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AIHを続けるべきか悩んでいます

専門医Q&A 女性の健康

AIHを続けるべきか悩んでいます

「あと数回AIHをしようかとは思っているのですが、妊娠の確率はあるのでしょうか?年齢のこともあるので、早く体外受精を考えた方がいいでしょうか?」

2013.2.10

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えりごんさん(40歳)


AIHを始めて1年が経ちます。
4回目のAIHで妊娠しましたが、8週目で繋留流産と診断され、流産手術を行いました。
その後、2ヶ月休んでAIHを再開し、現在4回目です。
ですが、排卵が早く(D8)で、内膜も6mmとのこと。
妊娠した時の排卵は、D11で内膜7.4mmでした。
先生にステップアップを相談したのですが、「体外受精も確率をあげるだけなので、必ず妊娠するものではない。」との返答でした。
また、妊娠した時も、排卵が早く内膜が薄かったので、このままAIHでも可能性はあるとも言っておられました。
なので、あと数回AIHをしようかとは思っているのですが、妊娠の確率はあるのでしょうか?年齢のこともあるので、早く体外受精を考えた方がいいでしょうか?
ご意見をいただけるとうれしいです。
また、漢方薬を飲んでいます。
漢方薬でおすすめのものがあれば教えて欲しいです。





お話を伺った先生のご紹介

原利夫 先生 (はらメディカルクリニック)


赤ちゃんが出来にくいという状態は、医学的な側面と環境的な側面の両面、言い換えますと、心と体のバランスの解決が必要であると考えております。
最近では、体外受精などの先進的な医療の妊娠率にとらわれがちですが、私達医師は、妊娠しやすい安心できる環境と、それをサポートする医学的な力を提供すべき使命があると考えています。
三人四脚で新しい家族の誕生をお手伝いすることが出来れば幸いです。

院長 : 原 利夫 (はら としお)
医学博士。58年慶応義塾大学大学院医学研究科修了にて医学博士学位を取得する。同大産婦人科助手を経て、62年東京歯科大学市川病院講師、平成元年千葉衛生短大非常勤講師となる。この間、日本初の体外受精凍結受精卵ベビー誕生のスタッフとしても活躍する。


≫ はらメディカルクリニック




今回、送っていただいた情報から、ご主人の精子の状態は良好であり、フーナーテスト、卵管通水検査などの検査が正常であるため、相談者様が妊娠に至らない1番の原因としては高齢であることと考えられます。
まず、40歳代での自然妊娠率は、生殖年齢の限界が40歳代とされているため、ゼロに等しくなります。次に、人工授精は頸管粘液が少ない方、フーナーテスト不良の方に効果がある方法ですので、妊娠率は自然妊娠とほぼ同じになります。そして、体外受精の妊娠率も30歳未満で30~40%、40歳未満で20~30%に対して、40歳以上では5%未満ととても低くなります。
また、年齢が上がるにつれて、卵巣機能が落ちてきます。卵巣機能が落ちてくると、飲み薬やお注射などの排卵誘発剤を使用しても卵が育ちにくくなます。もし卵が出来たとしても妊娠に結び付く良い卵が出来にくくなります。この卵巣機能は元の良い状態に戻ることはありません。
さらに、年齢が上がると卵の染色体異常も上昇します。34歳以下では24%であるのに対して、35歳以上では38%と増加します。また、流産率も35歳未満は約15%、35歳~39歳で約20%、40歳以上で約40%と年齢が上がるにつれて上昇します。このように加齢による妊娠率は急激に低下します。
また、相談者様は抗ミューラー管ホルモン(AMH)の値が1.44ng/mlと低い数値であることから、卵巣予備機能が低下しています。このAMHは、卵巣に妊娠可能な卵子がどのくらい残っているかを示しています。数値が低い、ということは残っている妊娠可能な卵子も少ない、ということになります。
以上のことより、人工授精でも妊娠の可能性はゼロではありませんが、相談者様の年齢、卵巣年齢、卵子の加齢の状態を考えると早めに体外受精にステップアップすることをおすすめいたします。
漢方に関しては、その方のその時の状態などによってお薬が異なりますので、一概にこれがおすすめです、とは言えません。漢方の専門医に受診されることをおすすめいたします。





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