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ホルモン調整しているのに排卵してしまった場合は?

コラム 不妊治療

ホルモン調整しているのに排卵してしまった場合は?

池下レディースクリニック

2016.10.19

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ホルモン調整しているのに排卵してしまった場合は?



相談者:まあさん(38歳)
ホルモン補充周期の排卵検査薬
体外受精3回目の移植予定です。1回目はホルモン補充周期で戻して陰性でした。プレマリンで疑似排卵状態にしているはずが、排卵日近くに排卵検査薬で確認したら陽性に(当初、疑似排卵とは知らずに、いつもの習慣でD11頃から検査をしていました)。超音波検査をしたら卵胞はなく、子宮内膜も8mmあったので移植になりましたが、ホルモン周期でも排卵検査薬は陽性になるのでしょうか。それとも、ホルモンがうまく調整できていなかった?


まあさんのデータ
【月経について】D30〜D32
【治療年数】1年






池下レディースクリニック吉祥寺 矢野 直美先生

医学博士、生殖医療専門医、女性ヘルスケア専門医。東京大学医学部医学科卒業。東京大学医学部附属病院、武蔵野赤十字病院、池下レディースクリニック広小路などに勤務後、平成21年に池下レディースクリニック吉祥寺院長に就任。出身地である地元・吉祥寺の街で高度生殖医療に従事しつつ、女性の健康をサポート。




 




矢野先生:まあさんが行ったのは、エストロゲン製剤を投与して子宮内膜を十分に厚くし、黄体ホルモンの補充を始めて5ー6日後に移植をするという方法ですね。
ホルモン補充周期なのに排卵が抑制されないというケースは、多くはありませんが、時々みられます。たとえば、卵巣機能が低下していてFSHというホルモンが更年期女性のように高い方場合、ホルモンを補充するとFSHが低下して止まっていた卵胞発育が再開する場合があります。
確実に排卵を抑える方法として、前の周期からGnRHアナログの点鼻薬を使用して内因性の下垂体ホルモンを抑制し、ホルモン剤を投与するという方法もあります。しかし、殆どの方は点鼻薬を併用しなくても排卵は抑制されるので、使用しないケースが多いですね。
まあさんの場合、子宮内膜の厚さだけで移植日を決めてしまうと、黄体ホルモン開始前に排卵が起きていて、移植日と内膜の着床ウインドウ期(着床しやすい時期)がずれてしまう可能性があります。この周期は見送るか、排卵周期と同様な日程で移植する方法に切り替えるか、どちらかの選択になるかと思います。移植がキャンセルになってしまったら、その結果を踏まえて次はまあさんに合った方法に変更することはできます。排卵検査薬の結果に疑問を持ったら、担当医の先生にすぐに報告されることをお勧めします。


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