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体質改善アドバイス

専門医Q&A 漢方・鍼灸

体質改善アドバイス

2014.5.14

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JINEKO事務局さん(14歳)

アンケートにてお寄せ頂いたご相談について、ジネコが先生に聞いてきました。

【治ってさん(43歳)】
気になる症状から体質改善のアドバイスをお願いします。

気になる主な症状
・低温期の体温が高め(36.5 度~)
・月経が始まっても体温がなかなか下がらない
・レバー状の塊や、粘膜のような塊がある
・高プロラクチン血症である
・寝不足の日が多い
・のどが渇きやすく肌が乾燥しやすい
・月経中に体が冷える 
・風邪を引きやすい


お話を伺った先生のご紹介

上野晃 先生 (ゆとり鍼灸治療院)


・明治鍼灸大学卒業、国際東洋医療専門学校卒業
・明治東洋医学院教員養成学科卒業
・元国際東洋医療専門学校、学科長補佐
・元大阪医療学園専門学校、学科長

・大阪大学歯学部第二解剖学教室研究員に所属
・漢方アドバイザー資格取得
・社団法人交通事故治療協会会員
・運動機能訓練士
・不妊カウンセリング学会会員
・現在、森ノ宮医療大学にて東洋医学専攻講師

鍼灸師の道を志し、大学時代から常に臨床や研究に明け暮れていました。
教員になってからは、後進の指導の為に更なる知識と臨床経験が必要だと考え、現在の「ゆとり鍼灸治療院・整骨院」をオープンさせました。

意外な事ですが、開院当初から相談が多かったのが、運動器疾患より婦人科疾患での悩みでした。

私が不妊治療を専門に行おうと思ったのは婦人科疾患で通われていたA様がきっかけでした。

A様は2人目のお子様が欲しいという思いで来院されました。
「妊娠するけれども、すぐに流産してしまう。お医者さんにもさじを投げられた。どうすればいいかわからない。」
憔悴しきったA様に、私は

・『妊娠しない』『育たない』のではなく、何かが原因で『妊娠しにくい』『育ちにくい』だけ。
・さじを投げられたのなら、むしろ体質改善をした方が効果は高い。
・胎児を維持する力が弱まっているだけなので、まずそこを改善しましょう!
とお話させて頂き、A様の疑問や質問にしっかりとお答えしていき、治療を始めました。

継続して治療を行うと「生理の状態」や「冷えの状態」が改善していきます。
『気持ちも前向きになった』と嬉しいお言葉も頂きました。

治療を初めて1年と半年後、安定期に入ったA様が『ゆとり治療院に来てよかった。この数か月はまたダメになるんじゃないかと心配だったけど、上野先生が不安を取り払ってくれた。』と涙を流しながらおっしゃられました。
不妊治療を継続して行くには身体もこころも金銭的にも大きな負担がかかります。
『私が出来る事はなんだろう』と考えた時、早く妊娠するようなお手伝いをし、金銭的な負担を減らし、不安があればそれを取り除いてこころの負担を減らし、身体(体質)を変える事で健康力を上げ身体の負担を減らす事。これが私に出来る事だと考えました。

ゆとり治療院へ通って頂き、妊娠・出産された方のお顔を見るとこの仕事をしていて良かったと一番実感できる時間でもあります。
『すべての方に妊娠して頂きたい!』これが私達、ゆとり治療院スタッフの思いです。



≫ ゆとり鍼灸治療院

治ってさんは、高プロラクチン血症があるのですね。
高プロラクチン血症は排卵が抑制され、低温期の黄体ホルモン値が高い場合に低温期の体温が高くなり、月経が始まっても体温がなかなか下がらない現象がみられることがあります。

プロラクチンは脳の下垂体前葉から分泌されるホルモン。
高プロラクチン血症であれば、ホルモンバランスが乱れている可能性があると思います。
漢方医学では陰と陽のバランスが乱れると、自律神経のバランスも乱れ、結果としてホルモンバランスも乱れると考えます。
お体を拝見していませんのではっきりしたことは言えませんが、治ってさんの症状から「寝不足の日が多い」「月経時に血の塊がでる」「のどが渇きやすい」「肌が乾燥しやすい」「風邪をひきやすい」などから、体質としては「肝腎陰虚証」の可能性があります。
睡眠不足が続くと体の陰陽バランスが乱れます。
レバー状の塊がでることを漢方医学では、「瘀血」と言います。
「瘀血」は血の流れが悪くなってできる沈殿物のようなものです。肝の機能が弱くなると「瘀血」になりやすくなります。

また、腎の機能が弱くなると体の潤いがなくなり、「のどが渇きやすい」「肌が乾燥しやすい」などの症状がでてきたり、体を温める作用が弱くなり、「月経中に体が冷える」「お腹が冷たい」「風邪をひきやすい」などの症状がでてきます。
鍼灸治療により「肝」・「腎」の陰陽バランスを整えることがいいと思われます。
陰陽のバランスがとれることで、基礎体温が整い、月経もスムーズになり、妊娠力が上がるものと思われます。
日常生活では、規則正しい生活をし、充分な睡眠をとることが重要です。
漢方医学では「22時から26時」の間が内臓のゴールデンタイムと言われています。
内臓のゴールデンタイムを外さないような就寝時間を心がけるようにしましょう。
この回答で、治ってさんの気持ちが前向きになり、妊娠へとつながるよう心より願っております。


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