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思春期になると、女の子の体はどう変わる?

インタビュー 女性の病気

思春期になると、女の子の体はどう変わる?

少女から女性らしい体へと変わっていく女の子の思春期。心身の変化やアンバランスさへの対応方法を谷内 麻子先生に伺いました。

2018.12.18

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初経が起こったり体が丸みを帯びてきたりと、少女から徐々に女性らしい体へと変わっていく女の子の思春期。成長とともに体がどのように変化していくのか、そして、心と体がアンバランスになりがちなこの時期、変化に戸惑ったり悩んだりした時良いのかについて、庄司産婦人科の谷内 麻子先生にお話を伺い、アドバイスをいただきました。




思春期はいつ? その頃にみられる体の兆候とは?


思春期というのは、日本産婦人科学会の定義では7〜8歳から17〜18歳とされています。女の子はまず胸がふくらんできて、脇毛や陰毛が生えてきます。お尻にもお肉がついて全体的にふっくらとした女性らしい体つきになり、体脂肪率が上がってきます。そして、最終的に月経が始まるのが一番大きな変化ですね。昔は初潮と言いましたが、今は“初経”と呼び、以前は12歳ぐらいだった平均年齢が、最近は12歳を切って11歳数ヶ月になっています。初経年齢には身長と体重が影響すると言われていて、日本人の食生活が欧米化するにつれて体格が良くなってきているので、初経もだんだん早まってきているのですね。


なかには「思春期早発症」といって通常より2〜3年早く思春期が始まる子もいて、「早発月経」という症状もあります。「早発月経」というのは、初経が10歳未満で起こることを言います。また、乳房の発育が7歳未満、陰毛の発生が9歳未満でみられた場合は「思春期早発症」と定義されています。


「早発月経」が起こったお子さんに対して特に注意が必要なのは、内分泌疾患ですね。毎月ホルモンを作るのに必要な内分泌のしくみになんらかの理由があることで生理が早く来てしまうと考えられているためです。また、低身長になるのも問題です。月経によって女性ホルモンが出てエストロゲンが上昇すると、長管骨(手や足の長い骨)の成長が止まってそれ以上はほとんど伸びなくなってしまいます。低身長だと、妊娠して出産する時に自然分娩が難しくなり、帝王切開になったりします。それと、早くから月経をくり返すことによって、月経にまつわるさまざまな症状─子宮内膜症や子宮筋腫などを患う確率が上がるとも言われています。


 


初経がなかなか訪れない場合には、早めに受診を


逆に、18歳以上になっても初経が来ないケースは「原発性無月経」と定義づけられていますが、18歳というのはかなり遅いんですね。ですから今は、15歳〜18歳の間に月経が来ないと初経遅延ということで、「15歳までに月経が来なければ、産婦人科に行きましょう」と、早めの受診を呼びかけるようになっています。


産婦人科では、まず最初に「なぜ生理が来ていないのか」という原因を探します。生まれつき子宮がないとか、染色体異常というケースはまれですが、腟が閉鎖していて外部に出血してこない、ということもあります。あとは子宮や卵巣が単純に成熟していない可能性もあります。思春期のお子さんの場合、内診は困難なので、お腹の上から超音波で子宮と卵巣を確認します。さらに、ホルモンが出ているかどうかといった検査をしていきます。ただ、とても敏感な年頃ですから、一度に全部の項目を検査するのはなかなか難しいので、段階を踏んで検査していくということもできます。私の感想としては、月経遅延の子が増えているという印象はあまりありません。みんな体格が良くなってきているので、体の器官に異常がなければ、きちんと初経が来ている子がほとんどですね。


 


初経があっても、初期の頃は不順なことも。月経や排卵が安定するのはいつ頃?


