤の量を増やせば採卵できる卵胞が育つのでしょうか?



浅田先生からの回答




多嚢胞卵巣症候群の人の基本的な卵胞の育ち方は、途中までは育つものの、ある一定のところで成長が休止してしまうというものです。その程度も軽症から重症まであり、文面から判断する限り、みけさんは重症だと思われます。ただ、卵子はあるのですから、上手く治療すれば排卵も妊娠も可能だと思います。

卵子は女性が生まれる前に一度だけ作られて卵巣に保存され、排卵の半年前から育ち始めます。この半年の後半3ヶ月はホルモン依存で育つため、今一生懸命治療をしても、3ヶ月前からホルモンがきちんと働いていなければ最後の仕上げとなる卵胞が存在しない、ということになります。
卵子は半年前から一定の割合で育ち始めると考えられているため、後半の3ヶ月のコントロールが大切になります。

多嚢胞卵巣症候群は、注射をずっと打っていくと卵巣過剰刺激症候群になりやすく、一方で刺激が無いと未熟卵ばかりになり、卵子が悪い、成績が悪い、などと言われてきましたが、私に言わせれば、卵子はたくさん残っており、決して悪くはありません。
しかし、それを成熟させることに不慣れな先生が多いと言わざるを得ないのが現状です。多嚢胞卵巣症候群の治療こそ、専門家の腕の見せ所だと思っています。

いろいろと試されているようですが、少なくとも卵子の本質をしっかりと理解した医師による治療を受けていただきたいです。
当院では、最新の卵巣刺激で体外受精を行うため、過剰刺激となることもほとんどなく、一生に一度の採卵で十分な受精卵を得ることができます。たくさん採れれば、2人目、3人目も可能になると思います。
一回の採卵をいかに上手に行うか、ということになりますので、専門家のもとできちんとした治療を受けていただきたいと思います。


 



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お話を伺った先生のご紹介

浅田 義正 先生


名古屋大学医学部卒業。1993 年、米国初の体外受精専門施設に留学し、主に顕微授精を研究。帰国後、日本初の精巣精子を用いた顕微授精による妊娠例を報告。現在、愛知県の勝川、名古屋駅前のほか、昨年5月には東京・品川駅前にもクリニックを開院。

≫ 浅田レディースクリニック

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