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無痛分娩のリスクやメリット、デメリットについて3人の先生に聞きました

まとめ 女性の健康

無痛分娩のリスクやメリット、デメリットについて3人の先生に聞きました

欧米では60%、韓国でも20%の妊婦が無痛分娩ですが、日本ではわずか5.2%。無痛分娩について、聞いてきました。

2018.1.4

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30年以上前の無痛分娩とは、単に睡眠薬を飲ませて、妊婦がもうろうとした時に出産させるというものだったり、吸入麻酔による出産でしたが、現在世界中の無痛分娩の主流は「硬膜外麻酔」です。


リスクやデメリットも気になる無痛分娩ですが、現在の無痛分娩についてご存知ですか?


無痛分娩について、3人の先生に聞いてきました。



目次



  1. 無痛分娩のメリット、デメリットは?

  2. リラックスして産めるから、お母さんへも赤ちゃんにも負担が少ない

  3. 高齢の人、痛みに敏感な人におすすめ


無痛分娩のメリット、デメリットは?


無痛分娩の痛みは通常の出産の痛みのわずか1/10程度と言われているだけでなく、陣痛の痛みを軽減することによって、副交感神経が優位になり、リラックスできますので、産道が広がりやすく分娩時間も半分ほどで済み、赤ちゃんも母体もストレスが少ないのが特徴。余裕を持って出産に挑むことができます。自然分娩にこだわるあまり、痛みで食事もとれず恐怖でパニックになり過呼吸で苦しむなど、せっかくの新しい命の誕生前に修羅場のような状態で果たして良いのでしょうか。


 


また、出産時には、痛みのために血圧の数値が、通常よりも40~60mmHGほど上がると言われています。通常の血圧150mmHGの人が200mmHGを超えたら脳出血などの危険性が高まります。また、無痛分娩の場合、痛みで出産時に呼吸を止めるようなことがほぼないので赤ちゃんへ酸素が充分に行き渡り、お母様も赤ちゃんも苦しさが大幅に減少します。


 


さらに、自然分娩時には早くこの痛みから逃れたいという辛さから、いきんではいけない時にいきんでしまい、会陰裂傷がひどくなる場合があります。しかし無痛分娩時は母体も落ち着いているので医師や看護師の指示をしっかり聞いてくれ、裂傷が最小限に抑えられた出産になります。出血も少なく、快復も早く良いことずくめ。30?40年ほど前は、日本で年間300~400人の女性が「産後の失血」で命を落としていました。それを考えると安全な無痛分娩が享受できるいまのお母さんたちは本当に幸せです。


 


デメリットといえば、自然分娩より少し余分に費用がかかることくらい。また、昨今無痛分娩の事故のニュースが世間を騒がせています。当院は院長が、産婦人科医でも有り、麻酔医でもありますのでみなさん安心して出産を迎えられます。麻酔に不安がある方は、事前にじっくりと医師と相談したり、クリニックが行う無痛分娩教室などで納得いくまで知識を得ることも大切です。


お話を伺った先生のご紹介

牛丸敬祥先生(ガーデンヒルズウィメンズクリニック)


長崎大学医学部卒。長崎大学産婦人科入局後、産婦人科医療や体外受精に関する卵巣のホルモンの電子顕微鏡的研究を行うなど研鑽を重ね、現在まで15,000例以上の出産を経験。2007年「ガーデンヒルズウィメンズクリニック」を開院。小児科、麻酔科での経験も生かし、安心できる新生児の管理と硬膜外麻酔による無痛分娩を得意とする。

≫ ガーデンヒルズウィメンズクリニック


"無痛分娩ができない場合はある?などのお話も伺いました。"


無痛分娩について



リラックスして産めるから、お母さんへも赤ちゃんにも負担が少ない


「無痛分娩」=恐い、というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、無痛分娩は、硬膜外麻酔を打つことで陣痛の痛みを和らげ、体力の消耗を最小限に抑えられるというメリットがあります。産後のお母さんは、2~3時間おきの授乳など初めてのことだらけで、体力の消耗は大変なものです。産前の体力の消耗を最小限にできれば、育児もスムーズにスタートすることができます。また、自然分娩のラマーズ法(呼吸法)でうまく呼吸を整えることができず赤ちゃんに上手に酸素がいかない、あるいはお母さんがもともと高血圧で、陣痛の痛みでさらに血圧が上昇してしまうこともありますが、無痛分娩であれば落ち着いて呼吸を整えられるため、お母さんにも赤ちゃんにもストレスがかかりにくいというメリットもあります。


お話を伺った先生のご紹介

林 聡先生(東京マザーズクリニック 院長)


広島大学医学部卒業後、県立広島病院産科婦人科医員、副部長を経て、フィラデルフィアこども病院、ペンシルバニア大学胎児診断・胎児治療センター留学後、国立成育医療センター周産期診療部胎児診療科医長を経て、平成24年より東京マザーズクリニック院長に就任。 

≫ 東京マザーズクリニック


"産院選びのポイントについても伺いました。"


「無痛分娩」の疑問、不安を解決しよう



高齢の人、痛みに敏感な人におすすめ


10年前は当院での分娩のうち10%ほどだった無痛分娩ですが、最近では年間約400に及ぶ分娩の約50%は無痛分娩です。それだけ無痛分娩を選択する方が増えてきています。


 


無痛分娩を選ぶ方に多いのは、高齢で体力を温存しておきたいという方です。このなかには体外受精を経験された方も少なくありません。また、痛みの感じ方は本当に人それぞれなので、ちょっとした痛みにも弱い、と思っている方も選択されます。


 


ただ、もともと子宮筋腫を持っていて、筋腫が大きくなっているケース、胎盤の位置が悪いケース、また途中で赤ちゃんが逆子だとわかった場合などには無痛分娩ができないこともあります。


お話を伺った先生のご紹介

大塩 達弥先生(おおしおウィメンズクリニック 院長)


日本大学医学部卒業 横須賀市立市民病院産婦人科、川口市立市民病院、関東逓信病院産婦人科、セントマーガレット病院産婦人科部長を経て、平成9年おおしおウィメンズクリニックを開設。クリニックは産科、婦人科だけでなく、不妊外来、胎児ドック、ピル外来、産後の美容・エステなど、女性をトータルでサポートしてくれる。日本産科婦人科学会専門医、日本母性衛生学会会員 母体保護法指定医 日本受精着床学会評議員 日本不妊学会会員。ほか、日本大学医学部産婦人科兼任

講師としても活躍中。 


≫ おおしおウィメンズクリニック


"お産は楽しくあるべき。だから無痛分娩がおすすめ、とのお話でした。"


ここが知りたい!「無痛分娩」



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