一度月経があっても、そのあと数カ月来なかったりして、毎月きちんと安定して来るようになるまでに2〜3年はかかると思います。最初の頃は「無排卵月経」ということが多くあります。周期によって排卵したりしなかったり、個人差も大きいと思いますが、排卵も一定してくるのは、初経からだいたい4〜5年経ってからです。一般的には、11〜 12歳で初経があると16〜17歳ぐらいには周期が安定して、排卵も毎回するようになると思います。


思春期には女の子と男の子、それぞれが自分の体について理解してもらいたいと思いますが、特に女の子は月経と長い期間付き合っていかなくてはならないので、月経や排卵の仕組みについてよく学んでもらいたいですね。月経周期によって体調が変わることもありますし、若いうちは避妊についての知識が必要だったり、適齢期になったら妊娠・出産ということを考えていかなくてはいけないので。あと、生理痛についても知ってほしいと思います。月経困難症は、昔はただ「我慢しなさい」と言われましたが、今は検査を受けて病気の要因がないことがはっきりすれば、市販の痛み止めを使ってもらって問題はないので、より快適に日常生活を送ってもらいたいと思います。避妊にしても、低用量ピルなど良いお薬がありますから、正しい知識を身につけて、それをこれから先の充実した人生に繋げていってもらいたいですね。


 


自分の体を知る第一歩として、毎月の月経記録や基礎体温の計測を


生理が始まったら基礎体温を記録してもらうのが一番良いのですが、それが無理でも前回の生理がいつだったか、というのは書きとめておいてもらいたいですね。記録しておけば「だんだん周期がちゃんとしてきたな」というのがわかります。特に生理不順の場合は、気がついたら生理が来ないまま3〜4カ月経ってしまっていた、という人もいるので、周期をきちんと記録して、できれば基礎体温もつけてもらって、なるべく早く婦人科を受診すると良いですね。生理不順に病気が隠れていなければ、ホルモン療法だけではなく、漢方などのいろいろな治療方法がありますので、気軽に相談してください。


 


生理が来ない、という時は、性交渉がなければ妊娠の可能性は外せると思いますが、最近は初交の低年齢化もあるので、そういった場合にも基礎体温をつけていると早く妊娠に気づくことができます。これは30代、40代の方にも言えることですが、最近は月経前症候群や、高温期に体調が悪くなるというのも話題になっているので、そういった症状の把握にも役立ちます。「今は高温期で体調が悪いから、無理はしないでおこう」と気をつけられるだけでもだいぶ違いますよね。


 


基礎体温は毎朝、目覚めたらすぐにそのままの状態で舌下に婦人体温計をくわえて5分間測ります。朝の5分間は貴重ですし、中学生くらいで毎日基礎体温をつけるのはなかなか難しいと思いますが、最近は衣服内温度計というものもあります。寝る前に下着のところに挟んで寝ると、一晩かけて体温を計測してくれるものです。それを記録していくと、体温が高温期と低温期の二層性になっているのがわかります。私も一時期使っていましたが、月経周期を確認するためにはとても便利です。


 


体が変化していく思春期は特に、自分の体をよく知って管理することが大切です。今はインターネットで情報を得る機会が多いと思いますが、良質な情報を提供するサイトとそうではないサイトがありますし、民間の相談窓口にしても、専門家ではない一般の方が答えている場合もあるので、正しい知識を得るには見極めが大変だと思います。月経に関することだけでなく、おりものが気になるとか、陰部がかゆいとか、心配や不安なことがあったら、まずは近くの産婦人科を受診して専門の医師に相談してほしいですね。


 


谷内先生より まとめ


7歳〜18歳頃の思春期を迎えると女の子の体は、胸がふくらみ、脇毛や陰毛が生え、全体がふっくらとして丸みを帯び、月経が始まります。初期の頃には不安定になりがちな月経周期や排卵を把握したり、何かの不調で産婦人科を受診する際のためにも、日頃から基礎体温をつけて自分の体のリズムや月経の仕組みなどを知っておくことが大切です。体の変化が心にも影響しやすいこの時期、不安や悩みが生じたら、早めに保健の先生や産婦人科医などの専門家に相談しましょう。


 


お話を伺った先生のご紹介

庄司産婦人科 谷内 麻子先生


聖マリアンナ医科大学医学部卒、日本産科婦人科学会専門医、日本更年期学会認定医
専門は生殖内分泌、周産期、更年期、女性のヘルスケア。
ご両親、お兄様、旦那様と共に庄司産婦人科にて勤務。毎週金曜日は神奈川県の武蔵小杉の聖マリアンナ医科大学東横病院の女性検診センターで勤務


≫ 庄司産婦人科

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