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性感染症は自分で治せる?

インタビュー 女性の病気

性感染症は自分で治せる?

女性に多い性感染症と正しい治療方法などについてプライベートケアクリニック東京院長の尾上 泰彦先生にご紹介いただきました。

2018.12.20

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若い世代から妊婦さんにいたるまで、性感染症に悩む人は少なくありません。女性に多い性感染症と正しい治療方法などの基礎知識についてプライベートケアクリニック東京院長の尾上 泰彦先生にご紹介いただきました。




性感染症(STI)で最も多いのはクラミジア感染症


性感染症にはいくつか種類がありますが、日本人の女性で最も多いのが、「クラミジア感染症」。次に多いのが「性器ヘルペス」です。そのほかは「淋病」、「尖圭コンジローマ」、「梅毒」、「腟トリコモナス症」などが代表的なものです。それぞれの病気について簡単に説明します。

【クラミジア感染症】
性交渉によってクラミジアトラコマティスという細菌に子宮頸管や尿道にクラミジアに感染して発症します。多くの女性の患者さんに自覚症状がないのも特徴です。症状が進行してから排尿時の違和感やおりものの臭いがいつもと違うことに気づき、発覚するケースも少なくありません。
卵管が細くなったり、卵管が炎症を起こして卵管閉塞を引き起こしたりする可能性があり、不妊の原因となる場合もあります。

【性器ヘルペス】
クラミジア感染症に次いで多いのがヘルペスです。
単純ヘルペスウイルスというウイルスに感染することで発症し、性器周辺に数mmほどの水ぶくれのようなものができます。最初は発熱、痛みなどの症状が現れ、ウイルスが神経にまでおよぶため、痛みで歩くのが困難になってしまうこともあります。再発しやすく、将来の結婚や出産への不安が募るなど、QOLの低下につながる可能性もあります。

【淋病】
淋菌に感染することで発症します。男性に多くみられる病気ですが、女性もかかるので注意が必要です。おりものの色がいつもと違うことで病気に気づく人もいますが、女性の場合、症状が現れるのは2~3割程度です。そのため、知らない間に病気が進行するケースも多く見受けられます。放っておくと卵管炎や腹膜炎などを引き起こすため、不妊の原因になることもあります。

【尖圭コンジローマ】
HPVという子宮頸がんの主な原因とされるウイルスの仲間による感染で引き起こされる病気です。性器に特有のいぼができますが、痛みやかゆみなどの自覚症状はほとんどありません。再発しやすいのも特徴の1つです。

【梅毒】
最近、若い女性に急増している病気です。トレポネーマ・パリダムという細菌が原因で発症します。病気の進行度合いによってかなり症状が変化するのが特徴で、初期は感染部位にしこりや潰瘍(ただれ)ができ、いったんしこりや潰瘍(ただれ)が消えた後、全身に小さなあざや発疹があらわれます。末期には手足や臓器の麻痺が起こり、最悪の場合死亡します。梅毒患者さんを診察した場合には医師はその旨を国に報告する義務が定められている病気の1つです。

【腟トリコモナス】
腟トリコモナス原虫という微生物が原因で引き起こされます。性交渉だけでなく、タオルや便器などから感染することもまれにあります。おりものの量が増える、おりものの臭いがいつもと違う、かゆみが出るなどの異変で気づく人もいますが、無症状の人もいます。病気が進行すると腟内に雑菌が繁殖しやすくなるため、不妊の原因になることもあります。


自覚症状がないものが多いので要注意


主な性感染症について解説しましたが、クラミジア感染症、尖圭コンジローマ、淋病、腟トリコモナスについては、女性の場合、はじめのうちは自覚症状がありません。


そのために発見や治療開始が遅れてしまい、日常生活にさしさわりが出たり、不妊の原因になってしまうこともあります。パートナーが感染した場合には、ご自身も早く検査を受けたほうがいいでしょう。


また、痛みやかゆみなどの不快感はないがおりものの状態が違うなど、いつもとちょっと違うというサインが見られたら、念のため受診をして、検査を受けておいてください。


セルフケアはNG。必ず専門医の受診が必要です


性感染症はプライベートな部分にかかわるデリケートな話なので、「できれば自己処理で終わらせたい」と思う人もいるでしょう。なかにはドラッグストアの薬で対処している人もいるようですが、自己判断をするのはNGです。



ドラッグストアで選んだ薬がご自身の病気にあっているかどうかもわからないので、必ず専門医の診断を受けてください。



たとえドラッグストアの薬を使って症状がなくなった場合でも、それが一時的なものなのか、完治したものかの判断はご自身ではできません。もし、一時的に緩和している状態で、再び性交渉をすれば、感染症を拡大させることになってしまいます。このようなケースでも専門医を受診し、治癒確認検査をしてもらってください。


問診で緊張をほぐし、心のケアをふまえた治療方針を提案


「専門医を受診した方がいい」といっても、「どんなことをするのか心配……」「いきなり内診されるのかな」「産婦人科で知り合いにあったら……」と、不安に感じる人もいるでしょう。



当院では、患者さん同士の顔が見えないよう、プライバシーに配慮したつくりのロビーになっています。
また、いきなり触診や内診はせず、まずは問診をしながら緊張を解きほぐしリラックスしてもらっています。



問診では主に「いつ・だれと・何をしたのか・症状・薬の服用の有無、アレルギー・既往症」についてヒアリングします。次に触診や視診などの診察を行い、病気について、今後の治療についての説明を行います。



この時に私たちがとても大切にしているのが、患者さんの心のケアです。パートナーは治療に協力的なのかを伺い、ご自身の将来の希望などをふまえながら、患者さんの心の傷も病気と一緒に手当てできるような治療の進め方を提案しています。


「変だな? 」と感じたら診察を受けることが再発防止に


感染症に再びかからないためには、自分で自分を守ることが大切です。
例えば「性交渉の際にコンドームをつける」、「不特定多数との性交渉を避ける」ことも再発のリスクを下げることにつながります。
また、「この人だけは大丈夫」と相手を過信しすぎないことも重要です。不安な行為があった、いつもと体の調子が違うなど、「あれ? おかしいな」とご自身が感じたら、その時点で受診をして、感染があった場合には適切な治療を行うことが、再発防止につながります。


自己解決はできません。専門医と二人三脚で解決を


性感染症の治療は、健康な性交渉ができるようになるのがゴールです。1人で悩まず、ぜひ専門医に相談してみてください。きっと患者さんの希望や将来を見すえた解決策が見つかります。


お話を伺った先生のご紹介

尾上 泰彦先生(プライベートケアクリニック東京 院長)


日本性感染症学会(功労会員)
日本泌尿器科学会
日本感染症学会

川崎STI研究会(代表世話人)
(財)性の健康医学財団
日本大学医学部兼任講師

1969年日本大学学部卒業後、日本大学医学部泌尿器科学教室入局。1978年より同大学専任講師を務める。1981年宮本町中央診療所開設し、院長に就任。2017年にプライベートケアクリニック東京の院長に就任。プライバシーに配慮したつくりの院内で、相談しづらい性感染症の悩みを、ユーモアを交えながらリラックスした雰囲気で相談できると、多くの患者さんから人気を集めている。

≫ プライベートケアクリニック東京

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