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多嚢胞性卵巣で クロミッドや注射でも 排卵しません。 体質改善できますか?

コラム 不妊治療

多嚢胞性卵巣で クロミッドや注射でも 排卵しません。 体質改善できますか?

2013漢方

2015.4.21

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相談者

トモミ☆ さん(40歳)


不妊治療に力を入れている病院に転院し治療を進めています。LH とFSH の数値が高く、卵巣が少し老化ぎみで「多嚢胞性卵巣」と言われました。クロミッドや注射で卵胞は22~28㎜くらいに大きくなるのですが、排卵には至りません。当帰芍薬散錠も服用しています。自然排卵で子どもを授かるための体質改善や食べ物、漢方薬を教えてください。
○ 月経周期27 日~82日と不規則
○ 経血の量(たぶん)普通
○ 月経痛なし
○ 基礎体温はガタガタ




自然排卵できるように体質改善を行い整った基礎体温になるために生活養生を


多嚢胞性卵巣とは、卵巣の表面の被膜が厚く、卵胞がある程度育っても成熟しにくいため排卵ができない状態です。はっきりとした原因はわかっていませんが、ストレスや栄養過剰などが考えられています。また男性ホルモンの分泌異常を伴う場合は、肥満・多毛・にきびができやすいなどの状態になり、LHがFSHよりも優位になることがあります。


排卵しやすくするためには活血と利水の効果のある漢方を


体重が多い傾向や、卵巣の表面の被膜が厚いため排卵できないことから、中医学では水分代謝が悪いため体に余分な水分がとどこおっている、または血のめぐりが悪くなっていると考えます。漢方薬では代表的なものとして桂枝茯苓丸加ヨクイニンのような、活血(血をめぐらす)+利水(水分代謝を良くする)の処方をします。また、排卵しにくい原因として、以前潜在性高プロラクチンと診断されたことも考えなければなりません。潜在性の場合は、夜間や黄体期だけ高くなるため、無排卵や無月経になることは少ないのですが、黄体機能不全を引きおこしやすいので注意が必要です。プロラクチンの値を下げる、炒麦芽や芍薬甘草湯などがおすすめです。


冷やす食べ物、白砂糖、パン食、過食はNG
腹巻きや靴下を履き、じっくり湯船につかる


卵子細胞の数は生まれた時点で決まっていて、年齢とともに数は減っていきます。ですから妊娠の可能性を高めるには、「卵巣に残された卵子をいかに大切に育てるか」がポイントです。卵巣機能を高める漢方薬でより良い卵子の排卵も期待できるでしょう。生活養生としては以下に気をつけてください。
・冷やす食物(冷たい飲み物・生野菜・刺身など)を摂り過ぎない。
・ 白砂糖を使ったお菓子(とくにチョコレート・生クリーム)を摂らない。
・ パン食を控え、ご飯中心にする。
・ 過食をさけ、体重をコントロールする。
・ 体を冷やさないために、腹巻・靴下を使用する。
・ シャワーではなく、汗がにじむまで湯船につかる。
病院の先生からは体外受精をすすめられているとのことですが、できるだけ早く体質改善に取り組んで自然排卵できるようになることと、整った基礎体温になるために生活養生を実行しましょう。




矢野間 明美先生


漢方薬生薬認定薬剤師。日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー。日本臨床栄養協会認定栄養情報担当者。子宝カウンセラー。子宝カウンセリング歴25年。家族のように親身になって相談を受ける姿勢と
心温まるカウンセリングには定評がある。




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