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妊娠してもいいかどうか不安

専門医Q&A 漢方・鍼灸

妊娠してもいいかどうか不安

2013.12.20

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JINEKO事務局さん(13歳)

ドクターQ&Aにてお寄せ頂いたご相談について、ジネコが漢方の先生に聞いてきました。

【ミルキーさん(36歳)】
極端な痩せ型でBMIが16.5ほどです。
高校生くらいからずっと同じ体重で、親が同じような体型ですので、遺伝的なものが強いと思っています。
太る努力は何度もしましたが、太りません。

先日、体調不良から食欲不振になり1週間ほど食事量が減ってしまった時に褥瘡ができかけてしまったほどです。
このような貯えのない体で妊娠して無事に赤ちゃんが成長するものなのか、不安でたまらないので、自分はもう赤ちゃんをあきらめるべきではと思っています。

最近は傷の治りも悪く、小さな白いイボのようなもの(脂漏性角化症でしょうか)も出てきており、自分の皮膚形成すらきちんとできなくなってきていることに気付き、老化をひしひしと感じています。

また、先月の生理はほとんど経血がなく、チョロチョロと4日間微量な量が出続けて終わりました。1日もしっかりした量は出ませんでした。以前より短い方ですが、30代になりより短くなり、先月より前も2日程は出て、あとはとても少ない量で終わってしまいます。

生理は順調にきます。

妊娠してもきちんと体内で成長することができるのか、教えて頂きたいです。


お話を伺った先生のご紹介

譚定長 先生 (中国漢方薬寿堂)


私は漢方の勉強を始めて四十数年になります。いろいろな病気について勉強してきましたが、不妊症について勉強したきっかけは28年ほど前、結婚して間もなく、私の妻が子宮外妊娠をわずらい体調をくずしたことがあったからです。
お腹を切ることなく、警友病院の甘先生にしていただいた内視鏡による手術のおかげで、術後の回復はよかったのですが、手術を受けるまでに二、三の病院で誤診され、体をこわしていた妻は、本来の体調にはほど遠い状態になっていました。
そこで故郷の中国浙江省杭州の名医、何少山先生の診察を受けに行き、それから二年間、先生の指示通りの漢方薬を服用して体の回復に努めました。そのおかげで現在健康な三人の子供に恵まれました。
そして25年ほど前に私は北京同仁堂病院主任、叢法滋先生の不妊治療を勉強する機会があり、その中で、中国医学と西洋医学をドッキングした中西医合作による最も新しい不妊治療法、周期療法を学ぶことができました。それ以来、月経周期の変化に応じて、薬の服用を変えて体を整えるこの方法を実践してきました。
私が新聞などに連載しているコーナーで、周期療法をご紹介して15年ほど経過しましたが、読者の中で沢山の方々が妊娠、出産され、お役に立てたことを本当にうれしく思っております。



≫ 中国漢方薬寿堂

妊娠は健康な女性と男性があって成り立つものです。
当店にいらっしゃる女性の方々は年齢もさまざまですし、体型もいろいろです。痩せ型の方も太っている方もいます。
全員が標準的な体型をしているわけではありません。
月経周期が30日前後で排卵し、卵管に問題がなく、男性側にも問題がなければ、月経周期の変化に合わせて月経期・低温期・排卵期・高温期と薬を飲み分け、体調を整えてから妊娠を目指すことをおすすめしています。

胃腸が弱くて太れない、疲れやすい傾向も、この中で考えていけば同時進行で改善できることだと思います。
ミルキーさんは、同じような体型をしているお母さんから生まれてきているのですから、元気な卵巣と温かい子宮を用意し、胃腸も丈夫にして少しでも健康な体に近づけば妊娠、出産と進むことができると思います。
太れない体質は漢方でいう脾胃の虚です。
胃腸が弱く消化吸収力が弱いということです。胃腸を元気にする人参や黄耆を配合した補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、六君子湯(りっくんしとう)などの漢方薬が有効です。
また、薬の服用と同時に食事の摂り方を考えるといいと思います。1日3回の食事がつらいなら、食事の回数を増やして1回の食事量を少なくし、一度の胃腸の処理量を減らします。よく噛むことも消化吸収を助けます。
食事量を増やせば太れると思いがちですが、食べ過ぎは胃腸に負担がかかり、胃腸が疲れ逆効果になります。

また、胃腸の働きが弱いので冷たい飲み物や生物、冷蔵庫で長時間冷やした物は控えて下さい。なるべく温かい食事、温かい飲み物を摂りましょう。
この季節、いろいろ具材を入れて食べられる鍋料理がおすすめです。例えば、鶏の手羽先、鶏レバー、豆腐、ネギ、きのこ類、緑野菜などを入れた鍋は、コラーゲン、タンパク質、鉄、葉酸など、体に良い栄養素が摂れます。
これに魚やカキを加えるとさらにいいですね。
飲み物は温かいお茶やコーヒーなど好みのものを飲んでください。
カフェインが多いお茶は良くないと思っている方がいますが、世界で人口の多い民族は皆、お茶やコーヒーなどを飲んでいます。
寒い毎日が続きますから、風邪をひかないように気をつけてください。


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